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高齢になってから生活資金が不足すると、「老後貧乏」の状態になってしまいます。老後の生活不安を軽減し、安心して暮らすために、今からできる対策をしておきましょう。
この記事では老後貧乏に陥る原因や老後貧乏を防ぐ対策について解説します。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
老後貧乏とはどういう意味?
近年、「老後貧乏」という言葉を耳にする機会が増えました。老後貧乏とは、高齢になって仕事を引退した後、お金がなくなって生活が困窮してしまうことです。
会社に勤めている現役時代には、毎月の給料で生活費をまかなうことができます。しかし、会社を退職後は毎月の収入が年金だけになり、給料よりも減ってしまうことが多いでしょう。
年金額は人によって違いますが、年金が少なければ生活費が不足する恐れがあります。年金額や貯蓄額によっては、生活が行き詰まってしまうことがあるのです。
老後貧乏の原因や特徴については、「老後破産に陥る原因とは?老後破産しやすい人の特徴や対策などを徹底解説」でも触れていますので、こちらも参照してください。
金融資産の現状
ここで、高齢者がどれくらいの金融資産を保有しているのか、データから確認しておきましょう。
日本銀行内に設置されている金融広報中央委員会では、家計における金融資産・負債の状況などを知るために、毎年1回「家計の金融行動に関する世論調査」をおこなっています。令和5年度の調査によると、金融資産保有額の平均は60代で1,862万円、70代で1,683万円です。
データからは、60代~70代では平均1,000万円を超える資産を保有していることになります。しかし平均値でみると、実際には高額の資産を保有している人が平均を押し上げている可能性があり、世間の認識とは乖離している場合もあります。その際は、対象を数値順に並べたときに真ん中にある数値である、中央値も参考にすると実態を把握しやすいでしょう。金融資産保有額の中央値は60代で530万円、70代で650万円です。[参考1]
60代及び70代の金融資産保有状況を金額別にみると、次のようになっています。
60代及び70代の金融資産保有額の割合[参考1]
金融資産保有額 | 60代 | 70代 |
非保有 | 24.6% | 21.6% |
100万円未満 | 6.6% | 5.7% |
100万円以上200万円未満 | 4.6% | 4.8% |
200万円以上300万円未満 | 3.9% | 4.3% |
300万円以上400万円未満 | 3.4% | 4.3% |
400万円以上500万円未満 | 2.0% | 2.5% |
500万円以上700万円未満 | 6.2% | 6.3% |
700万円以上1,000万円未満 | 5.5% | 5.6% |
1,000万円以上1,500万円未満 | 6.8% | 9.7% |
1,500万円以上2,000万円未満 | 5.1% | 6.2% |
2,000万円以上3,000万円未満 | 9.1% | 7.6% |
3,000万円以上 | 19.0% | 18.9% |
無回答 | 3.3% | 2.5% |
参考1:金融広報中央委員会「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和5年)」per32301.xlsx Sheet4
上の表からわかるとおり、60代でも70代でも、金融資産を持っていない人の割合が最も大きくなっています。また、金融資産を持っている人の中では、3,000万円以上が最多です。資産をたくさん持っている人と全く持っていない人の二極化が進んでいるといえるでしょう。
金融資産を全く持っていない人は、60代では約4分の1、70代では約5分の1にのぼります。老後貧乏予備軍、あるいは既に老後貧乏になっている人も多いと思われます。
老後貧乏に陥る原因は?
保有している金融資産が少なくても、老後貧乏になるとは限りません。貯蓄さえあれば老後貧乏を防げるわけでもないでしょう。ここからは、老後貧乏に陥る原因について考えていきます。
1. 定年前の水準で生活を続けていた
定年後は雇用形態が変わり、定年前よりも給与が減るのが一般的です。雇用保険から賃金の減少分を補てんする給付金(高年齢雇用継続給付)を受けられますが、それでも収入は減ることが多いでしょう。もちろん、定年で仕事を辞めた場合は、一時的に退職金が得られたとしても、定期的な収入は減ります。
つまり定年後は、働き続けても、辞めたとしてもほとんどの場合で収入が減ることが見込まれます。そのため、定年前と同じ水準の生活を続けていると、貯蓄が底をついてしまい、老後貧乏に陥る場合があるのです。
2. 蓄えていた資産が十分でなかった
老後の生活費の足しにしようと、貯蓄をしている人も多いはずです。しかし、実際どれくらいの金額が必要になるかを把握しておらず、十分な額を貯蓄できていないことがあります。
仕事を辞めてから、何年生きるかはわかりません。老後を安心して暮らすためには、単純に生活費から年金収入などを差し引いた金額が余命年数分だけあれば良いのではなく、さまざまな不測のリスクに備えた額を合わせて用意しておく必要があります。余裕を持った資産を蓄えていないと、医療費や介護費、リフォーム費用など想定外の出費が出ると資産が不足し、老後貧乏に陥る可能性があるのです。
3. ローンの返済が残っていた
住宅ローンは完済時の年齢が80歳くらいまで組めるため、定年後も住宅ローンの返済が続く人もいます。また住宅ローン以外にも、教育ローンや自動車ローン、リフォームローンなどの返済が残っていることもあるでしょう。
高齢になって一般的に収入が減ってからもさまざまなローンの返済が残っていると、毎月の生活費に余計な利払いが生じるローン支払いが加算されるため、老後貧乏に陥る可能性があります。
4. 浪費癖がある
収入が多い現役世代の間は、多少浪費しても生活に困ることはなかったかもしれません。しかし、収入が減っても生活スタイルを変えなければ、お金が尽きてしまいます。
浪費癖がある人は特に、生活スタイルを見直さなければなりません。無駄遣いをやめて必要なものだけにお金を使うようにしないと、老後貧乏になる可能性が高いといえるでしょう。
老後貧乏になる前に!知っておくべきこと
老後貧乏を防ぐためには、老後の収入や支出を把握しておく必要があります。老後の生活スタイルを予測し、必要な備えをしておきましょう。
1. 老後資金がどれくらい必要になるのか
老後に必要となる一般的な生活費は、リフォーム費用など想定外の出費を除き、老後にかかる生活費から年金などでカバーされる金額を差し引きし、残りの生存期間をかけると算出できます。
夫婦2人の世帯で、毎月の生活費が25万円、夫婦2人分の年金が22万円、年金以外に収入がないと仮定してみましょう。65歳から85歳の20年間に必要な老後資金は
(25万円-22万円)×12ヵ月×20年間=720万円
となります。
実際には、月25万円ではゆとりある生活が難しいかもしれません。85歳よりも長生きする可能性もあります。そのため老後資金はできるだけ多く用意しておいた方が安心です。
老後資金としてどれくらいの金額を用意しておいたらよいかは、「老後資金はいくら必要?年金だけでは足りない?金額の目安や備える方法について」で詳しく説明していますので、こちらを参照してください。
2. 退職金はでるのか・いくらになるのか
年金以外で老後の生活費を支える柱の一つになるのが退職金です。退職金は定年時に支給されるため、老後の生活資金に活用できます。
ただし、退職金はどこの会社でも必ず支給されるものではありません。会社に退職金を支払う法律上の義務があるわけではないからです。
退職金が支給されるかどうかは、会社の就業規則などで確認する必要があります。退職金がもらえる場合には、金額の目安も確認しておきましょう。
退職金については、「退職金の平均金額・相場はどれくらいになる?企業や勤続年数別に紹介」で解説しています。退職金の相場を知るために活用してください。
3. 老後の医療費・介護費は保険で備えよう
老後に必要なお金は、毎月の生活費だけではありません。突発的にかかる支出にも備えておく必要があります。
老後に発生する可能性が高い支出として、医療費や介護費があります。老後は病気やケガのリスクが高まり、介護も必要になるかもしれません。医療費や介護費にも備えておくことが大切です。
医療費・介護費については、公的医療保険や公的介護保険でカバーされる部分もあります。まずは公的保障の内容を確認しておきましょう。公的保障で不足する部分については、民間の医療保険や介護保険を活用するのがおすすめです。
老後貧乏にならないための対策
老後の収入や支出について把握できたら、老後貧乏にならないための対策を講じておきましょう。具体的には、以下のような点に気を付けておく必要があります。
1. 支出を見直す
老後貧乏にならないためには、毎月の支出を毎月の収入の範囲内におさめることが大切です。まずは現状の支出を見直すところから始めましょう。高齢になってから食費や日用品費を切り詰めるのはストレスになります。住居費や通信費などの固定費を減らせないか考えてみましょう。
現状の収支を見直すだけでなく、今後の生活水準についても考える必要があります。毎月の支出が収入を上回っている場合は、交際費や旅行、レジャーなどにお金を使い過ぎないようにして、日常生活をできるだけ無駄なくシンプルにすることを考えましょう。
2. 投資を考えてみる
すぐに使わない老後資金は、預貯金だけに入れておかず、投資するのもよいでしょう。預貯金の金利は低く、ほとんどお金を増やせません。投資して効率よく資産運用することも考えましょう。
投資には元本割れのリスクがありますが、長期的な運用や分散投資によりリスクを抑えられます。一攫千金を狙うのではなく、安全性の高い商品で着実な運用を心がけましょう。NISAやiDeCoを利用すれば非課税投資もできるため、活用するのがおすすめです。
3. ライフプラン表を作成する
老後に必要な資金を明確にするために、ライフプラン表を作成してみましょう。ライフプラン表とは、将来起こり得るライフイベントと家計の収支を時系列で書き出した表です。
ライフプラン表には退職時期のほか、住宅のリフォームや自動車の買い替えが必要になる時期も書き込みます。いつ、どれくらいの費用がかかるのかを把握できるため、計画的な資金準備が可能になり、無駄な消費を抑えた生活が実践しやすくなります。
ライフプラン表の具体的な作り方については、「ライフプラン表の作り方やメリット、注意点について紹介」で説明していますので、こちらを参考にしてください。
4. 〇〇貯金をやってみる
少額でもコツコツと貯金していれば、いつの間にかお金が貯まっているものです。500円玉が手元にあるときに貯金箱に入れる「500円玉貯金」、1年間1円~365円のうち毎日異なる金額を貯金する「365日貯金」、使ったつもりで貯金していく「つもり貯金」など、いろいろな方法で貯金しましょう。
おすすめの貯金方法については、「500円玉貯金はどうやればいい?メリットや貯めるコツ・ポイントについて詳しく紹介」「小銭貯金で上手にお金を貯めるには?小銭貯金をやる際の注意点やポイントについて紹介」に詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。
5. 保険を見直してみる
老後にはライフスタイルが変化するため、保険の見直しも必要です。子どもが独立し責任の重い期間が終われば、死亡保障は減らせるでしょう。一方で、老後は病気やケガのリスクが高まるため、医療保障の必要性が増します。
不要な保障をなくすことにより、無駄な保険料を削減することもできます。老後に必要な資金を確保し、安心を得るために、保険の見直しを検討してみましょう。
フコク生命ではライフスタイルに合わせて加入できるさまざまな保険を用意しています。資料請求ページから資料を請求できますので、ぜひ活用してください。
老後貧乏を予防するためには、お金と上手に付き合うことが大切です。お金の増やし方については、「お金の増やし方とは?増やす方法やポイントを紹介します!」にまとめています。老後貧乏に陥らないためにも、基本的なことを確認しておいてください。
まとめ
老後に生活資金が不足すると、老後貧乏に陥ってしまいます。老後には収入が減ることを認識しておき、必要な資金を準備しておくほか、生活スタイルの見直しもしましょう。
老後には病気や介護のリスクも高まるため、どれくらいお金を用意しておけば安心なのかがわからないこともあります。保険を活用すればリスクに備えられるので、保険の見直しも忘れないようにしましょう。
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記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ