一人暮らしの食費の平均を紹介!費用を抑えるコツやポイントは?

一人暮らしの食費の平均を紹介!費用を抑えるコツやポイントは?

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一人暮らしをしていると、意外に食費が多いなぁと感じますよね。そもそも、一人暮らしの「食費」の平均はいくらなのでしょうか?実は、年齢や性別、住んでいる地域などによって、平均額には差があります。自分の食費が平均と比べてどうなのか、客観的に知ることから節約を始めましょう。

さらに、毎月の食費を効果的に削減できる7つの節約テクニックや、食費以外の生活費を抑えるポイントまで詳しく解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

一人暮らしで1ヵ月にかかる食費の平均額

一人暮らし(単身世帯)で1ヵ月にかかる食費の平均額は5万円前後ですが、性別や年齢、年収、住んでいる地域などによる違いもあります。総務省の家計調査の結果をもとに詳しくみていきましょう。

1.男女・年齢別の平均額

一人暮らしにかかる食費の男女・年齢別の平均額は下表の通りです。[参考1]

一人暮らしにかかる食費の平均額(男女・年齢別/月額)

 男性女性男女
34歳以下4万3,196円4万3,673円4万3,407円
35歳以上59歳未満5万5,904円4万5,094円5万1,627円
60歳以上5万674円4万7,055円4万8,348円
全年齢5万580円4万6,110円4万8,204円

※円未満四捨五入

34歳以下の食費の平均額は4万3,000円台で男女差はほとんどありません。

一方、35歳以上では男性のほうが女性よりも食費が多くかかっています。これは、35歳以上の男性の外食費、とりわけ飲酒代が女性に比べて高いことが要因と考えられます。[参考1]

外食費・飲酒代の平均額(男女・年齢別/月額)

 男性女性
34歳以下外食費 2万1,468円
うち飲酒代 7,064円
外食費 1万7,065円
うち飲酒代 2,610円
35歳以上59歳未満外食費 1万8,832円
うち飲酒代 8,578円
外食費 1万581円
うち飲酒代 1,530円
60歳以上外食費 1万641円
うち飲酒代 2,386円
外食費 6,355円
うち飲酒代 529円

※円未満四捨五入

参考1:総務省「家計調査 家計収支編」(第10表)男女,年齢階級別1世帯当たり品目別支出金額(単身世帯) ※年額を月額換算

2.年収別の平均額

一人暮らしにかかる食費の年収別の平均額は下表の通りです。[参考2]

一人暮らしにかかる食費の平均額(年収別/月額)

年収食費(総額)
100万円未満3万7,331円
100万円以上200万円未満4万127円
200万円以上300万円未満4万8,204円
300万円以上400万円未満4万8,715円
400万円以上500万円未満5万455円
500万円以上600万円未満5万4,441円
600万円以上6万7,992円
全体4万8,204円

※円未満四捨五入

年収が高くなれば生活水準も上がり、食費も高くなる傾向がみられます。しかし、年収が上がっても一人当たりの食べる量が大きく増えるわけではないので、年収の伸びに対して食費の増え方は緩やかになります。そのため年収が低い方のほうが相対的に食費の比率は大きくなっています。

参考2:総務省「家計調査 家計収支編」(第12表)年間収入階級別1世帯当たり品目別支出金額(単身世帯) ※年額を月額換算

3.地域別の平均額

一人暮らしにかかる食費の地域別(地方別・都市規模別)の平均額は下表の通りです。[参考3]

一人暮らしにかかる食費の平均額(地域別/月額)

 食費(総額)うち外食費
地方別北海道・東北地方4万1,392円6,973円
関東地方4万5,036円1万760円
北陸・東海地方4万684円9,706円
近畿地方4万9,143円1万4,914円
中国・四国地方4万1,454円8,023円
九州・沖縄地方4万1,178円7,899円
都市規模別大都市4万6,373円1万3,677円
中都市4万2,246円7,854円
小都市・町村4万1,718円7,286円
全国4万3,941円1万284円

食費は近畿地方や関東地方などの都市部ほど高くなる傾向がみられます。その主な要因は外食費の高さです。都市部は飲食店の選択肢が豊富なため外食の機会も多くなり、外食費がかさみやすいものと考えられます。

参考3:総務省「家計調査 家計収支編」(第3表)都市階級・地方別1世帯当たり1か月間の収入と支出(単身世帯)

一人暮らしの社会人・大学生の食費の平均額を比べると?

一人暮らしをする大学生の食費は、一人暮らしをする社会人(平均4〜5万円程度)の約半分の水準です。大学生は社会人よりも収入が少なく、自由に使えるお金が限られる点、安価な学食を利用できる点などが要因と考えられます。ここでは、一人暮らしの社会人と大学生で食費の平均額を見ていきましょう

1.社会人の場合

総務省の家計調査によると、一人暮らしをする社会人(勤労者)の食費の平均額は、34歳以下の男性が4万円台前半、35歳以上59歳未満の男性が5万円台後半、女性は34歳以下、35歳以上59歳未満ともに4万円台前半となっています。[参考4]

社会人(勤労者)の食費平均額(男女・年齢別/月額)

 男性女性男女
34歳以下4万1,039円4万225円4万734円
35歳以上59歳未満5万5,879円4万1,925円5万87円
全年齢4万9,351円4万1,249円4万5,750円

35歳以上では、男性のほうが女性よりも食費が高くなっています。これは、35歳以上の男性がキャリアを重ねるにつれて、プライベートでの外食だけでなく、接待や会食など業務関連の外食の機会が増えるためと考えられます。
一方、女性は男性よりも健康や美容に対する意識が高いため、節約も兼ねて自炊をする人が多く、35歳以上でも外食にかかる費用があまり増えないことが想定されます。

参考4:総務省「家計調査 家計収支編」(第2表)男女,年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(単身勤労者世帯)

2.大学生の場合

日本学生支援機構の学生生活調査報告によると、一人暮らしをする大学生(学寮生・下宿生)の食費の平均額は2万円前後となっています。 [参考5]

大学生(大学学部・昼間部)の食費平均額(居住形態別・国公私立別/月額)

 学寮下宿・アパート
その他
(参考)
自宅
平均
国立大学2万1,608円2万2,617円7,842円1万7,775円
公立大学2万2,308円2万817円6,458円1万4,983円
私立大学1万8,783円2万1,667円7,367円1万2,075円
平均1万9,525円2万1,867円7,375円1万3,200円

表からわかるように、居住形態別に見ると、学寮の食費は下宿・アパートよりも安い傾向があります。これは学寮では食堂が併設されていたり、食事付きの寮メニューが提供されていたりする場合が多いためかもしれません。一方、下宿やアパートでは自炊が基本となりますが、時に外食やコンビニ食に頼ることで食費が増加する可能性があります。

また、設置者別で比較すると、私立大学の学生の食費が国公立大学よりも低い傾向が見られます。これは、国公立大学は学費が安いため学生が食費により多くの予算を回せることが一因と考えられます。一方、私立大学は学費負担が大きいため食費を節約する意識が働きやすいことや、都心部に多く立地しているため、学生向け飲食店やスーパーなどの選択肢が豊富である可能性などが考えられます。
こうした要因が複合的に作用し、食費の違いにつながっているのでしょう。

食費のほか、大学生の一人暮らしにかかる費用については、「大学生の一人暮らしにかかる費用はどれくらい?生活費や初期費用について解説」をご覧ください。

参考5:日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査報告」令和4年度学生生活調査集計表 Ⅰ.大学学部・短期大学 ※年額を月額換算

食費を抑えるコツやポイント

食費は毎月の支出の中でも変動が大きく、工夫次第で出費を抑えやすい項目といえます。ここでは食費を抑えるためのコツやポイントをご紹介しますので、参考にしてください

1.食費の予算を決めておく

食費にかける予算を決め、その範囲内でやりくりすることを心がけましょう。1日1,000円以内、週に1万円以内など、期間を細かく区切って予算を設定・管理することで、使える金額を把握しやすくなります。

2.買い物の前に冷蔵庫の中身を確認する癖をつける

同じ食材を重複して買ってしまいがちな方は、買い物前に冷蔵庫の中身や食材のストックを確認する癖をつけましょう。すでにある食材を活かしたメニューを考え、必要なもの足りないものを買うようにすれば、無駄なく食材を使い切りやすくなります。

3.1週間ごとの献立を考えておく

その場で献立を考えながら買い物をすると、無駄な買い物や買い忘れにつながり、出費も増えてしまいがちです。1週間ごとに献立を考えてまとめて買い物をすれば、食材の使い回しがしやすくなり、買い物の無駄や頻度を減らせます。

4.作り置きをする

作り置きはお金と時間、両方の節約に効果的な方法です。忙しくて時間がなかったり疲れていたりすると、ついつい外食やコンビニなどで済ませてしまうこともあるでしょう。そんなとき、すぐに食べられる作り置きがあれば、外食やコンビニに頼る頻度を減らせます。一食分だけ作るよりもまとめて作ったほうが食材も使い切りやすく、効率的です。時間のあるときに保存の効くおかずなどをまとめて作っておくとよいでしょう。

5.安く購入できる時にまとめて購入する

冷凍保存ができる肉や魚、長期保存できる乾物や缶詰などの食材は、特売日やセールなどで安く購入できるときにまとめて購入するのがおすすめです。ちゃんと使い切れる量を計画的に購入すれば食費を抑えられ、買い物に行く手間も省けます。

6.1人で食べきれる量を買い物する

いくら安いからといっても、食べきれずに捨ててしまっては本末転倒です。食べ切れるかどうかをよく考えて購入し、日持ちのしない生鮮品などの買いだめは避けましょう。

7.ポイントや割引を活用する

決済サービスのポイント還元やスーパーなどの割引・還元制度、セールなどを活用することで実質的な負担を抑えられます。同じ決済サービスでも、利用する店舗によって還元率が異なることもあるため、よく利用する決済サービスやお店の還元制度の内容はしっかり把握しておきましょう。

食費の節約方法や注意点については、「食費を節約するための方法や注意すべきポイントは?食費以外の節約方法についても紹介」でも解説しています。

食費以外でも節約をするために大切なこと

いくら食費を節約しても、そのほかで無駄遣いをしてしまっては意味がありません。食費以外も含めた家計全体の収支を把握し、優先順位の低い支出や節約効果の高い支出から減らしていきましょう。何のために節約をするのか、目的や目標を明確にしておくことも大切です。

1.まずは収支の把握をすることが大事

まずは収入がいくらあり、何にいくらお金を使っているのか、家計の収支を把握することが大事です。家計簿をつけるなどしてお金の流れを見える化すれば、家計の問題点や無駄な出費を見つけやすくなります。

最近では、スマートフォンで手軽に入力できる家計簿アプリも登場しており、これらをうまく活用することで、集計やグラフ化が自動でおこなわれます。また、クレジットカードや銀行口座と連携して自動入力をおこなう機能も利用可能です。
もちろん、手書きの家計簿ノートやパソコンの表計算ソフトを使う方法もあります。アナログ派には書き込む過程で支出を実感できる良さがあり、パソコンなら自由なカスタマイズが可能です。それぞれの方法には一長一短があるので、自分のライフスタイルや好みに合わせて最適な手段を選びましょう。

2.無駄を見つけて削減していく

収支を把握したら、それぞれの支出の優先順位を考え、優先順位の低い支出、節約効果の高い支出から見直し、無駄を省いていきましょう。

特に住居費や水道光熱費、通信費、保険料、サブスクリプションサービスの利用料など、毎月決まった金額の支出が発生する「固定費」は、知らず知らずのうちに家計を圧迫していることも。固定費は一度見直せば節約効果が継続するため、長い目でみると大きな節約効果が期待できます。

3.節約する目的を決めておく

節約を継続するには目的や目標となる金額を決めておくことも大切です。目標が曖昧だと、無理な節約をして途中で挫折してしまったり、妥協して十分な節約効果が得られなかったりすることも。目的があれば節約を続けるモチベーションになり、目標金額が決まっていれば毎月いくら節約すれば良いのかの目安になります。

節約のポイントや注意点は、「一人暮らしの節約術!節約する際のポイントや注意点について紹介」で詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。

まとめ

一人暮らしにかかる1ヵ月の食費の平均額は、社会人で約4〜5万円、大学生(下宿生)で約2万円、年齢や性別、年収、地域による差もあります。

外食費が食費を左右する大きな要因となっているため、外食が多い方は、無理のない範囲で自炊することが食費節約の第一歩といえるでしょう。自炊をする際は、予算を決め食べ切れる量を計画的に購入したり、作り置きを活用したりすることが無駄な支出を減らすコツです。

家計全体の収支を把握したうえで、自分の生活スタイルに合わせ、無理なく続けられる節約方法を取り入れていきましょう

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

竹国弘城(たけくに ひろき)
独立系FP、RAPPORT Consulting Office代表。証券会社、生損保代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、証券外務員一種、宅地建物取引士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ