子どもの偏食どうしたらいい?対処法や食べさせる時の注意点について

子どもの偏食どうしたらいい?対処法や食べさせる時の注意点について

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子どもの偏食は、多くの親が直面する悩みのひとつ。子どもの成長を考えるとバランスの取れた食事が重要ですが、嫌いな食べ物があったり、偏った食べ方を好んだりすると心配になることもあるでしょう。

この記事では、子どもの偏食の原因や具体的な対処方法、食事の際の注意点について詳しく解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

偏食とは?好き嫌いとの違い

「偏食」と「好き嫌い」は、同じような意味に思われがちですが、両者には異なる概念があります。
偏食とは、特定の食品ばかり食べたり、逆に特定の食品を全く食べなかったりすることで栄養バランスが偏る状態です。そのため、必要な栄養素が不足し、健康に影響をもたらすこともあります。
一方、好き嫌いは、特定の食品や味に対する個人的な好みのことです。苦手な食べ物があっても、食べることもあれば、他の食品で栄養を補うことができるため、必ずしも健康に悪影響を及ぼすわけではありません。好き嫌いがあるために偏食になることもありますが、必ずしも好き嫌いが偏食を意味するわけではないのです。

子どもが偏食になる原因は?

子どもの偏食はなぜ起こるのでしょうか。偏食になってしまう原因は子どもによってさまざま。厚生労働省の調べによると、約3人に1人が、子どもの偏食で悩んでいることがわかりました。[参考1]

ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。

参考1:厚生労働省「平成27年度 乳幼児栄養調査:(4)現在子どもの食事について困っていること」p.15

1.食べたことのない食材だから

子どもが新しい食材に抵抗を示すのは、人間が本来持っている防御本能の一つです。食べたことや見たことのない食べ物に対して警戒心を抱くのは、危険から身を守るための自然な反応といえます。大人でも、初めて目にする食材や料理などに対してとまどうことがあるでしょう。子どもの偏食も、普段食べ慣れていない食材への警戒心から起こることがあるのです。

2.見た目やにおいが苦手(食べる前)

食べる前の段階で、子どもにとって見た目やにおいが障壁となることがあります。例えば、酸っぱいにおいのものや納豆などのような発酵食品など、においが強いものが苦手な子どもも少なくありません。また、見た目に関しては、ピーマンやブロッコリーといった緑色の野菜や、形が不揃いな食材に対して苦手意識を持ちやすい傾向があります。このように、実際に口にする前から感覚的な要因で食べることを避けてしまうケースもみられます。

3.食材の味や食感が苦手(食べた後)

子どもは大人に比べて味覚や触覚が敏感です。そのため、特定の食材の味や食感に対して強い反応を示すことがあります。野菜の苦味や酸っぱさを嫌がる子どもは多く、また子どもによってはぬるぬるした食感やもちもちした食感などを不快に感じたりすることもあります。このような味覚や触覚の敏感さは、決して悪いことではありませんが、結果として食べられる食材が限られてしまい、偏食につながることがあるのです。

4.食べることや食材に対しての嫌な記憶がある

過去の食事や食材に関する嫌な体験が大きく影響することもあります。例えば、特定の食べ物を食べて気分が悪くなったり、吐いてしまったりした経験は、その食材に対するトラウマとなり、「味覚嫌悪学習」として定着してしまいます。また、食事中にのどに詰まらせた経験から特定の食感への不安を覚えたり、「残さず食べなければならない」というプレッシャーから食事自体への抵抗感を持ったりすることもあります。このような食事にまつわる不快な記憶は、偏食の要因となってしまうのです。

5.自分なりのこだわりがある

自分なりの強いこだわりがある子どもは、食べ物の味、食感、見た目、温度などに対して敏感になり、特定の食品しか受け入れないことがあります。例えば、やわらかいものしか食べない、特定の色の食べ物を避けるなどの行動です。これは発達段階のひとつで、イヤイヤ期にもみられます。成長とともに改善することが多いですが、場合によっては感覚過敏や発達障害と関連していることもあります。

イヤイヤ期について詳しく知りたい方は、「子どもの「イヤイヤ期」にどう向き合えばいい?」の記事もあわせてご確認ください。

6.食器などを上手に扱えないから

子どもは大人のように器用に食器を扱うことができません。スプーンやフォーク、お箸などをうまく使えないことで、食べこぼしが多くなったり、うまく口に運べなかったりすると、不快感やストレスを持つことがあります。その結果、食事自体に苦手意識を持ってしまい「食べたくない」という気持ちにつながることがあります。

7.そもそも食べること自体に興味がない

子どもの中には、食べること自体に興味を持てない子がいます。食への興味には個人差があり、食事よりも遊びを優先したがったり、食が細くて食事の楽しさを感じられなかったりするケースもあるのです。はっきりした理由が見当たらないにもかかわらず偏食がある場合、現時点では単に食べることに興味がないのかもしれません。

子どもの偏食の対処法

子どもの成長に必要な栄養をバランス良く摂取させるために、子どもの偏食への対処法を紹介します。自宅で試してみる際は、子どもや家庭に合った無理のない方法から試してみてください。

1.味付けを変えてみる

子どもの偏食を改善するためには、まず、味付けが大人の好みに合わせた味付けになっていないか、逆に子ども向けの味付けに固定化されていないかを確認してみることが大切です。その上で、いつもと異なる味付けを試してみましょう。
例えば、苦手な野菜を、カレーやトマトソースなどの強い味付けの料理に入れることで、野菜特有の風味を抑え、食べやすくなることがあります。また、旨味を強調したり塩味を控えめにしたりすることは、素材本来の味を活かすことができるためおすすめです。お子さんの反応を見ながら調整して、新しい味との出会いのきっかけを作っていきましょう。

2.食感や舌触りが良くなるように工夫をしてみる

子どもが苦手な食材でも、調理法を工夫することで食べやすくなることがあります。例えば、野菜が苦手な場合は、ポタージュにしてなめらかな食感に変えてみる。ドロドロした食感が苦手な場合は、角切りやせん切りにして歯ごたえをよくすることなどで、違った食感を楽しめます。
このように、苦手な食材でも、調理方法を工夫して食感や舌触りを変えて子どもが食べやすい形に変化させることができます。さまざまな調理法を試して、子どもが受け入れやすい方法を見つけていきましょう。

3.見た目を変えてみる

子どもの偏食のきっかけには、食材の見た目も大きく影響します。例えば、ピーマンをそのまま出すと「嫌い!」と拒否反応を示す子どもでも、細かく刻んでナポリタンに混ぜ込んだり、お好み焼きの具材として使ったりすると、抵抗なく食べられることがあります。
苦手な野菜は、好きな料理に取り入れる工夫をしましょう。トマトソースのパスタに細かく刻んで入れる、ハンバーグの具材として挽肉と混ぜ込むなどです。また、キャラクター型の型抜きを使って盛り付けを工夫する、普段と違う食器を使ってみるのも効果的です。

4.代わりになる食材はないか探してみる

偏食の子どもに対して、嫌いな食材を無理に食べさせ続けることは逆効果になる可能性もあります。そのため、嫌いな食材を無理に食べさせるのではなく、同じような栄養価を持つ別の食材に置き換えてみることもおすすめです。
例えば、ほうれん草が苦手な場合でも、同様に鉄分やビタミンが豊富な小松菜やブロッコリーを試してみる価値があります。乳製品を敬遠する子どもには、カルシウムを多く含む魚介類を選び、魚が苦手な場合は、良質なタンパク質を含む卵や肉類、大豆製品で代替することができます。栄養バランスを考えながら子どもが受け入れやすい食材を見つけていきましょう。

5.なぜ食べたくないのか理由を聞いてみる

自分で意思を伝えられる年齢の子どもに対しては、子どもに偏食の理由を聞いてるのもよいでしょう。子どもが特定の食べ物を嫌がるとき、その理由は食感やにおいが苦手な場合や、過去に嫌な思いをしたからかもしれません。「どうしてその野菜が嫌いなの?」と具体的に尋ねることで、子どもの気持ちや考えがわかり、心配を減らすことができます。さらに、同じ物を好んで食べる場合には、その食べ物にどんな魅力を持っているのかを知ることができます。その結果、好きな味や食感など、子どもが食べられるもののヒントが見つかるかもしれません。

6.親自身が食事を楽しむ姿・美味しそうに食べる姿をみせる

食べることに興味がない子どもや、食事に対して苦手意識を持っている子どもの場合、親が美味しそうに食べる姿を子どもに見せることが重要です。誰かが美味しそうに食べている姿を見ると、自然と興味が湧くのは子どもも同じ。親しい人が楽しそうに、美味しそうに食べる姿を見せることで、食事への関心が芽生えます。親が「美味しいね」「幸せだね」と笑顔で食事を楽しむ姿を見せることで、子どもは「これは美味しい食べ物なんだ」と安心して興味を持つことができるのです。また、会話を交えながら楽しい雰囲気で食事をすることで、より一層食事を美味しく感じられる環境を作ることができるでしょう。

7.一緒に料理をしてみる

ある程度の年齢になったら、子どもと一緒に料理をしてみましょう。自分で作ることで食べ物への興味関心を高め、食べることへの意欲を高める効果が期待できます。子どもは、大人を真似ることや人の役に立つことを喜ぶため、簡単なお手伝いから始めるとよいでしょう。例えば、野菜を洗ったり、おにぎりを握ったりといった基本的な作業です。自分で関わった料理には愛着が湧き、「自分で作ったから食べてみよう」という意欲が生まれやすくなります。また、調理の過程で食材に触れることで、苦手な食材でも「これなら大丈夫かも」と感じることもあります。忙しい平日の夕食の時間は難しいかもしれませんが、週末など時間に余裕があるときに一緒にチャレンジしてみると楽しい体験になるかもしれません。

8.生活リズムを見直す

偏食の改善には、生活リズムを整えることも重要なポイント。規則正しい生活を送ることで、子どもの体内時計が安定し、自然とお腹が空くようになります。早寝早起きを心がけ、朝からしっかりと朝食をとる習慣をつける。昼間は体を動かして遊ぶ時間を確保して日光を浴びることで、体内のリズムを整えるようにしましょう。その結果、適切な時間に食事をとり、間食や夜食に頼らない生活が実現できます。さらに、毎日の食事を楽しむ力も育まれ、偏食の改善につながるのです。

子どもの偏食に対応する際の注意点

子どもの偏食に対応する際に重要なのは、子どもが食事に対してストレスになることがないよう、食べることに対して前向きな気持ちを育んであげることです。ここでは、子どもの偏食に対応する際の注意点について具体的に解説します。

1.一方的に怒ることはしない

子どもの偏食に対して一方的に怒ることは避けましょう。親としては子どもの健康を思う気持ちから、つい感情的になってしまいがちですが、これは逆効果です。叱責されることで子どもは食事の時間を「怒られる時間」として認識し、食べることそのものに対してネガティブな感情を抱くようになってしまいます。大切なのは、子どもの気持ちに寄り添いながら、焦らずゆっくりと見守る姿勢です。食事の時間は楽しい時間となるよう心がけましょう。

2.無理に食べさせようとしない

無理に食べさせようとすることも子どもの偏食に対して逆効果の可能性があるため、避けましょう。子どもに「一口だけでも」などと促す、苦手な食材を強制すると、食事そのものがストレスフルとなり、結果的に偏食が悪化する恐れがあります。大切なのは、子どもが自発的に食べたいと思えるような環境づくりです。食卓にさまざまな食材を並べ、子どもが興味を持ったものから試せるようにしてみましょう。そうすることで、少しずつ食への関心が高まり、食の幅が広がっていくかもしれません。無理やり食べさせようとするのではなく、明るい雰囲気で食事を楽しめるよう見守ってあげましょう。

3.嘘をつく・騙すような形で食べさせない

子どもの食事について、工夫をして食べやすくすることは大切ですが、「入っていないよ」と嘘をついたり、騙すような形で食べさせることは避けるべきです。このような行為は、一時的には食べさせることができても、子どもが親へ不信感を抱くきっかけとなってしまいます。そして、子どもは「この料理にも苦手な食材が隠されているかもしれない」と疑うようになり、かえって食事に対して警戒心を持つようになってしまいます。子どもとの信頼関係を大切にしながら、食事を楽しむ環境づくりを心がけましょう。

まとめ

子どもの偏食は、成長段階におけるよくある悩みの一つであり、その原因は子どもによってさまざまです。食事は楽しい時間という認識を育みながら、今回ご紹介した対処法や注意点を参考にして焦らず気長に子どもの偏食に向き合っていきましょう。また、対処法を試しても、一度で成功しないこともあるでしょう。調理方法や味付け、盛り付けなどを変えて根気よく試してみることが大切です。心配な場合は専門家へ相談するのも一つの方法です。お子さまの健やかな成長をサポートしていきましょう。

育児中は、子どもの偏食だけではなく、子どもの成長によってさまざまな心配や不安がつきものです。そんなとき、知りたかった情報が効率よく見つかる、必要なときは専門家へ相談ができるサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

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古市 菜緒(ふるいち なお) 
バースコンサルタント代表 (助産師・看護師・保健師)
助産師として1万件以上の出産に携わり、8千人以上の方を対象に産前・産後のセミナー講師を務める。海外での生活を機にバースコンサルタントを起ち上げ、現在「妊娠・出産・育児」関連のサービスの提供、アドバイスを行う。関連記事の執筆・監修、商品・サービスの監修、産院のコンサルタント、国・自治体の母子保健関連施策などに従事。現在2児の母。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ