子育て世帯の貯蓄はいくら必要?子どもの教育費総額と貯蓄のコツとは

子育て世帯の貯蓄はいくら必要?子どもの教育費総額と貯蓄のコツとは

子育て世帯にとって、大きな課題となるのが、子どもにかかる費用をどう準備していくかということです。

厚生労働省の「平成27年版厚生労働白書 -人口減少社会を考える-」によると、子育て中の20代~40代の半数以上が「子育てで出費がかさむ」ことについて不安や悩みを抱えています。

特に教育費については、子どもの進学時までに必要な金額を貯めておかなければならないので、早い段階からライフプランを立てておくことが大切です。

この記事では、子育て世帯の貯蓄事情や、教育にかかる費用の目安、子育て費用をうまく貯めるためのコツについて解説します。

子育て世帯の貯蓄額はいくらぐらい?

お金のことはデリケートな問題なので、仲の良いママ友同士でも、なかなか話題にしにくいところです。

そのため、「他の、子どもを持つ親はどのくらいお金を貯めているんだろう…」と不安に感じる方もいますよね。実際のところ、子育て世帯はどのくらい貯蓄しているのでしょうか。

金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果 各種分類別データ」によると、「夫婦と子のみ世帯」の預貯金および金融資産保有額の平均は以下のとおりです。

預貯金の平均金融資産保有額の平均
370万円1,419万円

金融資産保有額には、生命保険や損害保険、個人年金保険なども含まれているため、純粋に手元にあるお金としては、370万円が平均値となります。

いくつまでにいくら必要?意外とかかる子育て費用

子育てにはさまざまな費用がかかりますが、なかでも大きな割合を占めるのが教育費です。

自分で支出のタイミングを調整できるマイホームとは異なり、教育費は子どもの年齢に応じて支出するタイミングが固定されているため、「子どもが◯歳までに◯円貯める」という目標を定めておく必要があります。

では、子どもの教育費は何歳までに、いくら貯めておけばよいのでしょうか?

以下では、学校種別の教育費を一覧表にまとめました。

学校種別教育費の平均
公立幼稚園(3年間)約45万円
私立幼稚園(3年間)約95万円
公立小学校(6年間)約193万円
私立小学校(6年間)約959万円
公立中学校(3年間)約146万円
私立中学校(3年間)約422万円
公立高等学校(3年間)約137万円
私立高等学校(3年間)約290万円
国立大学(4年間)約243万円
公立大学(4年間)約255万円
私立大学(4年間)約373万円

※幼稚園については幼児教育無償化を反映し授業料分を控除しています。
※高校については授業料無償化を反映していません。
参考:文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について
参考:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移

上記の表からもわかる通り、子どもの教育費は進学先によって大きく変わってくるので、何歳までにいくら貯めておけばいいかは子どもの希望する進路ごとに異なります。

ただし、幼稚園~大学まで国公立への進学を希望していたとしても、必ずしも当初の計画通りに行くとは限らず、進路が途中で変更する可能性もあります。

子どもがどんな進路を選んでも対応できるよう、すべて私立に進学したパターンを想定して貯蓄しておくのがベストですが、難しい場合は家族と相談したうえで、小学校から中学校までは公立、それ以降は私立を想定して資金計画を立てるのがおすすめです。

子どもにかかる教育費について、詳しくは「子育てにかかる費用はいくら?0歳~大学卒業までの総額をシミュレーション!」を参考にしてください。

貯蓄が苦手な人でもできる!うまく貯めるためのコツ

「子どもにかかる費用を貯めたいけれど、なかなか貯金がはかどらない」という方のために、貯蓄が苦手でも実践できる貯金方法とコツを5つご紹介します。

1. ひと月あたりの収支を把握する

計画的に貯蓄するためには、まずひと月あたりの収支をしっかり把握することが大切です。

ひと月の収入は把握しやすい一方、支出は毎月同額の「固定費」と、毎月変わる「変動費」の2つをチェックしなければならないので、やや手間と時間がかかります。

特に変動費は、家計簿を付けていないと正確な数字を把握しにくいので、ノートやアプリなどを使って毎月の出費を記録する習慣をつけましょう。

2. 毎月の貯蓄額を決める

ひと月あたりの収支が明確になったら、毎月いくら貯蓄に回せるかを考えましょう。

毎月の収入から支出を差し引き、残った分を貯蓄にまわそうと考えていると、毎月の貯蓄額が一定せず、ライフプランも立てにくくなります。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年調査結果 各種分類別データ」によると、「世帯主夫婦と子のみ」世帯が貯蓄に回している金額の平均は手取りの10%程度ですので、これをひとつの目安にして、無理のない貯蓄額を決定しましょう。

貯蓄が苦手な方は、給与天引きなどを利用して給与が振り込まれた時点であらかじめ決めておいた額を貯蓄にまわす「先取り貯蓄」がおすすめです。

3. 買い物の予算をあらかじめ決めておく

特に家計簿をつけていない方によく見られるパターンですが、あらかじめ予算を決めずに買い物をすると、つい無駄遣いをしてしまいがちです。

毎月の収支をもとに、食費や日用品費などの項目別に予算を振り分けておけば、決まった金額のなかでやりくりするようになるので、衝動買いや無駄遣いを減らすことができます。

4. 家計の無駄を洗い出す

ひと月の収支を計算する過程で、何に・どのくらいのお金を費やしているかが明確になると、自然と家計の無駄が見えてくるようになります。

例えば食費の支出が多い場合、ランチはお弁当を持参してコンビニでの買い物を減らす、光熱費が高い場合は、お風呂の残り湯を使った洗濯や、エアコンの温度調節を見直すなどの工夫を取り入れると、無駄な支出をカットできます。

住居費などの固定費は節約するのが難しい項目ですが、金利の安い住宅ローンへの乗り替えを検討したり、携帯電話のキャリアを格安SIMに変更したりすると、大幅な節約につながる可能性があります。

5. 収入を増やす

支出を減らすだけでは不十分な場合は、収入を増やすことを検討する必要があります。

副業を始めるという方法もありますが、職場によっては就業規則によって副業を禁じているところもあるので注意が必要です。

その場合は、つみたてNISAやiDecoなどで資産運用するのも1つの方法です。

収入を増やすためにおすすめの副業や、資産運用の種類について、詳しくは「主婦(主夫)におすすめの副業10選!イマドキはどうやってお金を増やす?」を参考にしてください。

6.保険の見直しをする

ライフステージが変化すると、保険で備えるべき金額も変化するので、見直しが必要です。保険料を支払いすぎていたり、保障が足りていなかったりすることがないか、確認してみましょう。

また、教育費を学資保険で準備することもおすすめです。生命保険だけなく、学資保険も生命保険料控除の対象となるので、申告をすると所得税と住民税が減額されます。

詳しくは、「学資保険は生命保険料控除の対象!気になる控除の金額は?」もあわせて確認してみてください。

結婚や出産など、ライフステージが変化したら、一度はFPや保険会社に相談してみてはいかがでしょうか。

子育て世帯を支援する助成金や手当

日本では、子育て世帯の家計を支援することを目的とした各種助成金や手当制度が設けられています。

以下では一例として、子育て世帯が利用できる助成金・手当を4つまとめました。

児童手当

中学卒業までの児童を養育している方に給付金を支給する制度です。

内閣府「児童手当制度のご案内」を見ると、児童1人につき、3歳未満は1万5,000円、3歳~小学校修了前は1万円(第3子以降は1万5,000円)、中学生は1万円を毎月受け取れます。

育児休業給付金

1歳未満の子どもを養育するために育児休業を取得した方が給付金を受け取れる制度です。

厚生労働省「育児休業給付の内容及び支給申請手続について」によると、育児休業を開始した日から起算した1ヵ月ごとの期間を支給単位期間とし、休業開始時賃金日額×支給日数×67%(6ヵ月経過後は50%)の給付金を受け取れます。

児童扶養手当

18歳までの子どもを養育するひとり親の方が、給付金を受け取れる制度です。

厚生労働省「児童扶養手当について」によると、給付金額は所得によって「全部支給」と「一部支給」の2つに分類されており、全部支給の場合は4万3,160円、一部支給の場合は10,180円~43,150円を受け取ることができます。

なお、児童がふたり以上いる世帯は、加算額が上乗せされる形で支給されます。

低所得の子育て世帯向けの特別給付金

児童扶養手当の支給を受けている、あるいは所得が一定水準に達しない子育て世帯が給付金を受け取れる制度です。

厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」や「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)」によると、支給要件を満たした世帯は、児童ひとりあたり一律5万円が受け取れます。

なお、国からの給付金・手当以外に、各自治体が独自に実施している支援制度もありますので、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

子育て世帯のための手当金・助成金について、詳しくは「子育て世帯のための手当金・助成金まるわかりコラム」を参考にしてください。

まとめ

子育てには多額の教育費と養育費がかかるため、子どもが生まれたら計画的に貯蓄する必要があります。

まずは、いつまでにどのくらいの費用が必要なのか、毎月どのくらいの収入・支出があるのかを把握するところから開始し、ひと月に貯めるべき金額を明確にしましょう。

子育て世帯を支援するための給付金や手当の制度もありますので、上手に活用して計画的に育児費用を貯めていくことをおすすめします。

記事提供元:株式会社ぱむ