育児ストレスを感じる原因は?ストレスへの対処法や改善方法についても紹介

育児ストレスを感じる原因は?ストレスへの対処法や改善方法についても紹介

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育児中は子どものかわいい寝顔で癒されるなど嬉しい場面が多い反面、慣れない育児でストレスが溜まってしまうこともあります。

今回はそんな育児ストレスについて解説します。まずは育児ストレスの原因を知り、対処法や解消法を試してみましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

育児ストレスとは?その原因について

育児ストレスとは、子育て中の親が心身に感じる負担のことです。子どもがまだ小さい間は病気やケガをしやすいなど心配事が多いため、特に普段からお世話を担当しているママ・パパの心身の疲労につながることがあります。

子どもが健やかに成長するためには、お世話をする側の親も心身的に健康な状態であることが大切です。育児ストレスの原因としては、主に次の9つが考えられます。まずは、育児ストレスの原因について探ってみることから始めましょう

1. 自分の時間が確保できない

育児は「24時間休む間がない仕事」ともいえます。子どもが生まれるとお世話に追われ、自分のための時間を持つことが困難になり、自由に使える時間が激減すると感じる人もいるでしょう。常に子どもの生活リズムに合わせなければならないため、例えば、ゆっくり入浴する、好きな本を読む、趣味の時間を持つなどの余裕がなくなります。美容院に行くことすら難しく、食事も立ったまま済ませるなんてこともあるでしょう。このように自分のペースで過ごせない状況が続くことでストレスが蓄積されていきます。

2. 子どもの発達に不安がある

子どもの成長には個人差が大きいため、「発達・発育基準表」や「周りの子ども」とシンプルに比較してしまい、発達の遅れを感じて不安になることがあります。例えば、言葉を話し始めるのが遅い、歩行が安定しないといった兆候が見られると、親は「発達障害ではないか」と悩むこともあるでしょう。周囲の何気ない一言がさらに不安を強めることもあります。また、専門家に相談できる場所や機会が少ない場合、親は大きな負担を抱えることもあるでしょう。

3. 相談できる相手がいない

配偶者が多忙で相談できない、実家が遠方で頼れない、友人は未婚で育児の話が通じないなど、相談相手が近くにいない場合、育児の悩みや不安を相談できずストレスを抱え込むケースは少なくありません。例えば、「子どもが離乳食を食べなくて困っている」といった問題が発生しても、誰にも相談できないといった状況では、心理的なプレッシャーを感じがちです。特に初めての育児では、些細な悩みでも誰かに話を聞いてもらいたいもの。そんな時に相談相手がいないと、ストレスは増大しやすいです。

4. 子育てにかかる費用で不安がある

ミルク代やおむつ代、将来の教育費など、子育てには何かと費用がかかります。成長と共に食費、衣服費、教育費、医療費など次々と出費が重なっていきますので、金銭面で親は不安を感じ、ストレスになることもあります。例えば、子どもの食事代や幼稚園の制服代などが思ったよりも高く、収入がそれに合わないとき、金銭的な不安が大きくなるでしょう。「教育費を考えると、節約しなくてはいけない」「習い事をさせてあげたいけど、金銭的に余裕がない」など、かわいい子どものために何かを犠牲にする選択を迫られることもあり、またその状態が長期間にわたるため、親にとっては精神的な圧力となります。

子育てにかかる費用について詳しく知りたい方は、「子育てにかかる費用はいくら?0歳~大学卒業までの総額をシミュレーション!」もぜひ参考にしてください。

5. 仕事との両立がうまくいかない

仕事と子どものお世話の両立は難しいケースも少なくないため、ストレスを感じる親は多いです。例えば、仕事をしながらの子育てでは、子どもの急な発熱で仕事を休まざるを得ない、残業ができず周囲にどう思われているか不安など、さまざまな問題が生じます。これにより周囲へ迷惑をかけているという罪悪感を持ち、キャリアを諦めざるを得ない状況になるなど、仕事と育児の両方が中途半端になってしまうことへの焦りや不満がストレスとなります。

子育てと仕事を両立するためのヒントについて詳しく知りたい方は、「子育てと仕事を両立したい!両立するためのポイントや先輩ママのテクニックを紹介」もぜひ参考にしてください。

6. 子育てがワンオペ育児になっている

パートナーの仕事が忙しい、家事・育児への協力が少ない、周囲のサポートが得られないといった場合、いわゆる「ワンオペ育児」の状態になってしまい、肉体的にも精神的にも追い詰められてしまうことがあります。ワンオペ育児では、育児についての全責任と作業が自分一人にのしかかり、自分の体調が悪い時でも休めません。24時間休みなく続く育児に加え、家事をこなす生活を続けていくと、イライラや不満が募るだけでなく、疲労感も蓄積されていきます。

ワンオペ育児についてお悩みの方は、「ワンオペ育児とは?抱えやすい悩みや解消方法を紹介」もぜひ参考にしてください。

7. 子どもが反抗的・話を聞いてくれない

子どもの成長と共に訪れるイヤイヤ期や反抗期での対応は、親にとって大きなストレスの原因となります。何を提案しても嫌がったり、何度言っても言うことを聞いてくれなかったり、反抗的な態度を取られたりすると、子ども相手であってもイライラしてしまうものです。このような状況が続くと、親自身が無力感を感じたり、子どもに怒鳴ってしまい自己嫌悪に陥ったりすることも。冷静さを保とうとして、ストレスが積み重なることも多いでしょう。

8. 子どもを通した付き合いが難しい

育児に付随するもので、義理の両親や親戚、ママ友との関係にストレスを感じるケースも少なくありません。例えば、義理の両親からの「うちの子の時はこうだった」など育児に関して干渉されたり、ママ友との付き合いでの気遣いや比較、育児方針の違いなどが生じたりすると、ストレスにつながります。義理の家族との関係は特に繊細で、一度衝突すると修復が難しいこともあり、新たなストレスを生むことに。このような子どもを介した人間関係に振り回され、本来の自分の育児観と周囲の期待のはざまで葛藤し、ストレスが溜まることになります。

9. 強い孤独感を感じてしまう

育児は一人でおこなうものではありませんが、実際には孤独感を感じることが多々あります。育児雑誌で見られる「理想の育児」と現実のギャップや、周囲の「かわいい赤ちゃんの育児は楽しいはず」という考えに傷つくこともあるでしょう。このように育児の大変さや不安を理解してもらえないと感じたり、一人で抱え込んでいると感じたりすると、「自分だけが苦しい」という気持ちが募りやすくなるのです。育児中の強い孤独感は大きな心理的ストレスを生み、育児のモチベーションを著しく下げてしまうこともあります。

育児ストレスへの対処法・解消法

育児ストレスの原因をおおよそ特定できたら、それぞれに効果的な対処法や解消法を試してみましょう。こちらでは、さまざまな対処法や解消法を9つご紹介します。すぐにでもできそうなものから、ぜひ始めてみましょう。

1. ベビーシッターや家事代行を利用してみる

まずは育児や家事の負担を軽減するために、ベビーシッターや家事代行サービスなど専門のサービスを利用してみましょう。ベビーシッターサービスを利用して数時間でも他の大人に子どもを預けられることで、自由な時間が生まれ心身をリフレッシュすることができます。一部の児童館や保育園では一時預かりサービスを実施していることもあるので調べてみてください。
また、家事代行サービスで家の掃除や料理を頼むことで、育児に専念しやすくなります。費用はかかりますが、プロの手を借りることで心身の疲労回復や自分の時間確保につながります。まずは短時間から試し、相性の良い業者を見つけていきましょう。
いずれも、住んでいる自治体・会社の福利厚生で補助があるかもしれません。費用が気になる方は確認してみましょう。

2. 地域の子育て支援を活用する

地域の子育て支援センターや児童館では、親子で参加できる活動や一時預かりサービスを提供しています。また、同じ年齢の子を持つ親同士で交流できる場所でもあります。育児の悩みを共有したり、情報交換したりすることができますので、心の支えとなるでしょう。各地でさまざまなプログラムが用意されていて、専門スタッフに相談できる機会もありますので、興味のある活動を見つけたらぜひ参加してみてください。

3. 助成制度や支援制度を活用する

自治体や国が提供する助成制度や支援制度を活用することで、経済的な負担を軽減できます。例えば、児童手当や育児休業給付金、保育料の補助や医療費助成など、家計に役立つ制度が多く存在します。また、自治体によっては独自の支援プログラムを提供していることもありますので、お住まいの自治体の窓口にて地域の制度をしっかりと確認しておきましょう。これらの制度を活用することで、経済的な負担を少しでも減らすことができれば、子育てストレスの軽減にもつながります。

自治体や国が提供する助成制度や支援制度について詳しく知りたい方は、「子育て支援の制度には何があるの?育児を支えてくれる「子ども・子育て支援新制度」を紹介」もぜひ参考にしてください。

4. 働き方や職場を変えてみる

育児と仕事の両立がストレスの原因である場合、働き方や職場を見直すことを検討してみましょう。育児休業制度や時短勤務制度の利用はもちろんのこと、フレックス勤務やリモートワークの活用など、柔軟な働き方を提案する企業も増えています。まずは、必要に応じて上司や人事部門と相談してみましょう。職場での理解が得られにくいと感じる場合は、育児支援が充実している職場に転職することも視野に入れてみてください。育児は長期間にわたるため、自分に合った働き方を見つけることで、家庭と仕事のバランスを取りやすくなり、育児へのストレスも減少するでしょう。

5. ご褒美の時間を作る

ベビーシッターや家事代行などを利用して、短時間でも自分時間を確保できたら、お気に入りのスイーツを食べる、アロマテラピーを楽しむ、好きな音楽を聴くなどして、ストレスを解消し、意識してご褒美の時間を作るようにしましょう。育児中は、自分の時間をつい後回しにしがちです。これらは何気ない行動ではありますが、小さな贅沢や自分だけの時間を確保することで、日常の緊張を一時的に解放できます。子どもが寝た後や休日にリフレッシュする時間を意識的に取り入れ、子どもだけでなく自分自身のことも大切にしていきましょう。

6. マインドフルネスを取り入れてみる

マインドフルネスとは「今この瞬間に意識を向け、余計な憶測から意識を遠ざけることで心の落ち着きを得る」というストレス解消法です。[参考1]集中力やセルフマネジメント力の向上に効果があるとされ、育児ストレスの軽減も期待できます。

具体的には、呼吸に集中する瞑想や、瞬間ごとの感覚や感情を観察する方法があります。育児中は瞑想の時間を確保するのが難しいため、例えばおむつ替えの際に赤ちゃんの肌の柔らかさ、温もり、細かな表情の違いなどに意識を向けることで、日常的にマインドフルネスを取り入れることができます。これにより、余計なことから意識を遠ざける機会を作ることで、心に余裕を持った穏やかな育児が可能になっていくでしょう。

参考1:厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳

7. 親や友達に相談してみる

育児の悩みを抱えたときは一人で抱え込まず、親や友達など信頼できる人に相談してみましょう。話を聞いてもらったり、「大変だよね」など共感してもらったりするだけでも気持ちが楽になります。また、自身の経験を踏まえた具体的なアドバイスをもらえれば、ストレス解消に向けて行動を起こしやすくなるでしょう。

もし身近に相談相手がいない場合でも、電話やビデオチャットを活用して、親族や友人などと気軽に話せる関係を維持することが大切です。特に子どもが小さい間の育児期間中は、主に育児を担当するママやパパが孤独を感じやすい環境を作らないように意識しましょう。

8. 改めてパートナーと話し合ってみる

育児はパートナーとの協力が不可欠です。育児の現状とこれからについて、ぜひ改めてパートナーと率直に話し合ってみましょう。子どもが寝た後に話し合いの時間を作り、家事や育児の分担を見直してみるなど、二人で協力して解決策を見つけることでより良い育児環境を作ることができます。今後も定期的なコミュニケーションを心がけ、お互いの気持ちを理解し合うことで、夫婦関係も良好に保つことができるだけでなく、チームとしての育児がよりスムーズになるでしょう。また、パートナーから新しい視点や提案を受け取ることによって、今まで見えなかった解決策を見つけることができるかもしれません。

9. 情報サイトやSNSを活用する

育児に関するさまざまな情報を得られるインターネット上の情報サイトやSNSは、育児中の心強い味方となります。他の親たちの経験談やアドバイスを参考にすることで、新しい視点やノウハウを得ることができたり、SNSで同じ悩みを抱える親同士でつながり励まし合えたりすることも。また、専門家のアドバイスを得られるサイトなどさまざまなコミュニティがあります。オンライン上のコミュニケーションは場所や時間を選ばないため、忙しい育児の合間にも利用しやすく、孤立感を少しでも減らせる可能性が高いです。但し、情報過多にならないように注意し、自分に合った情報を選択することが大切です。

育児での悩みを抱えているママパパは、子育てに関するさまざまな情報収集ができる「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」もぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
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まとめ

育児は愛らしい瞬間が多い反面、ストレスが溜まることも少なくありません。育児ストレスの主な原因は、自分の時間が確保できないことや子どもの成長に対する不安、相談相手の不在、経済的な不安、仕事との両立の難しさ、ワンオペ育児、子どもの反抗的な態度、周囲との関係性、そして孤独感などが挙げられます。

これらのストレスを軽減するためには、ベビーシッターや家事代行サービスの利用、地域の子育て支援や各種助成制度の活用、働き方の見直し、自分へのご褒美時間の確保などが効果的です。また、日常的なマインドフルネスの実践や、親族・友人など信頼できる人への相談もおすすめです。そして何より、パートナーとの会話の時間を作ることも大切でしょう。

さらに、情報サイトやSNSで他の親たちの経験を共有することで悩みの解消につながる新しいアイデアを得られることもあります。これらの方法を取り入れ、育児のストレスを軽減しながら、より健康的で幸福な育児生活を目指しましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

是枝花名子(これえだ かなこ)
FPライター。大学卒業後、大手生命保険会社にて法人営業を担当。住宅ローンの繰り上げ返済、子どもの教育資金や老後資金作りを極めるため、改めてFP技能士を取得。専門知識と主婦目線を活かした記事執筆が好評を呼び、現在は主にメガバンク、大手不動産サイト等にて保険・不動産・翻訳ライターとして活動中。2級FP技能士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ