出産年齢の限界は?体とお金のリスクを知っておこう

出産年齢の限界は?体とお金のリスクを知っておこう

よく「高齢出産はハイリスク」と言われますが、一方で、40代・50代で妊娠・出産を経験している方も決して少なくありません。

そのため、いつまでに妊娠・出産するのがいいのか、よくわからないという方も多いようです。

将来的に妊娠・出産を考えているのなら、リスクを最小限に抑えるためにも、出産と年齢の関係について調べておくことをおすすめします。

この記事では、出産年齢の限界や、自然妊娠しやすい年齢、高齢ママが考えておきたい備えなど、出産と年齢に関する気になる情報について解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

結婚も出産も、平均年齢が高くなっている

かつての日本では、20代前半に結婚・出産するのが理想とされていました。
そのため、20代後半に差し掛かると、「妊娠しにくくなるのでは…」と不安になる方も多いようです。

しかし、近年は男性・女性ともに晩婚化が進んでいます。
内閣府「令和2年版 少子化社会対策白書」によると、2018年の平均初婚年齢は、夫が31.1歳、妻が29.4歳です。

晩婚化の影響により、平均出産年齢も自然と高くなり、第1子を出産したときの母親の平均年齢は30.7歳、第2子は32.7歳、第3子は33.7歳と、いずれも30歳を超えています。

さらに「女性の年齢別出生率」を見ると、30代後半以降に出産した女性の割合は2005年と比較して大きく上昇しており、高齢出産の割合が増加していることがわかります。

結婚や出産の平均年齢が高くなっている理由は複数考えられますが、働く女性の増加や、結婚・出産に対する価値観の変化などが主な理由に挙げられています。

また、有名人や著名人が高齢出産したニュースが多数報道されていることも、高齢出産へのハードルが下がる要因となっているようです。

自然妊娠しやすい年齢は20歳~30歳前後まで

高齢出産がめずらしくない時代にはなりましたが、年齢と出産リスクは決して無関係ではありません

厚生労働省「平成25年版厚生労働白書」に、次のような記載があります。

『医学的には男性、女性ともに妊娠・出産には適した年齢があることが指摘されており、30代半ば頃から、年齢が上がるにつれて様々なリスクが相対的に高くなるとともに、出産に至る確率が低くなっていくことが指摘されている。』

厚生労働省「平成25年版厚生労働白書

男性の場合、思春期以降は毎日、1日数千万個の精子が作られると言われています。

しかし女性の場合、持って生まれた卵子以外、新たに作られることはありません。卵子は女性の出生時に約200万個あると言われていますが、思春期には10分の1にあたる20万個~30万個にまで減少し、閉経時には限りなくゼロに近い数になるとされています。

また、加齢とともに数だけでなく質も低下してしまい、自然妊娠する能力は30歳頃から低下しはじめるようです。

日本産科婦人科学会「妊産婦の診療の現状と課題」によると、加齢により死産率や妊産婦の死亡率が上がり、45歳以上の死産率は20代の3倍以上、40歳以上の妊産婦の死亡率は20代前半の4.7倍です。

以上のことから、自然妊娠を望むのなら、妊娠する能力の高い20歳~30歳前後がリスクは低いと言えそうです。

高齢になると「妊娠高血圧症候群」のリスクも上がる

妊娠中は切迫流産や切迫早産などさまざまなリスクがありますが、妊娠後期に特に注意したいのが「妊娠高血圧症候群」です。

「妊娠高血圧症候群」にかかると、高血圧やタンパク尿などの症状が現れます。
場合によっては赤ちゃんや胎盤の血液循環に悪影響をもたらし、赤ちゃんの発育低下や、胎盤の早期剥離などを引き起こすおそれがあると言われています。

日本産科婦人科学会「妊娠高血圧腎症の診断と管理」によると、「妊娠高血圧症候群」の原因は、現代医学でもなお全容解明に至っていませんが、初めてかつ高齢出産の場合、リスクの増加が懸念されています。

40歳になっても妊娠はできるが、リスクへの備えは必要

女性の一生は、小児期・思春期・性成熟期・更年期・老年期の5つに分類されますが、このうち、18歳~40代前半までにあたる性成熟期は、女性の心身が最も成熟する時期と言われています。

40代での出産率が近年増加しているという事実も踏まえると、性成熟期であれば妊娠・出産は可能と言えます。

しかし、30歳を超えると卵子の質・数が減少することや、流産率が増加すること、「妊娠高血圧症候群」のリスクが高まることが、医学や統計によって明らかにされています。

さまざまな事情によって高齢出産になってしまう場合は、リスクの高い出産であることを理解し、通常の妊娠よりさらに体を大切に、安静に過ごすことを心掛けましょう。

高齢出産はお金がかかるって本当?

高齢出産は体のリスクだけでなく、金銭的な不安も大きいと言われます。
その理由は次の2つです。

1.帝王切開の割合が高い

出産費用は病院や出産方法によって大きな差が出ます。

国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」や、厚生労働省「医科診療報酬点数表(2020年)」によると、自然分娩の費用の目安は40万円~60万円、帝王切開では60万円~80万円、切迫早産では80万円~100万円となっています。

帝王切開は、何らかのトラブルが発生した場合や、逆子など難産の場合に適用されますが、大阪母子医療センターのチームがまとめた統計によると、40歳以上で初めて出産する妊婦が緊急帝王切開となった割合は約3割、30代後半では約2割です。

帝王切開は自然分娩より入院日数が長引くこともあり、20万円~40万円ほど出産費用が高くなることから、帝王切開になる割合の高い高齢出産はお金がかかると言われています。

出産費用については、「出産に保険は使える?費用負担を減らすための方法とは」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

2.教育費の問題

子どもを産み育てるための費用は決して安くはありません。

特に大きいのは教育費で、子ども1人あたりの教育費の目安はおよそ1,000万円と言われています。
一部または全部が私立だった場合、倍以上の教育費がかかる可能性もあります。

40歳以降に出産した場合、子どもが大学を卒業するころには定年退職間近か定年退職後である可能性もあり、教育費のピークと自分たちの老後の資金づくりが重なる傾向にあります。

それまで十分に貯蓄できていれば問題ありませんが、子どもが生まれてから貯蓄を始めた場合、教育費の工面が難しくなるかもしれません。

出産費用の差よりも、子育てにかかる費用の方が何倍も大きいので、高齢出産する場合は、計画的にお金を貯めることが大切です。

教育費については、「教育費は平均いくら?幼稚園から大学までに準備するべき総額とは」で詳しく解説していますので、ぜひそちらも参考にしてください。

高齢ママが考えておきたい備え

以上のように高齢出産には体だけでなく、金銭的なリスクも考えられます。
高齢出産による金銭的なリスクを軽減するためには、医療保険、学資保険を活用するのがおすすめです。

1.民間の医療保険

民間の医療保険に加入していると、帝王切開などの異常分娩で入院した場合、入院給付金を受けることができます。

商品によっては、自然分娩でも出産給付金が給付される場合もありますので、これから妊娠・出産を考えている方は、高齢出産への備えが充実した保険への加入を考えてみてはいかがでしょうか。

2.学資保険

学資保険とは、契約時にあらかじめ定めた保険料を払い込むことによって、子どもが一定の年齢(18歳など)に達したとき、まとまった給付金を受け取れる保険商品のことです。

たとえば、フコク生命のみらいのつばさは「子どもの入園・入学のたびに祝い金を受取りたい」、「負担が大きい大学進学にあわせて満期保険金を受取りたい」など、ご家庭のライフスタイルにあった教育費の準備が可能です。

学資保険は出生前加入が可能な会社が多いので、妊娠中に加入しておくと安心です。

まとめ

結婚も出産も、平均年齢が年々高くなっていますが、高齢出産にはリスクがあります。

妊娠しにくくなるだけでなく、妊娠中のトラブルも発生しやすくなりますので、高齢出産になる場合は、通常の妊娠より一層の注意が必要です。

また高齢出産は金銭面でも、出産費用が余分にかかったり、教育費の工面に苦労したりする可能性がありますので、早い段階から将来への備えを計画しておくことをおすすめします。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社ぱむ