ボーナスの使い道はどう決める?年齢別の使い道や失敗しないためのポイントを紹介

ボーナスの使い道はどう決める?年齢別の使い道や失敗しないためのポイントを紹介

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年に数回のボーナスはうれしいけれど、どのように使ったらいいか悩みますよね。せっかくもらったボーナスは、後悔しないように使いたいものです。

この記事では、ボーナスの平均額や年代別の使い道を紹介したうえで、失敗しないためのポイントを解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

ボーナスの平均はどれくらい?

ボーナスの平均額はどれくらいなのでしょうか?厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、平均ボーナス支給額(事業所規模5人以上)は下表のとおりです。[参考1]

【労働者一人あたりの平均ボーナス支給額(事業所規模5人以上、全業種平均)】

調査時期平均支給額前年比
令和5年冬季39万5,647円0.7%増
令和6年夏季41万4,515円2.3%増

参考1:厚生労働省「毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査):結果の概要」
令和6年2月分結果速報等P.13 ≪特別集計≫令和5年年末賞与(一人平均)表2 令和5年年末賞与の支給状況
令和6年9月分結果速報等P.14 ≪特別集計≫令和6年夏季賞与(一人平均)表2 令和6年夏季賞与の支給状況

このように、夏冬共にボーナスは年々増加傾向です。しかし、この金額は平均値であり、業種や企業規模、会社の業績、所属部署や個人の評価などによって支給額は大きく異なります。

ボーナスの使い道は?

それでは皆さんはボーナスをどんなことに使っているのでしょうか。ここでは、消費者庁の調査結果をもとに、ボーナスの使い道ランキングを紹介します(複数回答あり)。[参考2]

順位ボーナスの使い道割合
1位貯蓄29.7%
2位ローンの返済11.8%
3位国内旅行11.5%
4位外食8.8%
5位生活家電 (洗濯機、冷蔵庫、エアコン等)7.6%
6位衣料・履物・ファッション雑貨7.0%
7位教育・教養関連 (資格取得、自己啓発等)6.3%
8位趣味・娯楽サービス (映画鑑賞、観劇、スポーツ観戦等)4.7%

参考2:消費者庁「[参考・6月(確報)]ゴールデンウィークの過ごし方及びボーナスの使途予定に関する意識調査結果 令和元年7月18日(木)」p.7 1.意識調査結果 問5

1.貯蓄

ボーナスの使い道として最も多いのが「貯蓄」です。消費者庁の調査では、約3割の人がボーナスを貯蓄に回すと回答しており、将来への備えを重視する堅実な姿勢が見てとれます。

貯蓄は、将来のさまざまなライフイベントに備えるための、最も確実な方法の一つです。例えば、老後の生活資金、住宅購入の頭金、子供の教育費など、まとまったお金が必要になる場面で貯蓄が役立ちます。

ボーナスを貯蓄する際の理想的な割合や具体的な貯蓄方法について詳しく知りたい方は「ボーナス貯金は何割が理想?貯金のメリットや方法について詳しく解説 」もチェックしてみてください。

2.ローンなどの返済

ボーナスの使い道として2番目に多いのが「ローンの返済」です。住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなど、毎月の返済額が大きいローンを抱えている方にとって、ボーナスは大きな助けとなります。

ボーナスをローンの返済にあてる最大のメリットは、総返済額を大きく減らすことができる点です。 繰り上げ返済などを活用すれば、返済期間を短縮して将来の利息負担を軽減できます。

3.旅行

ボーナスの使い道として、常に上位にランクインするのが「旅行」です。特に、手軽に非日常を味わえる国内旅行は根強い人気を誇ります。

普段はなかなか行けない場所へ足を運んだり、憧れのホテルに宿泊したり、美味しいご当地グルメを堪能したりと、ボーナスを活用すればワンランク上の体験ができます。旅行は単なる消費ではなく、特別な体験と思い出をもたらしてくれます。仕事で努力した結果であるボーナスを旅行に使うことで、次のボーナスまでまた仕事に励むモチベーションとなるでしょう。日々のストレスから解放され、新たな活力を得て、より充実した毎日を送ることができます。

4.食事

「外食」もボーナスの使い道として人気があります。多くの人がボーナスを使って、普段とは違う食体験を求めていることがわかります。

例えば、日頃は節約して外食を控えているが、ボーナスを機に「プチ贅沢」を楽しみたいという方もいるでしょう。普段は行けないようなレストランで食事をしたり、話題の店を訪れたりすれば、気分転換やストレス解消になります。

5.生活家電や衣類

ボーナスの使い道として「生活家電」が第5位、「衣料・履物・ファッション雑貨」が第6位になっています。生活家電や衣類などは、日々の生活の質を高めたり、気分を変えたりするきっかけになります。

例えば、高性能な全自動洗濯乾燥機を購入すれば、大幅な家事の負担軽減が可能です。自由な時間が増え、生活の質の向上を感じられるでしょう。さらに、省エネ性能に優れた製品を選べば、電気代・水道代の節約にもつながり、長期的に見れば経済的なメリットも大きいです。

また、新しい服を身につけると気分転換になり、自信を与えてくれます。日々の生活に変化と彩りをもたらし、気分も一新できるでしょう。

6.資格取得やスキルアップ

「教育・教養関連(資格取得、自己啓発等)」がボーナスの使い道として第7位にランクインしています。これは、ボーナスを自己投資にあて、自身の能力や市場価値を高めたいと考える人が一定数いることを示しています。

新たな知識やスキルを習得することは、キャリアアップの可能性を大きく広げます。 市場価値の高い資格を取得すれば、より有利な条件で転職できるかもしれません。 また、現在の職場でスキルアップを目指すことで、昇進や昇給の可能性が広がります。これにより次回のボーナス金額が増加する可能性も高まるでしょう。

7.趣味や娯楽

ボーナスを「趣味・娯楽サービス(映画鑑賞、観劇、スポーツ観戦等)」に使う方も多いようです。毎月の収入は必要な支出で消えてしまうという方にとって、ボーナスは趣味や娯楽を楽しむための貴重な機会となります。

趣味や好きなことにお金をつかい、心からリラックスできる時間、自分自身に戻れる時間を持つことは、心身の健康を保つ上で非常に大切です。

年代別でみる!ボーナスの使い道

ボーナスの使い道は、年代によっても大きく異なります。ここでは、20代から50代までの各年代におけるボーナスの使い道を紹介します。[参考3]

参考3:消費者庁「[参考・6月(確報)]ゴールデンウィークの過ごし方及びボーナスの使途予定に関する意識調査結果 令和元年7月18日(木)」p.8 1.意識調査結果 問5<(参考)年代別>

1.20代の場合

順位ボーナスの使い道割合
1位貯蓄35.5%
2位国内旅行19.4%
2位理美容関連 (化粧品、ヘアカラー、エステ等)19.4%
2位特に決めていない19.4%
5位衣料・履物・ファッション雑貨16.1%
5位趣味・娯楽サービス (映画鑑賞、観劇、スポーツ観戦等)16.1%

20代は「国内旅行」や「理美容関連」など、 自分自身のための消費や体験にボーナスを使う傾向が見られます。「特に決めていない」という回答も多く、ボーナスの使い道について、まだ模索中という方も多いようです。

2.30代の場合

順位ボーナスの使い道割合
1位貯蓄42.4%
2位ローンの返済14.0%
3位国内旅行12.7%
4位特に決めていない12.2%
5位生活家電 (洗濯機、冷蔵庫、エアコン等)11.4%

30代になると、20代に比べて「貯蓄」を選ぶ割合が増えています。結婚や出産、子育て、住宅購入など、ライフステージの変化にともない、将来のための備えを重視するようになるのでしょう。「ローンの返済」に使う人もおり、20代と比べて現実的な使い道を選ぶ傾向が強まります。一方、「国内旅行」や「生活家電」など、家族との時間や生活の質を高めるための消費も見られます。

3.40代の場合

順位ボーナスの使い道割合
1位貯蓄37.6%
2位特に決めていない15.0%
3位ローンの返済13.3%
3位国内旅行13.3%
5位教育・教養関連 (資格取得、自己啓発等)10.7%

40代のボーナスの使い道も、貯蓄が最も多くなっています。「教育・教養関連」への支出が5位に入っていることから、自己投資への関心の高さもうかがえます。40代は、自身のキャリアプランについて真剣に考え、行動する人が多くなるといえるでしょう。

4.50代の場合

順位ボーナスの使い道割合
1位貯蓄31.4%
2位ローンの返済15.4%
3位特に決めていない14.4%
4位国内旅行12.7%
5位外食11.2%

50代でも「貯蓄」が1位ですが、その割合は他の年代ほどではありません。「ローンの返済」に使う割合が高いのは、退職後の生活に向けて住宅ローンの完済を目指す人が多いことが背景にあるのでしょう。また、50代では「外食」が他の年代に比べて多くなっているのが特徴です。子どもの成長にともない家族構成が変化し、自分や夫婦での時間を楽しむなど、ライフスタイルの充実を意識していることがうかがえます。

ボーナスの使い道で失敗した例

せっかくもらったボーナスは、後悔しないように使いたいものです。ここでは、よくあるボーナスの使い道の失敗例を紹介します。

1.衝動買いしてしまう

ボーナスが入ると、普段より少し贅沢をしたい気持ちになるのは自然なことです。しかし、計画性のない衝動買いは後悔する可能性が高いでしょう。

例えば、ウィンドウショッピング中に一目ぼれしたバッグを、ボーナスを手にしたことで「今なら買える」と勢いで購入してしまうようなケースがあります。しかし、後で似たようなバッグをすでに持っていることに気づいたり、自身の持っている服とは合わせにくかったりすると、無駄な買い物をしたと反省することになりかねません。このように、高額な商品や、普段なら手を出さないような商品を購入する際は、一度冷静になってよく考え、判断することが必要です。

2.明確な目的もなく気づいたら使い切っていた

ボーナスはまとまった金額が入るため、つい気が大きくなりがちです。具体的な使い道を決めずに、その時々で買いたい物、やりたい事にお金を使ってしまうと、気がついたらボーナスを使い切っていたということになってしまいます。

例えば、飲み会で散財したり、セールで必要のないものを買ってしまったりすることもあるでしょう。普段購入している日用品を少し高価なものにしたり、オンラインゲームに課金したりなど、個々の出費は少額でも、積み重なると大きな金額になります。

このような使い方は、一時的な満足感は得られるかもしれませんが、後から振り返ると「何に使ったのか具体的に思い出せない」「もっと有意義な使い方ができたのではないか」と後悔する可能性が高くなります。

3.分割払いやリボ払いの返済でなくなった

ボーナスを見越して分割払いやリボ払いで買い物をして、ボーナスが返済に消えてしまうというケースもよくあります。分割払いやリボ払いは月々の支払いを抑えることができるため、一見便利な支払い方法に思えるかもしれません。しかし、これらの支払い方法に頼ってばかりいると、ボーナスの多くが、分割払いやリボ払いの支払いでなくなってしまう事態に陥ります。

さらに、ボーナスは必ずしも支給されるとは限りません。会社の業績によっては、減額されたり、支給されなかったりする可能性もあります。また通常はかからない利息の支払いも加わります。ボーナス払いをあてにした買い物は、支払いできなくなるリスクもあるため、注意が必要です。

ボーナスの使い道で失敗しないためには

ボーナスを有効活用し、後悔しないためには、事前の計画が重要です。ここでは、ボーナスの使い道で失敗しないための具体的なポイントを3つ紹介します。

1.配分を考えておく

ボーナスを使い始める前に、まずは「何にどれくらい使うか」という大まかな配分を決めておきましょう。貯蓄、自己投資、趣味、生活費の補填など、目的ごとに予算を割り振ることで、無駄遣いを防ぎ、計画的にボーナスを使えます。

一般的に、ボーナスの理想的な配分として半分を貯金、2割を自己投資、3割を自由に使えるお金にするという考え方があります。 貯金を重視しつつ、自己投資でスキルアップをはかり、残りは好きなことに使うことで、バランスの取れた使い方ができるでしょう。

もちろん、この割合はすべての人に当てはまるわけではありません。例えば、20代であれば自己投資に重点を置いたり、30代であれば住宅購入に向けて貯蓄を増やしたり、自分の状況に合わせて柔軟に配分を調整してみてください。

2.ボーナスの使い道をあらかじめ決めておく

衝動買いをしたり、目的もなく使ったりしていると、気づけばボーナスがなくなっていた、ということになりかねません。そのような事態を防ぐためには、ボーナスを何に使うのか、配分を決めた後に具体的な計画を立てることが大切です。

例えば、今後キャリアアップを目指しているのであれば、資格取得のための勉強費用やセミナー参加費用など、自己投資にボーナスの一部を使います。また、将来必要となる資金はどれぐらいなのか具体的に計算し、その資金が準備できるような金額を投資に回すという選択肢もあるでしょう。

まずは家計簿を見直して、現在の家計状況を把握し、計画的なボーナスの使い道を検討しましょう。

3.返済計画を立てておく

分割払いやリボ払いを利用している方は、ボーナス時の返済計画をしっかりと立てておきましょう。ボーナスを見越してこれらを利用しすぎたせいで、ボーナスが支給されたら、そのほとんどが返済に消えてしまったという事態は避けたいものです。

そうならないためにも、まずは、現在利用している分割払いやリボ払いの借入残高、金利、返済期間などを正確に把握しましょう。そして、「ボーナスの何割を返済に充てるのか」「残りのボーナスはどう使うのか」「ボーナス払い以外の月々の返済はどうするのか」など、具体的な返済計画を立てることが重要です。

例えば、ボーナスの3割を返済に充て、残りは貯蓄や自己投資に回す、といった具体的な計画を立てておけば、無理なく返済を進めつつ将来のための備えもできます。ただ、リボ払いなどは高額な手数料が発生する可能性もあるため、ボーナスを機会に早めに完済することをおすすめします。

まとめ

ボーナスの使い道は、自己投資、趣味や娯楽、貯蓄など人それぞれ異なります。自身のライフプランと価値観に合わせ、バランス良く使うことが大切です。この記事で紹介した使い道の選択肢や失敗しないためのポイントを参考に、後悔のない使い方を見つけましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

佐藤 静香(さとう しずか)
FPライター。損害保険会社に20年勤務後、Webライターとして活動中。保険会社での経験とFPとしての専門知識、また子育て中の母である目線を活かし、難しいお金の話を分かりやすく解説することを得意としている。金融系メディアを中心に、保険、資産形成、家計管理などの記事執筆を担当。2級FP技能士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ