結婚休暇とはどんな休暇?取得できる日数や要件、注意点について解説

結婚休暇とはどんな休暇?取得できる日数や要件、注意点について解説

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企業に属している会社員が結婚した場合、結婚休暇を取得できる場合があります。
ただ、導入の有無や日数は企業によって異なりますので、就業規則を確認し、適切な方法で手続きを行いましょう。
この記事では、結婚休暇の概要や導入率、休暇の活用方法、取得方法について解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

結婚休暇とは

結婚休暇とは、文字通り、結婚したときに取得できる休暇のことです。
企業で定められている休暇には、労働基準法によって規定されている「法定休暇」と、企業が任意で導入できる「法定外休暇(特別休暇)」の2種類がありますが、結婚休暇は後者に該当します。

そのため、結婚休暇はすべての企業に導入されているわけではなく、制度の有無や取得できる日数、対象となる従業員の要件、有給か無給か、といった条件は企業ごとに大きく異なります。
なお、結婚休暇という名前も数あるうちの一例で、企業によっては「慶弔休暇」と呼称しているところもあります。

法定休暇

労働基準法で定められている法定休暇は、従業員から取得の希望があった場合、企業が申請を拒否することはできません。法定休暇として広く知られているのが年次有給休暇ですが、それ以外にも以下などが法定休暇として認められます。

● 生理休暇:雇用形態や勤務形態に関わらずすべての女性従業員が取得可能
● 妊娠休暇・通院休暇:妊娠中の従業員が取得可能
● 産前産後休業:出産の前後に取得可能

法定外休暇

法定外休暇は特別休暇とも呼ばれている、企業が独自に定めた休暇です。法定休暇と異なり、どのように条件を満たせば取得できるか、いつまでに申請するかなどのルールを企業が決められます。法定外休暇は結婚休暇以外にも以下が挙げられます。

● リフレッシュ休暇
● ボランティア休暇
● 裁判員休暇
● 誕生日休暇

結婚休暇の日数や取得要件

結婚休暇はどれくらいの日数でどのような要件を満たすと取得可能なのでしょうか。ここではそれぞれについて解説します。

結婚休暇の日数

結婚休暇は企業が自由に設定できる特別休暇ですので、休暇の日数も企業によってまちまちです。
結婚休暇は会社員に限らず公務員にも認められており、国家公務員の場合は最大5日間、地方公務員の場合は地域によって異なりますが東京都であれば最大7日間の結婚休暇が取得可能です。

参考:人事院「一般職の国家公務員の休暇制度(概要)」、東京都人事委員会「職員の勤務条件

結婚休暇の取得要件

企業によっては、結婚休暇に一定の取得要件を設けているところもあります。
取得要件の内容は企業によってまちまちですが、正社員は適用、パート・アルバイトなどの非正規社員は不可など、雇用形態によって区分するケースが多く見受けられます。

例えば、国家公務員は職員が結婚する場合に結婚休暇を認めています。その際は結婚日の5日前~結婚日から1ヵ月を経過する日までのうち、連続する5日の期間内と要件が定められています。結婚日とは、婚姻届の日や結婚式の日が認められますが、どちらを結婚日とするかは本人が定められます。[参考1]

参考1:人事院「一般職の国家公務員の休暇制度(概要)

結婚休暇はどれくらいの企業で導入されている?

結婚休暇は企業が任意で導入できる特別休暇ですが、実際にはどのくらいの企業で導入されているのでしょうか。
厚生労働省の「令和4年就労条件総合調査の概況」によると、結婚休暇を含む特別休暇制度を導入している企業の割合は 58.9%です。

企業規模別に見ると、大規模企業ほど導入率は高く、従業員数が300~999人の企業では66.8%、1,000人以上の企業では72.3%と、それぞれ全体の約7割を超えています。[参考2]
一方で、300人未満の中小企業については5~6割台に留まっており、特別休暇を設けていないところも少なくないようです。
もちろん、上記のデータはあくまで統計ですので、規模の小さな企業でも結婚休暇を設けているところもあります。
自分の勤務先が結婚休暇を導入しているかどうかは、就業規則を閲覧するか、あるいは人事総務・労務部などに直接問い合わせることで確認できます。

結婚休暇の始期には一定の基準が設けられており、多くの場合は「婚姻届の提出日」あるいは「挙式日」を起点としています。
タイミングを逃すと結婚休暇を取得できなくなりますので、近々結婚する予定がある場合は、早めに結婚休暇の有無や、申請手続の方法を確認しておきましょう。

参考2:厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況」p8

結婚休暇を使う目的

結婚休暇の日数や取得要件は就業規則によって定められていますが、休暇を何に使うかは取得した本人に一任されているケースが一般的です。
貴重な休暇を有意義なものにするために、あらかじめ結婚休暇の活用方法を考えておきましょう。
ここでは一例として、結婚休暇の活用方法を3パターン紹介します。

結婚にともなう手続きのために使う

結婚する際は、婚姻届の提出だけでなく、新居への引越しにともなう手続きや、姓の変更にともなう各種手続(公的医療関係や運転免許証など)など、さまざまな手続きを行う必要があります。
また、保険の名義人を変える、受取人を変える、内容そのものを見直すなどもこの機会に夫婦でじっくり話して決めると良いでしょう。特に独身時代に入っていた保険では保障が合わなくなっているかもしれません。
新婚カップルのための保険の選び方はこちらで解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
新婚カップル必見!FPおすすめの保険の選び方

中には平日日中しか開いていない役所の窓口で手続きしなければならないものもあるため、結婚休暇を利用してすべての手続きを済ませておくと、仕事の合間を縫って手続きする手間と時間を省けます。
結婚にともなう手続きの詳しい内容は「【リスト付き】結婚前後に必要な手続き14個を解説!」で解説しています。

挙式に向けた準備のために使う

結婚休暇の始期を「婚姻届の提出日」あるいは「婚姻届の提出日または挙式の数日前」に設定している企業の場合、休暇を挙式の準備のために使うという方法もあります。
挙式の前は何かと忙しく、仕事と両立するには相応の気力・体力が必要ですので、結婚休暇を使って集中的に準備を進めれば、その後のスケジュール調整も楽になります。

新婚旅行のために使う

結婚休暇の活用方法として、最も定番なのが新婚旅行に使用するパターンです。
結婚休暇は長いと1週間ほどの休みを取れるので、国内だけでなく、海外へのハネムーンを計画することもできます。
結婚休暇が短い場合は、有給休暇も利用してまとまった休みを取得するという方法もあります。
新婚旅行について興味がある方は「国内・海外で人気の新婚旅行スポットを紹介!」を参考にしてください。

結婚休暇を取得する際の注意点

結婚休暇を取得する際は以下の注意点を意識しましょう。

● 有給か無給かを確認しておく
● 引き継ぎの準備を前もってしておく
● 社内規定や繁忙期を把握しておく

有給か無給か確認しておく

結婚休暇が有給になるか無給になるかは企業の規定によって異なります。有給扱いの場合は問題ありませんが、「有給だと思って休暇を取得したら無給だった」といったケースは、後のトラブルの原因になります。

結婚休暇に給与が発生するか否かは、就業規則に記載されていますので、結婚休暇の有無と合わせてしっかり確認しておきましょう。

引き継ぎの準備を前もってしておく

職場の状況によっては、結婚休暇取得中に他の従業員への業務の引き継ぎが必要になる可能性があります。そのため、業務を代わる従業員が困らないように引き継ぎの準備をしておく必要があります。

例えば、わかりやすいマニュアルの作成や状況報告を心がけるなど、スムーズに業務を引き継げるようにしましょう。

社内規定や繁忙期を把握しておく

結婚休暇を取得する際は、社内規定を把握しておきましょう。結婚休暇を届け出る期日や休暇日数などを社内規定で把握しておきます。
あわせていつが社内の繁忙期なのかを把握しておくことも大切です。
法定外休暇である結婚休暇は、繁忙期などを理由に企業から拒否されてしまうかもしれません。

結婚休暇を取得する流れ

結婚休暇を取得する方法は企業によって異なりますが、ここでは手続きの際に注意したいポイントを4つ紹介します。

1.取得方法を確認する

ほとんどの企業では、結婚休暇を取得するにあたり、事前の申請を義務づけており、取得できるタイミングが決まっている(入籍日や挙式日から半年以内など)ことも多いです。

実際に婚姻届を提出or挙式した後に申請した場合、受理してもらえない可能性がありますので、まずは結婚休暇の取得方法について企業にしっかり確認しておきましょう。

2.申請は直属の上司に行う

結婚休暇を申請する際は、まず直属の上司に結婚する旨を報告し、必要な手続きを行うのが一般的です。
忌引休暇などとは異なり、結婚休暇は計画的に取得できるものなので、忙しくても電話やメールなどで済ませず、直接上司に報告したほうが良いでしょう。

3.社内・社外関係者に結婚休暇の取得を報告する

結婚休暇を取得する際は、休暇中に迷惑をかけないようにしましょう。そのためには、社内の関係者や社外の取引先などに結婚休暇の取得についてメールで報告します。

社内、社外への結婚休暇の例文は次のとおりです。

社内の例文
【件名】
結婚休暇取得のご連絡


【本文】
〇〇様
お疲れ様です。〇〇部の〇〇(自分の名前)です。
私事ですが、この度結婚することとなりました。

誠に勝手ではございますが、結婚休暇をいただく予定です。
業務に支障が出ないように、同部署の〇〇さんに引き継いでおります。

休暇期間中はご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

●休暇期間:〇月〇日(〇)~〇月〇日(〇)
●休暇事由:結婚式(新婚旅行)のため
●休暇中の連絡先:携帯電話番号
         メールアドレス

所属部署・氏名
■社外の例文
【件名】
休暇のご連絡


【本文】
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
平素は大変お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇(自分の名前)です。

私事で申し訳ございませんが、下記の期間、休暇を取得いただくことになりましたので、ご連絡差し上げたくメールいたしました。

●休暇期間:〇月〇日(〇)~〇月〇日(〇)
●不在中の連絡先:担当部署名・氏名・電話番号
●緊急時のご連絡先:電話番号、メールアドレス

不在時にお問い合わせなどがございましたら、上記の〇〇までご連絡ください。
なお、休暇明けの出社は〇月〇日(〇)を予定しております。
不在中はご不便をおかけいたしますが、ご理解ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

株式会社〇〇所属部署・氏名

上記のとおり、社外には必要がない限り休暇の理由を伝えないのが一般的です。

4.スケジュールの見直しや引き継ぎを行う

結婚休暇を取得したことで業務の進捗が遅れないようにスケジュールを調整します。必要であれば、業務を計画的に前倒しにしましょう。

また、休暇期間中に業務を代わりに行う従業員に向けて、引き継ぎをしっかりと行うことが大切です。抱えている案件、進行中の案件の詳細を共有するだけでなく、マニュアルを作成しておくことで、スムーズな引き継ぎが可能です。

休暇明けにはお礼を伝えることを忘れずに

結婚休暇明けにはお礼を伝えることを忘れないようにしましょう。休暇期間中に業務を引き継いでくれた、フォローしてくれたことへの感謝を伝えることが大切です。

例えば、結婚休暇で新婚旅行に行ったのであればお土産を持参するのがおすすめです。お土産は個別包装されているものを選ぶようにしましょう。

まとめ

結婚休暇は、結婚した従業員が休暇を取得できる制度で、取得する人は1日~12日間程度取っている方が多いようです。

ただ、法律で導入することが義務づけられている法定休暇とは異なり、企業が任意で設定できる特別休暇に分類されるため、結婚休暇の有無は企業によって異なります。実際、結婚休暇を含む特別休暇制度を導入している企業の割合は 58.9%と約4割の企業では導入されていません。

結婚休暇の日数や取得要件、休暇の始期なども企業による差が大きいので、結婚休暇を取得する予定がある場合は、まず就業規則を調べるか、人事総務や労務部に問い合わせて内容をよく確認しましょう。
なお、結婚休暇は事前申請を原則としているところがほとんどなので、結婚することが決まったら、早めに休暇の有無や取得方法について調べておくことをおすすめします。

また、結婚休暇を取得することになったら、不在期間中の引き継ぎマニュアルを作成したり、社内社外へも連絡するようにしましょう。休暇明けはお土産とともに感謝の気持ちを伝えることも大切です。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ