子育てと仕事を両立したい!両立するためのポイントや先輩ママのテクニックを紹介

子育てと仕事を両立したい!両立するためのポイントや先輩ママのテクニックを紹介

子どものいる世帯のママの就業割合は、年々上昇傾向にあります。
働きながら子育てに奮闘しているママは、日頃どんな工夫をしているのでしょうか。

この記事では、子育てと仕事を両立させたい!と考えているママ向けに、ワーキングママのタイムスケジュールや、仕事と育児を両立するテクニックについて紹介します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

子育てしながら働いている人はどれくらい?

厚生労働省の「令和4年国民生活基礎調査の概況」によると、子どものいる世帯のママの就業割合は、18年前の2004年には2人に1人くらいでしたが、2022年(令和4年)には約10人に7.5人まで増加しています。

今後も女性の社会進出がますます活発になり、子育てしながら働く人が増えることが予想されます。

児童のいる世帯の母の就業割合の変化[参考1]

参考1:厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査の概況

子育てと仕事の両立ができない・難しい理由

子育てしながら仕事をしているワーキングママは多いとお伝えしましたが、すべてのママが育児と仕事をスムーズに両立させているわけではありません。
実際に育児休業についての法改正が進んではいるものの、なぜ仕事と子育ての両立は難しいといわれるのでしょうか。

こちらでは、仕事と子育ての両立が難しいとされる主な理由を8つ紹介します。

1. 時短勤務への変更や休暇がとりにくい

多くのワーキングママは保育園に子どもを預けて働きますが、子どもが急病のときは仕事を休んだり、早退してお迎えにいったりしなければなりません。
そこで、職場に時短勤務への変更や、休暇・早退の制度が整っていても、制度を使いやすい環境や雰囲気がなかったり、言いにくかったりするケースもあるようです。

また、保育園の利用日時には制限がありますので、残業や土日祝日出勤が多い職場で働いているママも、仕事と育児の両立に悩みやすい傾向にあります。

2. 体力に自信がない

子どもが生まれると、赤ちゃんのお世話に多くの時間と手間を費やすことになります。
特に日本では男性と女性で家事・育児に費やす時間の比率に大きな差があり、総務省統計局の「令和3年社会生活基本調査」によると、6歳未満の子どもをもつ共働き世帯のパパが家事・育児に費やす時間は1日あたり1時間54分であるのに対し、ママは7時間28分と約3.9倍に及んでいます。[参考2]

家事・育児の負担割合が大きいほど体力・気力ともに消耗するため、人によっては体調を崩したり、ノイローゼ気味になってしまったりする方もいるようです。

参考2:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査

3. 家族の理解を得られない

全体としては少数派ですが、家族に仕事と育児の両立を反対されたという方もいます。
理由はさまざまですが、「パートナーが多忙で育児に参加できない」「親に子どもが小さいうちは一緒にいるようにと言われた」といったケースが多いようです。

家族の理解が得られないと、子どもが急病の場合や、仕事が長引いたときなどにサポートを期待できないため、よほど職場の理解を得られないと、育児との両立は難しいといえるでしょう。

4. 自分の時間が確保できない

朝から夕方まで仕事をがんばり、帰宅して休む暇もなく夕食作りや洗濯、子どもの世話などが待っています。家事を終えた頃にはすっかり疲れてしまっていて、自分の時間を楽しむ体力が残っていないことも。

また、親に子どもを見てもらっているという場合には、自分の時間を作ることに罪悪感を持ってしまう方もいるかもしれません。このように自分の時間が取れないことで、精神的にも肉体的にも疲れて追い込まれ、子育てと仕事の両立が難しくなる場合もあるようです。

5. 相談できる人がいない

実家から離れたエリアに住んでいて親や友人に気軽に相談できない、フルタイム勤務で保育園の他の保護者とゆっくり話をするチャンスがないためママ友がいないという方もいるでしょう。

働きながらの育児を経験したことがある人が近くにいれば、仕事と育児の両立で悩んだ時には大いに頼りになるものです。しかし仕事と育児の両立について相談できる相手がいない場合、解決策が見つからず、最終的には仕事を諦めてしまうという方もいます。

6. 周りに迷惑をかけたくないと思ってしまう

特に交代勤務体制の方は、周りに迷惑をかけたくないという思いを抱えがちかもしれません。
自分の休日と子どもの学校行事の日程が合わない場合でも、職場の同僚も含めた周りの人に迷惑をかけたくないため、勤務交代などを申し出られず、子どもの成長も見逃してしまうという結果になってしまうことがあります。このように周りの協力が得られずに、子育てや仕事のどちらかに偏った生活をしてしまうと、両立が難しくなってしまいます。

7. 子どもが気になって仕事に集中できない

保育園などに子どもを預けて働いていると、子どもが体調を崩していないか、ケガをしていないか、保育園などでちゃんと過ごせているかなどが気になり、心配で仕事に集中できないことがあります。
また、仕事が忙しいため子どもと過ごす時間が少ないなど、子どもを置いて仕事をしていることへの罪悪感を持つ方もいるでしょう。

このように、仕事をしている最中でも、子どものことが常に気になり、仕事に集中できず、両立が困難になることも考えられます。

8. 急な対応が難しい

育児と仕事を両立していて子どもが急に発熱した際には、勤務中に自分と夫のどちらかが、保育園へお迎えに行かなければなりません。そんな時に出席必須の大事な会議が入っていたり、お客さまとの大切なアポイントが入っていたりすることもあるかもしれません。

このような場合に理解のある会社であったり、協力してくれる同僚がいたりする場合は問題ありませんが、そうではない場合には仕事と育児の両立は厳しいといえます。

以上のように、働くママが仕事と育児を両立するのは簡単なことではありませんが、経済的な理由や仕事へのやりがいから、「ママになっても仕事を続けたい!」と考えている女性が多いのも事実です。

そんな働くママを応援するために、子育てと仕事を両立するためのポイント、先輩ワーキングママの一日のスケジュール、具体的な事例やテクニックをご紹介します。

子育てと仕事を両立するためのポイント

子育てと仕事をうまく両立させていくためにも、次の7つのポイントはぜひ押さえておきましょう

子育てと仕事を両立するためのポイント7つ

  1. 時短勤務や在宅勤務ができるか確認・相談してみる
  2. 子育てに理解のある会社を探す
  3. 育児休業などの制度を利用する
  4. 夫婦の役割分担を話し合ってみる
  5. 子育て・仕事の両方で完璧を目指そうとしない
  6. 子供と触れ合う時間を確保しておく
  7. 家事代行サービス・子育て支援サービスを利用する

それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

1. 時短勤務や在宅勤務ができるか確認・相談してみる

特に子どもが小さい間は急な発熱など、突発的なことが発生しやすいです。そこで勤務形態について、夫婦どちらかが時短勤務や在宅勤務に変更できれば理想的でしょう。

職種にもよりますが、時短勤務や在宅勤務への変更について、会社へ言いにくかったり相談しにくかったりするケースもあるかと思います。
しかし、現在働いている方、これから仕事に復帰するという方の場合、会社に聞いてみないことには状況を良くすることは難しいといえます。

まずは、会社の制度や勤務形態を確認したり、上司に相談してみたりすることをおすすめします。

2. 子育てに理解のある会社を探す

子育て中のママを積極的に採用していたり、働くママを応援する体制が整っていたりする会社であれば、子どもの急な発熱などの際にもシフト変更などを申し出やすい環境であることが多いです。

そこで、これから求職・転職活動をするという方は、子育てサポート企業として厚生労働大臣より認定を受けている会社から選ぶのも1つの案でしょう。これらの会社は「くるみん認定企業」と呼ばれていて、仕事と子育てを両立させるために必要な雇用環境を整えていると国に認められた会社です。くるみん認定企業については、厚生労働省のホームページでリストが公開されていますのでぜひご利用ください。[参考3]

参考3:厚生労働省「くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて

3. 育児休業などの制度を利用する

育児休業は法律で定められた休業制度で、原則として1歳未満の子どもを育てる労働者が取得できるというものです。労働者の性別に関係なく取得でき、夫婦同時に制度を利用することも可能です。

条件を満たせば、契約社員・パート・アルバイトなどの有期雇用労働者でも育児休業を取得できます。また、育児休業手当についても、一定の条件を満たすことで受け取ることができますので、金銭面での負担も減らすことが可能です。[参考4]

こういった育児休業などの制度は積極的に利用しましょう。

参考4:厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし
厚生労働省「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説

4. 夫婦の役割分担を話し合ってみる

働くママの悩みでよく聞かれるのが「パパは家事や育児はやってくれるけれど、お手伝いというスタンスで困る」というものです。
「やって欲しい家事や育児についてお願いするよりも、自分でやったほうが早い」と考えるママも多いと思いますが、これを続けていくと自分への負担ばかりが大きくなっていってしまいます。

家事や育児は夫婦二人の仕事です。できるだけ早い段階で、出勤時間や得意な家事などを考慮して役割を話し合い、分担をしていくようにしましょう。

5. 子育て・仕事の両方で完璧を目指そうとしない

「子育てと仕事の両方をしっかりとこなしたい」という前向きな考え方を持つことはすばらしいことです。しかし実際には、時間的にも体力的にも難しいため、次第にストレスが溜まっていき、いつか爆発してしまう可能性もあります。

そうならないためにも、子育てと仕事をうまく両立していくためには「すべてを完璧にやるべき」という縛りを自ら作らないようにしましょう。例えば、掃除機は毎日かけなくても大丈夫ですし、忙しいときの食事はお惣菜を買うなど、適度に手抜きすることも大切です。

6. 子どもと触れ合う時間を確保しておく

仕事と子育ての両立では、さまざまなことをこなすのに精いっぱいで、一番大切な子どもとの時間を作ることができずに自己嫌悪に陥ってしまうこともあるでしょう。

1日のスケジュールを考える際は、まずは子どもと触れ合う時間をあらかじめ決めて組み込んでおくことをおすすめします。夕食時、就寝前など短時間でもよいので、子どもとしっかり向き合える時間を作りましょう。
残業が続いたり、急な出張が入ったりした場合には、後日しっかり埋め合わせをするのも大切なポイントです。

7. 家事代行サービス・子育て支援サービスを利用する

子育てと仕事の両立では、民間企業が有料で提供している家事代行サービスや、自治体の子育て支援サービスを利用している方も多いです。すべてをひとりで抱え込まず、家庭の状況に応じて保育園や幼稚園の時間外保育、学童保育なども大いに利用しましょう。

フコク赤ちゃん&キッズクラブは「出産や育児に対する不安を少しでもやわらげてもらいたい」「お子さまには大きな夢をもって健やかに育ってもらいたい」という思いから誕生した、入会費・年会費無料のサービスです。当社保険への加入に関わらずご入会いただけます。
0歳~12歳のお子さまがいらっしゃる方、または妊娠中の方が対象です。
入会特典はこちらからご確認ください。

子育てと仕事を両立する先輩ママのタイムスケジュール

子育てと仕事を上手に両立させている先輩ママは、限られた時間をどのように有効活用しているのでしょうか。

ここでは、フルタイムで働くママのタイムスケジュールの一例を紹介します。

時間行動
6:00起床 スケジュール確認 身支度 洗濯機を回す
6:30朝食の準備 夕飯の下ごしらえ
7:00家族で朝食
7:30パパ、子どもを見送る
8:00後片付け、洗濯物を干す 出勤
9:00~18:00勤務、子どものお迎え
18:30買い物、帰宅
19:00夕飯作り、洗濯物を畳む
19:30家族で夕食
20:00後片付けor子どもと一緒にお風呂
21:00子どもの寝かしつけ
21:30夫婦の団らん、自由時間
22:00就寝

保育園に通うお子さまがいる場合は、朝の見送りと、帰りのお迎えが必要です。
朝はパパに見送りをお願いして、帰りはママが迎えに行くなど、送迎は夫婦で分担しておこないましょう。

また、夕食後の後片付けとお風呂も、どちらか一方をパパに任せれば、ママの負担を減らすことができます。
掃除については、朝の身支度の時間帯に済ませるケースと、夕食の前後に行うというケースの2パターンに分かれます。

ただ、集合住宅にお住まいの方は、夜間に掃除機をかけると近所迷惑になってしまいますので、ワイパーや粘着クリーナーなど、音の出ないアイテムを使って掃除した方が良いでしょう。

先輩ママが実践していた「両立テクニック」

ここでは、ワーママの先輩が実践する「両立テクニック」を紹介します。

(40代・子ども3人)
大切なのは「無理をしない」ということだと思っています。そのために周囲の理解と協力を得て、良い意味で手を抜く。特に家族の協力は重要ですね。我が家では料理は夫の仕事です。と言っても普通の会社員なので、土日に作り置きをして、平日はわたしがそれを加熱だけします。他にも自分でやり遂げるには難しいと思ったら、すぐに助けを求める。子どもが生まれる前に、出産や子育ての大変さを知ってもらうために色んなエッセイや漫画などを夫に読んでもらったのが良かったのだと思います。
仕事については、産休・育休取得後に同じ職場に復帰したのですが、自分の産休取得前から、育休後に職場復帰した先輩がいたこと、自分の復帰後の働き方(週3出勤・時短勤務)について折り合いがついていたことが大きいです。振り返ってみると、事前準備って大事ですね。今、両立できずに困っているという方、旦那さんが協力してくれないという方は、どうにか半日だけでも子どもと旦那さんを2人きりにする時間を作れると、育児の大変さを分かってもらえると思います。

(30代・子ども2人)
夫の転勤にともない一度退職し、フリーランスやパートなどを経て、フルタイムで勤務しています。我が家は全部完璧にやろうと思わない、お金で解決できるなら無理のない範囲で出すことを心がけています。
家事も仕事も育児も完璧にやりたいという気持ちは分かるのですが、時間と体力は限られています。本当に自分がやらなければならないことは何でしょうか。子どもの親は自分と夫しかいないし、教育費のことを考えると働きたい。だったら家事の時間を減らすしかないなぁという結論になり、乾燥機、調理家電、食洗機を導入しました。家電にまかせると決めたら「なんでやってないの?」や「やり方がおかしい」などで夫と揉めることがなくなり円満です。
就職活動では保育園の標準時間内で勤務でき、通勤時間が負担ではない場所での仕事を探しました。時短勤務、フレックス、時差出勤、看護休暇など、勤務先で使える制度はどんどん使ってほしいです。
子どもが小さいうちは病気しがちなので、在宅勤務で働くことや、時間にしばられないフリーランスも検討してみてはどうでしょうか。

子育てや仕事で疲れた場合の対処法

子育てと仕事、どちらか1つだけでも疲労やストレスは溜まるものです。ましてや両立ともなると、その疲労感は二倍以上になるのではないでしょうか。
子育てと仕事をうまく両立するためには、ストレスや疲労を溜めないように、適度に発散していくことが大切です。

子育てと仕事の両立を続けるなかで「疲れが溜まってきたかもしれない」と感じたときには、次のような方法で体力を充電したり、ストレス発散をしたりしましょう

子育てや仕事で疲れたときにおすすめの対処法

  • ある程度の睡眠時間は確保するようにする
  • たまにご褒美スイーツを準備しておく
  • 家族に協力してもらい、夜中や休日にひとり時間を作る

このように心身の疲れをとることで、子育てと仕事を両立していくモチベーションの維持にも役立ちます。

育児に疲れた時の対処法についてもっと情報が欲しいという方は、「子育て・育児に疲れた時の対処法は?疲れてしまう原因やNG行動について」も参考にしてください。

パパ・ママで育休取得のタイミングを話し合うのも手段

育休は原則として、1歳未満の子を養育する働くパパ・ママが取得できるものですが、2010年の育児・介護休業法改正によって新たに設けられた「パパ・ママ育休プラス」により、育休の対象となる子どもの年齢が1歳2ヵ月まで延長されることになりました。[参考5]

参考5:厚生労働省「両親で育児休業を取得しましょう!

パパ・ママ育休プラスを利用すれば、ママが1年間の育休を取得した後、バトンタッチする形でパパが2ヵ月間の育休を取得したり、ママから少し遅れてパパが育休を取得し、ふたりで育児に携わったりすることもできます。
どのタイミングで育休を取得するかはご家庭の状況によって異なりますので、夫婦でよく話し合い、育休を取るタイミングを決めましょう。

また、育休明けはどのように働くのか、フルタイムを続けるのか、時短に切り替えるのかなど、今後の働き方について話し合っておくことも大切です。

育児休業について詳しくは「育休手当(育児休業給付金)とは?給付金額や期間、申請方法について徹底解説」で解説していますので、あわせて確認してみてください。

まとめ

子育てと仕事を両立させているママの割合は75%以上となっていて、出産後も今の仕事を続けたいという方の割合も年々増加傾向にあります。しかし実際には、「時短勤務への変更や休暇がとりにくい」「周りに迷惑をかけたくないと思ってしまう」「急な対応が難しい」といった理由で、育児と仕事の両立が難しい状況にある方も少なくありません。

このように育児と仕事の両立はとても大変なことではありますが、「時短勤務や在宅勤務ができるか会社に確認・相談してみる」「育児休業などの制度を利用する」「子育て・仕事の両方で完璧を目指そうとしない」などのポイントを押さえて、パパや家族と協力しながら時間を有効活用すれば、無理なく両立することが可能になるでしょう。

今回ご紹介した「子育てと仕事の両立テクニック」や「子育てや仕事で疲れた場合の対処法」を参考に、ママの負担を上手に減らす工夫をしてみましょう。

出産前の職場でどうしても子育てに対する理解を得られないという場合は、新しい仕事を探すのもひとつの方法です。

これから新しい仕事を探すというときには、「再就職したい主婦の方へ。気を付けるポイントとおすすめサービス」や「【未経験でもできる!】主婦(主夫)におすすめの在宅ワークは?」も参考にしてみてくださいね。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ