子どもの「なぜなぜ期」どう答えればいい?答え方のポイントやNG回答を紹介

子どもの「なぜなぜ期」どう答えればいい?答え方のポイントやNG回答を紹介

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子どもがさまざまなことに興味を持つようになると、「これなに?」「なんで?」「どうして?」とことあるごとに質問をしてくるようになります。これがいわゆる「なぜなぜ期」です。

最初は子どもの成長をよろこんだり、かわいいと感じていたりしたママやパパも、毎日のように質問攻めにあっていると疲れてイライラしてしまったり、どう対応したらいいのか悩んだりすることもあるでしょう。

この記事では、「なぜなぜ期」の子どもの質問へどう答えれば良いのか、そのポイントや良くない回答・対応について解説します。なぜなぜ期とはどのようなもので、子どもにとってどのような意味があるのかも解説するので、ぜひ参考にしてください。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

なぜなぜ期とは?

なぜなぜ期とは、子どもがさまざまなことに興味を持ち、「これなに?」「なんで〇〇なの?」「どうして〇〇なの?」と質問攻めにしてくる時期のことです。

なぜなぜ期は質問期とも呼ばれ、1歳半から2歳頃にあらわれる「なになに期(第一質問期)」と、3歳から6歳頃にあらわれる「なぜなぜ期(第二質問期)」に分けられます。

1.第一質問期「なになに期」

なになに期は1歳半から2歳頃にあらわれ、「これなに?」と身近にある物の名前をたずね、使える言葉の数を増やしていく時期です。

ママやパパは物の名前をそのまま答えればいいので、後述する「なぜなぜ期」よりも対応しやすいといえます。

2.第二質問期「なぜなぜ期」

なぜなぜ期は3歳から6歳頃にあらわれ、「なんで〇〇なの?」「どうして〇〇なの?」と物事の意味や因果関係、目的などに興味を持ち、知りたがる時期です。

「なんで空は青いの?」「どうして猫は猫っていうの?」といった、すぐには答えられないような質問をされることもあり、なになに期より対応に苦労することが増えます。

「イヤイヤ期」との違いは?

なになに期となぜなぜ期の間の時期には、多くの子どもにイヤイヤ期も起こります。イヤイヤ期とは、子どもが何に対しても「イヤ!」と言い、ママやパパの言うことなどに反発する時期のことです。

2歳頃の子どもは自分でできることが増えるにつれて自我が芽生え、自己主張をするようになります。しかし、語彙力が足りず思っていることをうまく伝えられなかったり、やりたいことが思うようにできなかったりします。幼いうちは感情をコントロールする脳の機能も未発達で、ストレスやもどかしさから生じる感情を抑えられず、イヤイヤとなって現れるのです。

なぜなぜ期は知的好奇心の高まりにともなって生じる一方で、イヤイヤ期は自我(自己主張)が芽生え、精神面で成長していく過程で生じるものです。

なぜなぜ期とイヤイヤ期にはこのような違いがありますが、いずれも子どもの成長における重要な過程であり、成長の証である点は共通しています。

イヤイヤ期については、「子どもの「イヤイヤ期」にどう向き合えばいい?」もご覧ください。

なぜなぜ期は子どもにとって大切な力を育む期間

子どもから質問攻めにされていると、疲れてイライラしてしまうこともあるでしょう。しかし、なぜなぜ期は子どものさまざまな力が育まれる大切な時期であり、親としてしっかり寄り添う必要があります。子どもが育まれる力について、主なポイントを5つご紹介します。

1.理解できる言葉が増える

子どもが大人に身近にある物の名前をたずねることで、理解できる言葉が増えます。

「いぬ」「くるま」といった物の名前(名詞)だけでなく、「食べる」「大きい」などの動詞や形容詞、言葉と言葉の関係性などを理解できるようになり、単語から文での会話ができるようになっていきます。

2.想像する力・考える力が身につく

理解できる言葉が増え、物事の意味や因果関係、目的などが理解できるようになってくると、想像する力や考える力が身についてきます。

なぜなぜ期には、相手の立場に立って想像する力や、今ここにないもの・見えないものを想像できるようになってきます。見た目だけではわからない熱い、冷たいなどを想像して触って良いのかを判断する、相手の気持ちなどを想像して行動するといったことができるようになっていくのです。

自分の頭で考えるためには言葉が必要であり、使える言葉が増えることで、より多くのことを自分で考えて行動できるようになっていきます。

3.好奇心や探求心がわいてくる

子どもの質問に対し大人が答えるという繰り返しの中で、子どもはより多くのことを知りたいと思うようになり、好奇心や学習意欲が高まっていきます。

質問を通して知識が増えてくると、「これがこうなら、あれはどうなるのだろう」と物事をより深く考えるようになり、探究心も向上します。

4.コミュニケーション能力が身につく

質問を繰り返すことを通じて、子どものコミュニケーション能力も向上していきます。

質問を通じて頻繁にコミュニケーションを取ることで、信頼関係を深める効果もあります。質問をないがしろにせず共感し、ちゃんと向き合ってあげることで、子どもはママやパパが自分を大事に扱ってくれている、愛してくれていると感じるものです。

子どもはときに正解のないような突飛な質問をしてくることもあります。そのようなときは、「なんでだろうね」と一緒に考えてみるなど、コミュニケーション自体を楽しみましょう。

5.ルールや習慣を学べる

「どうして〇〇しちゃいけないの?」「なんで寝る前に歯を磨くの?」といった質問を通じて、子どもはルールや習慣を学んでいきます。

子どもが生活する中で疑問に思ったことを質問してきたときは、質問に答えながらルールや習慣を教えるチャンス。子ども自身が興味を持ったことなら、身につきやすいでしょう。

子どものなぜなぜ期への答え方やポイント

子どもが質問をしてきたとき、どのように答えれば良いのか迷ってしまうママやパパもいるのではないでしょうか。正解は一つではありませんが、質問へ答える際には次のようなポイントを意識してみると良いでしょう。

1.答えられるものはすぐに答えてあげる

すぐに答えられる質問には、その場ですぐに答えてあげましょう。子どもはすぐに答えを知りたがっています。

回答を後回しにしてしまうと、子どもの知りたい、気になるという好奇心が冷め、「もういい!」となってしまうかもしれません。せっかく質問したのにあまり関心を示してくれないと、ママやパパへの興味・関心も下がってしまいます。

2.子どもでもわかる言葉とビジュアルで答える

子どもが理解しやすい言葉で説明することが大切です。正しく答えることは重要ですが、難解な言葉を使うと子どもには理解できない可能性があります。例えば、子どもから「どうして星は光っているの?」と聞かれた際、専門的な言葉で説明するのではなく、「星はとても熱くて、その熱が光になって地球まで届いているんだよ」といった具合に、簡単でわかりやすい表現を心がけましょう。

言葉だけでは説明が難しい場合は、絵本や図鑑、インターネットなどを活用するのも効果的です。視覚的な情報を取り入れることで、子どもの理解を促すことができます。ママやパパが子どもの質問に丁寧に向き合い、分かりやすく説明することで、子どもの知的好奇心を育むことができるでしょう。

4.子どもと一緒に答えを調べてみる

子どもからは、ときに大人でも答えるのが難しい質問も飛び出すこともあります。
そのような質問には、「一緒に調べてみようか」と、子どもと一緒に答えを調べてみるのがおすすめです。インターネットや図書館などをうまく活用しましょう。質問に関連する内容が掲載された図鑑などを使って調べると、周辺知識まで身につき、新たな興味・関心につながるかもしれません。

調べもせずに「わからない」と回答を避けたり、適当に間違った回答をしたりしないようにしましょう。

5.子どもに逆に質問してみる

「人は何のために生きているの?」といった答えの定まらないような質問には、「〇〇くん(ちゃん)はどう思う?」と逆質問をして、一度子どもに考えさせてみるのも良いでしょう。この方法では、子どもの考える力が養われます。

子どもの答えに対して、「どうしてそう思ったの(考えたの)?」と質問を重ねたり、意見交換をしたりすることで、子どもの思考を深めていってもよいでしょう。

なぜなぜ期でNGな回答・対応は?

なぜなぜ期の子どもの質問に対して、次のような回答や対応をするのは避けましょう

1.回答を後回しにしたり、誤魔化したりする

質問への回答はなるべく後回しにしないようにしましょう。適当に答えて誤魔化すのもNGです。

とはいえ、ママやパパが忙しかったり、体調が優れなかったりして、子どもの質問攻めに付き合いきれないときもあるかもしれません。

そのようなときは誤魔化さず、「今は忙しくて答えられないの。晩ごはんを食べ終わってから答えるね」というように、子どもに状況を正直に伝えて納得してもらうことが大切です。

2.質問に対して怒る

忙しいときに何度も質問されると、イライラしてしまうときもあるでしょう。しかし、質問した子どもに「うるさい!」などと怒るのは避けましょう。

子どもは怒られることで質問することはダメなことだと思ってしまい、萎縮して質問できなくなってしまうおそれがあります。

3.質問を否定したり笑ったりする

子どもの質問は大人からすれば当たり前の内容だったり、突拍子のない内容だったりすることもあります。

そのような質問に対して、「そんなこともわからないの」「変なこと聞くんじゃないの」と、否定したり笑ったりするのはNG。せっかく興味を持って質問した子どもの心を傷つけてしまいます。

大人にとっては当たり前でも、子どもにとっては知らないことばかり。質問には大人基準ではなく子ども基準で答え、子どもが何でも質問できる環境をつくりましょう。

4.質問を途中で遮る・最後まで聞かない

子どもの質問を途中で遮り「後にして」と打ち切ったり、最後までちゃんと聞かずに適当に答えたりするのはNGです。このような対応をされると、子どもはコミュニケーションを拒否されたと感じ、親から大事にされていなのではないかと疑うようになります。

大人が質問を最後まで聞かない理由として、子どもがうまく質問できず時間がかかってしまうことがあります。そのようなとき、ママやパパが「こう言いたいんじゃないか」と予想して先に答えてしまったり、遮ってしまったりするのは良くありません。なぜなら、質問の内容を頭の中で整理して言葉にする過程で、培われる思考力や表現力の成長を阻害してしまうからです。
子どもが質問をうまく言葉にできず困っているときは、子どもが自分の言葉で質問できるように誘導してあげるようにしましょう。

5.子どもにとって難しい言葉で答える

質問に答える相手は子どもにもかかわらず、難しい言葉で答えて子どもが理解できないようでは本末転倒でしょう。

質問の内容によっては、専門用語など子どもにとっては難しい言葉を使ったほうが大人は答えやすいケースもあります。そのような場合でも、子どもが理解できるかどうか子ども目線で考え、なるべくわかりやすい言葉に噛み砕いて説明しようとすることが大切です。

まとめ

なぜなぜ期は、子どもが語彙力や想像力、思考力、好奇心、探究心、コミュニケーション能力など、さまざまな力を身に付けていく大切な時期です。

これらの力を育んでいくには、子どもの質問にしっかり向き合い、適切な回答や対応をしていかなければなりません。しかしママやパパも、すべての質問に完璧に答えられるとは限りません。そんな時はわからない質問は適当に答えたり誤魔化したりせず、子どもと一緒に調べて一緒に学びましょう。また忙しくて質問に付き合う時間が確保できない場合には、それを正直に子どもに伝えて無理をしすぎないことも大切です。

なぜなぜ期の対応に悩んでいる方や子どもの質問攻めにストレスを感じている方は、各自治体が提供している子育て支援サービスや、自治体や民間企業が運営する子育て情報サイトもうまく活用すると良いでしょう

フコク生命ではママとパパを応援する情報サイト「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」を運営しています。

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※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

竹国弘城(たけくに ひろき)
独立系FP、RAPPORT Consulting Office代表。証券会社、生損保代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、証券外務員一種、宅地建物取引士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ