家計の見直しは何から始めればいい?見るべきポイントや見直すタイミングを紹介

家計の見直しは何から始めればいい?見るべきポイントや見直すタイミングを紹介

家計を見直したいけれど、何から手をつければいいかわからない。そんなモヤモヤを抱えていませんか。この記事では、家計見直しの具体的な手順から、ライフステージや家族構成に合わせた実践のコツまでわかりやすく紹介します。今日からできる家計の見直しの第一歩を見つけましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

家計見直しはなぜ必要?将来への備えに向けた重要性

最近の物価上昇の影響だけでなく、結婚や出産、マイホーム購入といったライフステージの変化で、知らず知らずのうちに家計のバランスが崩れてしまうこともあります。「使いすぎの感覚がないのに月末にお金が残らない」と感じる場合は、こうした変化が原因かもしれません。

家計を見直す一番のメリットは、現状を「見える化」して将来へのモヤモヤした不安をすっきり解消できることです。詳細がわからないまま先送りにしていると、まとまったお金が必要になったときに慌ててしまうリスクがあります。

家計の見直しは「我慢」ではなく、理想の未来を叶えるための「土台づくり」。将来の選択肢を広げる前向きな一歩として、まずはできるところから今の家計と向き合ってみましょう。

家計を見直す際の6つの手順

家計改善を成功させる鍵は、正しい順番で進めることです。闇雲に節約を始めるのではなく、「現状把握」から「仕組み化」までの流れを押さえましょう。

では、初めての方でも無理なく続けられる6つのステップを解説します。

1. まずは現在の家計状況を確認する

家計見直しの第一歩は、お金の出入りを「見える化」して、何にいくら使っているかをはっきりさせることです。通帳やカードの明細を見返すだけでも、お金の使い方のクセが見えてきます。手書きが苦手な方は、自動で記録してくれる家計簿アプリを使うと便利でしょう。

また、夫婦でお互いの収入や支出をオープンにしてデータを共有するのもおすすめです。お互いの認識のズレが解消され、同じスタートラインに立って無理なく家計の現状を把握できるようになります。

2. 手取り収入と支出のバランスを把握する

収支のバランスがとれているかどうかは、額面ではなく「手取り収入」を基準に判断することが重要です。理想的な支出の割合は、住居費が手取りの約20%~30%、食費が約15%~20%、貯蓄は約10%~15%(単身や夫婦のみなら20%~)が目安とされています。

この目安と自分の現状を比べることで、どこにお金を使いすぎているかが客観的にわかります。まずは全体のバランスをチェックして、改善できるポイントを見つけてみましょう。

家計簿に必要な項目とつけるときのポイントについては「家計簿に必要な項目とは?家計簿をつける際のポイントなども徹底解説!」でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

3. 支出を「固定費」と「変動費」に整理する

支出の全体像が見えたら、次は「固定費」と「変動費」に分類してみましょう。住居費のように毎月決まって出ていく固定費と、食費のように月によって変わる変動費に仕分けることで、どこに手を入れるべきかが一目でわかるようになります。この分類が正確であるほど、次のステップで「どこから手をつけるか」の具体的な優先順位がつけやすくなります。

では、固定費と変動費が具体的にどのようなものを指すのか、詳しく見ていきましょう。

3.1. 固定費とは

固定費とは、一度契約すると毎月ほぼ一定額が自動的に支払われるお金のことです。気づかないうちに払い続けていることが多いため、契約プランなどを見直すことで我慢をせずに大きな節約効果が期待できます。代表的なものでは次のようなものが挙げられます。

  • 住居費:家賃や住宅ローンの返済
  • 水道・光熱費:電気、ガス、水道の料金
  • 通信費:スマートフォンやインターネットの月額料金
  • 保険料:生命保険や医療保険などの掛金
  • サブスクリプション代:定額制の動画・音楽配信サービス代

3.2. 変動費とは

変動費とは、その時々の行動や生活状況によって金額が変わるお金のことです。暮らし方や季節のイベントに影響されやすいため、月によって支払う額に差が出やすい特徴があります。代表的な項目は次のとおりです。

  • 食費・外食費:毎日の食材の購入やレストランでの飲食にかかる費用
  • 日用品代:洗剤やティッシュなど生活消耗品の購入費用
  • 洋服・雑貨代:衣類や身の回りの小物の購入費用
  • 交際費:友人との食事やお祝いなど人付き合いにかかる費用
  • 趣味・レジャー費:旅行や習い事など余暇を楽しむための費用

4. 固定費から優先して見直す

家計改善でもっとも効率が良いのは、固定費の削減から始めることです。固定費は一度契約やプランを見直せば、その後は特別な努力をせずとも自動的に節約効果が続きます。具体的には、次のような項目を見直すことで、年間で数万円もの差が生まれることもあります。

  • スマートフォンの利用料を格安プランに切り替える
  • 使っていないサブスクリプションサービスを解約する
  • 保険を見直す(自分や家族に合った保障にする)

一方、食費や娯楽費といった変動費は、日々の暮らしの満足度に直結するため、無理に削ると生活が窮屈になりストレスがたまりがちです。変動費については生活の質を大きく下げない範囲で、衝動的な買い物を控えるといった調整にとどめるのが続ける秘訣といえるでしょう。

5. 貯蓄できる仕組みを整える

お金を確実に貯めるには、「余ったら貯蓄する」のではなく「先に貯めて残りで暮らす」仕組みを作ることが鉄則です。給与天引きや自動積立を利用すれば、無理なく毎月一定額を確保できます。

さらに将来の資産形成も見据えるなら、以下の国の税制優遇制度をとり入れるのもおすすめです。

  • NISA:運用益が非課税になり、いつでも自由に引き出せるのがメリット。教育資金や住宅購入資金などの目的別の備えはもちろん、将来のライフイベントや急な出費にも対応できる、自由度の高い資金づくりに活用できます。
  • iDeCo:運用益が非課税で再投資される点や、掛金の全額所得控除による節税効果がメリット。原則60歳まで引き出せませんが、老後資金を着実に積み上げられます。

ただし、NISAやiDeCoで投資信託などの元本変動型商品を選んだ場合は、元本割れのリスクがある点に注意が必要です。(※iDeCoでは定期預金などの元本確保型商品を選ぶことも可能です。)まずは少額から国の制度をフル活用して、かしこくお金を育てていきましょう。

6. 一度で終わりにせず定期的に見直す

家計の見直しは一度きりで終わらせず、定期的に確認し続けることが成功の秘訣です。ライフスタイルや社会情勢は常に変化するため、年に1回、またはライフイベントの節目ごとを目安に収支全体を振り返り、ステップ1〜5をもう一度実践してみましょう。定期的に見直しを重ねることで、その時々の暮らしに合った最適な家計状態を保ち続けることができます。この丁寧な向き合い方こそが、将来の漠然とした不安を安心に変えていく一番の方法だといえるでしょう。

家計を見直す際のポイントや注意点

家計の見直しは、ただ支出を減らすだけでは続きません。無理なく続けるための考え方や、家族で意識をそろえるコツ、見落としやすい注意点を知ることで、家計管理はぐっと進めやすくなります。

1. 我慢や無理な節約など精神論に頼らない

家計管理を成功させるために重要なのは、根性に頼るのではなく、自動的に支出を抑えられる「仕組み」へ変えていくことです。

毎日の食費を極端に削ったり、光熱費を限界まで切り詰めたりするような、我慢を強いる節約は精神的な負担が大きく長続きしません。日々の生活でストレスが溜まると、反動で大きなお金を使ってしまう原因にもなります。一度の手続きで効果がずっと続くスマートな管理方法をとり入れて、無理なく快適に家計を改善していきましょう。

2. 夫婦や家族で将来の目標やお金の価値観を共有する

家計の見直しはひとりで抱え込まず、家族で「お金を何に使いたいか」という価値観を共有することが成功の近道です。考え方が異なると、不満やトラブルの原因になりかねません。

まずは「5年後に海外旅行へ行く」「マイホームの頭金を貯める」といった具体的な目標を一緒に話し合って決めてみましょう。夫婦や家族で対話を重ねて目指すべきゴールを一致させれば、日々の支出に対する判断基準がそろいます。節約が苦しい制限ではなく夢への準備に変わり、お互いに協力しながら無理なくモチベーションを維持できるようになります。

3. できることから少しずつ始める

家計の見直しは、最初から100点満点を狙うのではなく、小さな一歩から始めていくのが確実な方法です。いきなりすべての支出を完璧に整えようとすると、ハードルの高さに圧倒されて手が止まってしまいがちです。

まずは不要なサブスクリプションサービスを1つ解約するといった、数分でできることから着手してみましょう。70%~80%程度の完成度で十分だと考え、無理のない範囲でできる節約を積み重ねていくのがポイントです。小さな「できた」という成功体験が、家計管理を長く続けるための強力な原動力になります。

4. 保障の削りすぎなど見直し時のリスクに注意する

固定費の削減は効果が大きい反面、支出を減らすことだけに集中して、万一の備えまで削りすぎないよう注意が必要です。特に生命保険や医療保険は、毎月の保険料だけを見て安易に必要な特約を解約したり、保障額を減額したりしてしまうと、病気やケガの際に家計が破綻するリスクが生じます。

見直しの際は、目先の節約額だけでなく将来の安心とのバランスを考えることが大切です。保障内容は変えずに割安な保険へ切り替える、過剰な特約だけを外すなど、本当に必要な守るべきラインを見極めながらコストを下げる方法を探しましょう。

将来に向けた備えを考える際には、将来のリスクや公的保障なども含めて考える必要があります。フコク生命の「ライフコンパス」では、将来のお金のシミュレーションが簡単にできます。合わせて保険の見直しの相談もできますので、こちらからお気軽に申込みください。

【ライフステージ別】家計を見直す最適なタイミング

家計の見直しは「思い立ったとき」だけでなく、人生の数ある節目で効果を発揮します。結婚、出産、住宅購入といったライフステージの変化は収支構造を大きく変えるため、そのタイミングで家計をアップデートする視点が大切です。

こちらでは代表的な人生の節目3つにおける「家計見直しのポイント」を解説します。

1. 結婚・同棲を始めたタイミング

ふたりの新しい生活が始まる時期は、家計の土台を作る絶好のタイミングです。パートナーと一緒に暮らし始めると、生活費をどう分担するかという新しい課題が生まれます。

このタイミングでお互いのお金の流れをオープンにして、負担の割合や共通の貯蓄目標を話し合っておくと、その後のやりくりがとても楽になります。最初のルールをあやふやにしたまま過ごすと、後から直すのは大変になってしまうものです。早めに話し合いの場を持つことが、ふたりで仲良く家計を支えていく第一歩になります。

新婚夫婦の生活費や貯蓄額などについて詳しく知りたい方は「新婚夫婦の生活費はどれくらいが理想?お金の管理方法や貯蓄ポイントについても紹介」も参考にしてください。

2. 出産・子どもの入園や入学のタイミング

子どもの誕生や進学は、家計管理のやり方が大きく変わるタイミングの1つです。入園や入学は、学用品や習い事の月謝などの支出が増える時期だからこそ、あわせて将来の教育資金も考えていきたいものです。

まずは児童手当などの公的支援をしっかり確認して、今のうちから将来の教育資金の準備を計画的に始めることが大切です。固定費を削って教育資金に回す仕組みを整えるなど、家計の優先順位を見直してみましょう。少額からでもコツコツ積み立てをスタートさせておけば、進学時の家計への負担を和らげることができます。

3. 住宅購入のタイミング

住宅購入を検討する時期も、家計全体を再点検する絶好のタイミングです。毎月のローン返済額が生活費を圧迫しないか、購入前にシミュレーションしておくことが欠かせません。

さらに必ずチェックしたいのが、ローン契約時に加入する団体信用生命保険(団信)と既存の生命保険の重複です。契約者が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、団信によって、万一のときの残りの住宅ローンはカバーされます。

住宅購入を機に、団信と現在加入している生命保険の保障内容を確認し、家族構成やライフプランに合った保障になっているか見直してみることも大切です。

【家族構成別】世帯状況に合わせた家計の見直し方

ライフステージ別の家計の見直しタイミングに加えて、注目したいのが「家族構成別の家計の見直し」のポイントの違いです。家族構成ごとに特有の課題にフォーカスし、改善のポイントを紹介します。

1. 一人暮らしの場合

一人暮らしの家計の見直し方は、支出を把握した上で、「貯める仕組み」を作り、自分への投資とのバランスを整えることです。

だれにも干渉されない反面、趣味や交際費などの出費が気づかないうちに膨らみやすい傾向にあります。まずは「何にいくら使っているか」をゆるく把握して、無駄な消費が多すぎないかをチェックしてみましょう。

一人暮らしは、自由にお金の使い方を決められるからこそ、日々の生活だけでなく、将来を見据えたお金の使い方も意識しておきたいものです。

その上で、将来のキャリアや急な出費に備えて、給与からの「先取り貯蓄」で自動的に貯まる仕組みを作ってしまうのがおすすめです。自由な今だからこそ、自分への投資と貯蓄とのバランスを考えて、家計の見直しに取り組んでいきましょう。

一人暮らしのお金の管理術についてさらに詳しく知りたい方は「ひとり暮らしの家計簿の効果的な付け方を紹介!メリットやポイントも合わせて解説」もあわせて参考にしてください。

2. 夫婦(二人暮らし・共働き)の場合

共働き夫婦の家計の見直し方は、収支を透明化した上で、「貯める仕組み」と「使うルール」を分けて整えることです。

お互いの収入が見えないまま生活費を適当に分担していると、「相手が貯めているだろう」というすれ違いから貯蓄が停滞してしまうことがあります。このリスクを防ぐには、共通口座を「貯蓄専用」として先取り貯蓄をし、生活費は別に分担ルールを決めておくのがポイントです。残ったお金は個人が自由に使えるお金として、お互いの生活を楽しみながら使う。こうした方法が、共働き夫婦の家計管理を考えるうえでの基本的な考え方といえるでしょう。

共働き夫婦の家計管理のコツについてさらに知りたい方は「結婚後のお金の管理はどうすればいい?共働きや専業主婦(夫)の場合の管理方法について」も参考にしてみてください。

3. 子どもがいる場合

子育て世帯の家計の見直し方は、教育費と老後資金のバランスを考えながら、必要な保障を整えることです。

子どもの成長にともない、習い事や進学費用などのお金は段階的に大きくなっていきます。しかし教育費だけにすべてを注ぎ込んでしまうと、将来の老後資金が不足するリスクも出てきます。そこで、進学時期に必要な金額の目安を書き出し、教育資金を計画的に準備しましょう。その上で、老後資金も無理のない範囲で積み立てていくことが大切です。十分な備えが難しい場合は、万一に備えて保険を活用することも選択肢の一つです。さらに、保険の保障内容も定期的に見直し、必要な保障に過不足がないかを確認しておくことが大切です。

ぜひ「子どもの教育費の記事一覧」から、ご家庭に合う備え方を探してみてください。

こちらから、教育資金のシミュレーションができます。ぜひ試してみてください。

まとめ

家計の見直しは、まず収支を「見える化」し、支出を固定費と変動費に分類することから始めましょう。特に固定費は、一度見直すと効果が続きやすいため、優先的に取り組むのがおすすめです。また、家計を見直す際は、生活に必要な支出まで削ったり、必要な保険の保障を安易に減らしたりしないよう注意しましょう。

結婚・出産・住宅購入などのライフイベントは、家計を見直す絶好のタイミングです。こうした節目には、家族で今後の目標やお金の使い方について話し合い、お互いの考えを共有しておくことが大切です。その上で、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて家計全体を見直し、必要な支出や保障内容を確認しましょう。また、年に1回またはライフイベントの節目を目安に家計全体を振り返ることで、その時々の状況に合った家計管理を続けられます。

さらに、家計管理に加えて、将来に向けた貯蓄の仕組みづくりも重要です。給与が入ったら一定額を自動的に貯蓄へ回す「先取り貯蓄」を取り入れ、余裕資金がある場合は、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度も活用しながら、将来に向けた資産形成を進めていきましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

是枝花名子(これえだ かなこ)
FPライター。大学卒業後、大手生命保険会社にて法人営業を担当。住宅ローンの繰り上げ返済、子どもの教育資金や老後資金作りを極めるため、改めてFP技能士を取得。専門知識と主婦目線を活かした記事執筆が好評を呼び、現在は主にメガバンク、大手不動産サイト等にて保険・不動産・翻訳ライターとして活動中。2級FP技能士、年金アドバイザー3級

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ

~47Life編集部からのコメント~
家計の見直しは、節約のためだけではなく、将来の安心につなげるための大切なステップです。結婚や出産、住宅購入などライフステージが変化すると、必要なお金や備えも少しずつ変わっていきます。定期的に家計を振り返りながら、貯蓄や資産形成、公的保障や保険も含めて、ご自身やご家族に合ったお金の備えを考えてみてはいかがでしょうか。
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