増えている老後のひとり暮らし。考えられる不安と対策とは?

増えている老後のひとり暮らし。考えられる不安と対策とは?

高齢化や核家族化の進行により、老後にひとり暮らしをする人が増えています。

老後のひとり暮らしには、お金や健康、社会的な孤立など、さまざまな不安要素が考えられます。若いうちから資産運用を上手く活用して老後資金を貯めたり、地域の福祉サービスについて事前にしっかり確認をしておきましょう。

また、40代〜50代のうちから、地域のコミュニティやイベントに積極的に参加し、近所の人との関わりを深めていくことも大切です。

この記事では、老後のひとり暮らしで考えられる不安要素やその対策について解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

老後のひとり暮らし世帯は増えている

高齢化や核家族化などの社会構造の変化によって、65歳以上の単身世帯は年々増加しています。

厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、2019年の高齢者の単身世帯は736万9,000世帯で、高齢者世帯全体の49.5%を占めています。さらに高齢者の単身世帯を男女別で見てみると、男性35%、女性65%と、女性の割合が高いことがわかりました。

女性の割合が高い理由として、男性よりも女性の方が寿命が長いことが挙げられます。夫婦だけで暮らしていた世帯が夫に先立たれ、単身世帯となるケースです。

高齢者の単身世帯を年齢別に見ると、男性は65歳〜69歳の単身世帯が31%で最も多く、85歳以上は12%です。

一方、女性の単身世帯で最も多いのは75歳〜79歳で、85歳以上は21%となっています。

老後のひとり暮らしで考えられる不安は?

老後のひとり暮らしには、お金や健康、社会的孤立、住居など、さまざまな不安要素が考えられます。

お金は、老後のひとり暮らしの質を大きく左右します。たとえ早いうちから老後の資金計画を立てて年金生活に入ったとしても、思っていたよりも生活費がかさむ、医療費や介護費が高くつくなど、計画通りに生活できない場合もあります。

また、親世帯の介護費用や子ども世帯への援助など、家計の事情によりもともと貯蓄が少ないケースでは、公的年金だけでは十分な暮らしができず、やがて生活費が足りなくなってしまう場合もあります。最悪の場合、家を売らなければならない、家賃が払えないといった、住まいの問題に発展することもあるでしょう。

病気やケガといった健康面も不安要素の1つです。高齢になると体力・筋力が低下し、体が思うように動かしにくくなります。運動不足は体力低下を助長し、体調不良やケガの原因となります。

また体を動かすことが面倒になると、外出が減り、人との関わりを持ちにくくなります。退職後、歳を追うごとに社会との接点がなくなり、気がつけば誰にも頼れなくなっていた、という可能性も少なくありません。

人との関わりがなくなると、ケガや病気になってしまったときの身の回りの世話など、万が一のときに誰かに助けを求めることが難しくなってしまいます。

老後のひとり暮らしの生活費平均

総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2019年(令和元年)平均結果の概要」によると、60歳以上の単身世帯の消費支出は13万9,739円となっています。うち食費が25.7%、住居や光熱・水道費合わせて18.5%を占めています。一方、実収入は12万4,710円で、実収入が消費支出を1万5,029円も下回る結果になりました。

人によっては、家賃や持ち家の維持費などで、毎月20万円近く必要な場合もあるでしょう。実収入12万4,710円のうち、9割が年金収入であることを考慮すると、老後のひとり暮らしには、年金のほかに月々3万円〜7万円程度必要だということがわかります。

趣味や交際費などにお金をかけ、ゆとりのある生活がしたいという場合は、もう少しお金が必要になるでしょう。

老後にもらえる年金について詳しくは「わたしが老後にもらえる年金はいくら?平均は?」で解説していますので、ぜひこちらも参考にしてください。

楽しく生活するための備え

老後のひとり暮らしを満喫するためには、お金・健康・社会的孤立といった不安要素に対し、今のうちから準備をしておくことが大切です。

お金の備えは金融商品を活用しよう

老後、年金でひとり暮らしをしていくためには、お金の備えが必要不可欠です。

早いうちから老後に必要と想定される生活費・介護費を計算し、目標金額を決めて貯蓄をしましょう。上手に貯めていくためには、個人年金保険やiDeCoなどを利用し、毎月決まった金額が引き落とされるようにして貯めていく方法がおすすめです。毎月強制的にお金を支払うことで、目標金額を達成しやすくなります。

比較的低リスクで初心者でも始めやすい「積立投資信託」や「つみたてNISA」もおすすめです。少額から始めることができるため、無理のない積立運用が可能です。つみたてNISAなら、得た利益が最長20年非課税になるうえ、手数料も安く、比較的効率の良い積立運用が期待できます。

また、個人年金保険は公的年金とは別で、民間の保険会社に毎月決まった保険料を払い込み、60歳や65歳以降に年金形式で受取ることができる保険です。老後の資産形成に役立つのはもちろん、一定の条件を満たすと保険料が所得控除の対象となり、毎年の所得税や住民税を軽減できるといった税制上のメリットもあるので、老後資金にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

地域の福祉サービスを調べておこう

地域によっては、ひとり暮らしの高齢者に対し、さまざまな公的福祉サービスを行っている場合もあります。たとえば、ケガや病気で倒れたときに外部へ通報できる緊急通報装置の設置や、家具の転倒防止器具の取り付け代行サービス、ボランティアによるふれあい定期訪問などです。

必要なときにスムーズにサービスを受けられるよう、事前に調べておくことをおすすめします。

家族や地域のコミュニティに積極的に参加する

体が思うように動かなくなり、病気やケガのリスクが高まる高齢者が安心してひとり暮らしをしていくためには、近所の人との支え合いも大切です。

そういった関係は、1日や2日で築けるわけではありません。40代、50代のうちから地域のコミュニティやイベントに積極的に参加することで、職場や家族以外の人との関わりを深めていきましょう。

まとめ

社会構造の変化によって、今後ますます増加することが予想される老後のひとり暮らし。高齢者がひとりで生活していくには、さまざまな不安要素があります。

老後のひとり暮らしを、ゆとりを持って楽しく生活するためには、お金や健康、人との関わりについて、40代、50代のうちからしっかり準備しておくことが大切です。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社ぱむ