貯蓄はいくら必要?年代・年収別の平均額や貯蓄方法・ポイントについて徹底解説

貯蓄はいくら必要?年代・年収別の平均額や貯蓄方法・ポイントについて徹底解説

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「貯蓄を始めたいけれど、一体いくら必要なのかわからない」という方は多いかもしれません。お金を上手に管理していくためには、まずは貯蓄についての基本を知ることが大切です。さらに一般的な貯蓄額の平均などを把握しておくと、自分に合った目標額を立てるのに役立ちます。

この記事では貯蓄をしていきたいと考えている方へ、貯蓄についての基礎知識に加え、年代・年収別の平均貯蓄額、貯蓄をしていくときのポイントや注意点、おすすめの貯蓄方法などについて解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

貯蓄とは

まずは「貯蓄」についての基本的な知識から身に付けましょう

貯蓄とは「お金を蓄えること」を指します。総務省統計局が毎年おこなっている家計調査では「貯蓄とは貯金や株式、保険などのことで、世帯がいざという時のために蓄えているお金のこと」と定義されています。[参考1]

病気や災害時、子どもの進学、老後生活など、いざという時に困らないようにするためにも、貯蓄をしていくことは大切だといえます。

参考1:総務省統計局「家計調査の見方・使い方

「貯金」「預金」「投資」との違い

お金を今よりも蓄えていくという意味を持つ金融用語として、貯蓄以外にも「貯金」「預金」「投資」といったものがあります。貯蓄とこれら3つの言葉は似ているように感じる方も多いかもしれません。貯蓄の基本的な知識として、それぞれの言葉の意味や違いをぜひ把握しておきましょう

貯金の意味

貯金とは、広い範囲において「現金でお金を貯めること」を意味します。貯金箱で小銭を貯める、タンス貯金をするなども貯金に含まれますので、貯金は貯蓄方法の1つでもあるのです。

貯蓄との違いは、株式や保険などが含まれないことです。また貯金という言葉は、金融機関のゆうちょ銀行、JA(農協)などにお金を預ける場合にも使われます。

預金の意味

預金とは、「金融機関にお金を預けること」を指すのが一般的です。つまり、預金も貯蓄方法の1つに該当します。この場合の金融機関とは、銀行や信用金庫、労働金庫のことを指し、これらの金融機関に預けているお金を「預金」と呼ぶことが多いです。

投資の意味

投資とは、「将来に向けて増やしていくために金融商品に資金を投じること」をいいます。[参考2]例えば、投資信託や株式、不動産投資など、元本割れのリスクがある金融商品の購入が当てはまります。

貯蓄と投資はどちらも資産形成の方法ではありますが、異なる点は「リスクの有無」です。そのため、投資は余裕資金でおこなわれることが多いです。

参考2:金融庁「資産形成の基本

【年代別・年収別】貯蓄額の平均

では、貯蓄はいくら必要なのでしょうか。金融広報中央委員会が毎年おこなっている「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」のデータを見ると、周りの方がどのくらい貯蓄をしているのかを知ることができます。

年代別の貯蓄額の平均

以下は、総世帯における貯蓄額の平均を年代別でみたものです。「平均値」と「中央値」を挙げていますが、総世帯の実感により近い値とされているのは「中央値」になります。

年代別の貯蓄額の平均(総世帯)[参考3]

世帯主の年代総金融資産保有額 (預貯金を含む)金融資産非保有率
平均値中央値
20代185万円20万円40.6%
30代515万円150万円26.7%
40代785万円200万円28.4%
50代1,199万円260万円28.4%
60代1,689万円552万円23.1%
70代1,755万円650万円21.8%


※ 金融資産…預貯金・生命保険・個人年金保険・株式・財形貯蓄など(土地・不動産・日常的に出し入れしている預貯金などは除く)

「中央値」に注目すると、貯蓄額の平均は年齢に比例して高くなり、「貯蓄がない」という世帯も年齢とともに減少していく傾向にあることがわかります。また、60代で貯蓄額がぐっと増えているのは、子育てが一段落することで貯蓄に回せるお金が増えるという要因が考えられます。

これから貯蓄を始めるという方は、まずはおおよその目安として「50代で貯蓄額1,000万円」を目指していくと良いかもしれません。

それぞれの年代での貯蓄額の平均(世帯別など)・今度必要となる費用などについてより詳しく知りたい方は、こちらもぜひご覧ください。
20代の平均貯金額はいくら?今後必要になるお金や貯金方法について
30代の平均貯金額やライフイベントごとにかかるお金について紹介
40代の平均貯金額はどれくらい?老後にかかるお金や貯金方法を紹介
50代の平均貯蓄額はどれくらい?今後必要となる費用や貯蓄方法について解説
60代の貯蓄額の平均は?必要となるお金や老後の資金について詳しく解説

参考3:金融広報中央委員会「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和4年」各種分類別データ(令和4年)

年収別の貯蓄額の平均

年収別での貯蓄額の平均も見てみましょう。

年収別の貯蓄額の平均(総世帯)[参考4]

年間収入別総金融資産保有額 (預貯金を含む)金融資産非保有率
平均値中央値
収入はない260万円0万円62.6%
300万円未満650万円50万円37.5%
300~500万円未満974万円300万円23.6%
500~750万円未満1,319万円500万円17.6%
750~1,000万円未満1,873万円967万円13.0%
1,000~1,200万円未満2,687万円1,063万円12.5%
1,200万円以上3,595万円1,800万円14.0%

年収に比例して貯蓄額も増え、「貯蓄がない」という世帯の割合も減っていく傾向にあることがわかります。また、金融資産保有世帯のデータに引っ張られる「平均値」に注目してみると、「貯蓄に積極的な世帯」では全体的に年収の2倍ほどの貯蓄額を実現しているようです。

参考4:金融広報中央委員会「(参考)家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和4年」各種分類別データ(令和4年)

貯蓄をするメリット

こちらでは、貯蓄についての基本知識として「どんなメリットがあるのか」を改めてご紹介します。

貯蓄をする3大メリット

  • 急な出費に対応できる
  • 老後の不安を軽減できる
  • マイホームや大学進学などの夢を叶えられる

では、それぞれ具体的に説明していきましょう。

急な出費に対応できる

貯蓄をしていくことで、急な出費が発生する事態になった場合にも慌てずに対応できます。急な出費としては、ケガや病気による入院・手術代、冠婚葬祭費、住まいの修繕費、家具・家電・車の修理費用などが挙げられます。

老後の不安を軽減できる

「人生100年時代」ともいわれる昨今、老後の生活資金として貯蓄に励んでいる方も多いです。老後も現役時代の生活レベルを維持したい場合には、公的年金額だけでは足りない可能性があります。貯蓄をしておくことでその不足分を補えますので、老後の生活資金への不安を軽減できます。

マイホームや大学進学などの夢を叶えられる

計画的な貯蓄で、マイホームの購入や子どもの大学進学など、大きな資金が必要になる場合に備えることができます。「いつか家を買いたい」「子どもの進路は広い選択肢から選ばせてあげたい」などと考えている方は、できるだけ早めに貯蓄で準備していくことをおすすめします。

貯蓄するためのポイントや注意点

多くのメリットがある貯蓄ですが、これまで本格的に意識して貯蓄をしたことがないという場合、どんなことから始めれば良いのかわからないという方も多いかもしれません。

こちらでは、貯蓄をしていくときのポイントや注意点を4つご紹介します。

貯蓄をしていくときのポイント、注意点

  • 現在の支出を把握する
  • 貯蓄の目的や目標額を明確にする
  • 生活防衛資金の準備もしておく
  • 保険の見直しをする

1. 現在の支出を把握する

貯蓄を実際に始める前にまずおこないたいのは、現在の支出の把握です。

家賃や光熱費といった固定費、食費・医療費・交際費・嗜好品費などの変動費として毎月どのくらいの出費をしているか確認します。現時点で毎月無理なく貯蓄に回せる金額と、今後節約して貯蓄に回せそうな金額も計算しましょう。

2. 貯蓄の目的や目標額を明確にする

貯蓄は目的や目標額を明確にすると、貯蓄計画が立てやすくなるうえ、モチベーションの維持もしやすくなります。

準備しておきたい資金や貯蓄の目標額・目的は、その方の生活状況によって異なります。まずは、マイホームや子どもの進学、老後生活資金など、貯蓄の具体的な目的・目標額・時期を決めましょう。そして、年収や家族構成などご自身の状況も含めて、予想できる範囲の条件で毎月の目標額を決めるのがベストです。

3. 生活防衛資金の準備もしておく

生活防衛資金とは、入院・手術・失業・災害など、日常生活を送るなかで遭遇する可能性がある大きな不測の事態に備えるお金です。万一のときには、収入の激減や高額な出費の発生も考えられます。貯蓄とは別に生活防衛資金を準備していない場合、せっかくの貯蓄を切り崩すことになる可能性もあります。

このような不測の事態が起こったときに家計へのダメージを最小限にするためにも、貯蓄とは別に生活防衛資金を準備しておくことも大切です。

生活防衛資金について詳しく知りたい方は、「生活防衛資金とは?金額の目安や貯め方のポイントを紹介」もぜひご覧ください。

4. 保険の見直しをする

 
保険には加入しているものの、加入してそのまま何年も経っているという方も多いのではないでしょうか。このような方は、保険の見直しで保険料を抑えられる可能性もあります。就職、結婚、出産、セカンドライフ……ライフステージが変わると必要な保障も変わります。今のライフステージに適した保障へと見直して保険料が安くなれば、その分を貯蓄に回すことができます。

保険は同じ保障内容やサービスであっても、保険会社によって保険料が異なります。また、保険は年々進化していますので、必要十分な保障内容で保険料をもっと抑えられる保険商品があるかもしれません。

固定費の1つである保険をこの機会に見直してみてはいかがでしょうか。フコク生命の保険商品について知りたい方は、こちらから資料請求が可能です。お気軽にお問合わせください。

貯蓄をするにはどんな方法がある?

年齢や年収などによって貯蓄に回せる金額は異なりますが、将来のためにも貯蓄はできるだけ多いほうが安心です。こちらでは、おすすめの貯蓄方法を4つご紹介します。

おすすめの貯蓄方法

  • 資産運用
  • iDeCo、新NISA
  • 不動産投資
  • 個人年金

1. 資産運用

少しまとまった資金がある場合には、「投資信託」や「株式」などで資産運用をするのもおすすめです。

金融機関にお金を預ける貯金や預金の利息は金利が低いため、投資で資産運用したほうが資産を増やせる可能性があります。なかでも投資信託は運用のプロが投資先を選定・運用するため、投資の初心者でも挑戦しやすいでしょう。

投資による資産運用は元本保証がないことに注意が必要ですが、長期運用することで、リスクを最小限に抑えられる可能性もあります。

2. iDeCo・新NISA

これらはいずれも国がおこなっている資産形成の制度になります。会社員であれば、掛け金を給与天引きで納付することもできます。給与から自動的にお金が積み立てられていく仕組みですので、強制的に貯蓄ができます。

国が運営しているので安心感があり、運用益が非課税になるのも大きなメリットです。ただし、こちらも投資の1つですので元本保証がないことにご注意ください。少額から始められますので、試してみてはいかがでしょうか。

iDeCoもっと詳しく知りたい方は、「【iDeCo】47都道府県、iDeCoを活用しているのはどこ?月々の掛金は?」を、新NISAについてもっと詳しく知りたい方は、「【NISA】47都道府県、NISAを活用しているのはどこ?月々の掛金は?」も参考にしてみてください。

3. 不動産投資

まとまった貯蓄ができたら、不動産投資で資産を増やしていくという方法もあります。「賃貸物件の大家さんになり、定期的に家賃収入を得る」という不動産投資では、毎月の家賃収入からローンを返済できるだけでなく、ローン完済後には家賃収入だけが残るというメリットもあります。

ただし物件を選ぶときは、ハザードマップを利用して災害リスクが低いエリアを選んだり、需要の高い都心の駅近ワンルームマンションを選んだりなど、しっかりとリスク対策をしましょう。

4. 個人年金

保険会社が取り扱う「個人年金保険」も資産形成方法の1つです。万一のときや、老後生活資金として役立つのはもちろん、保険料の払込期間中には生命保険料控除とは別枠の「個人年金保険料控除」が利用できる個人年金保険もあります。

特に老後の生活資金を準備したい方には、個人年金保険がおすすめです。

個人年金保険へのご加入を検討されるときは、「みらいプラス/フコク生命」も参考にご覧ください。

まとめ

貯蓄とは「貯金や株式、保険などのことで、世帯がいざという時のために蓄えているお金のこと」です。将来のためにも貯蓄はできるだけ多いほうが安心ですが、年齢や収入によって貯蓄に回せるお金は限られます。そのため、一般的な貯蓄額の平均を参考にして、無理のない資金形成の計画を立てることが大切だといえるでしょう。

貯蓄は多ければ多いほど人生における選択肢は広がり、安心感も増します。貯蓄を目指す場合は、まずは現状の収支を把握して、貯蓄の目的や目標額を決めることなどから始めましょう。その後、生活防衛資金を確保したうえで、通常の貯金や預金以外に、ご紹介したような貯蓄方法を組み合わせていくことをおすすめします。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ