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誰しも、お金を無駄遣いする浪費を経験したことがあるかもしれません。しかし、浪費が継続的に続く「浪費癖」となると、生活に支障を及ぼす可能性があります。
今回は、浪費癖の特徴や原因、改善方法まで徹底解説します。また、改善する際のポイントや注意点についても解説します。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
浪費癖とは?
浪費癖とは、必要以上のものを衝動的に買ってしまう傾向のことであり、意識すれば購買行動を抑制できます。そのため、生活習慣の改善や家計管理の工夫により改善が可能です。
一方、買い物依存症は、自らの意思ではコントロールできないほど買い物に依存してしまう状態です。たとえ自覚があっても、衝動を抑えられず買い物を繰り返してしまいます。そして借金がかさみ生活に支障をきたしても、買い物をやめられません。[参考1]
参考1:厚生労働省「用語解説 買い物依存症」
浪費癖のある人の特徴
浪費癖がある人にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、浪費癖がある人によく見られる特徴を7つ紹介します。
収支を把握できていない
浪費癖のある人の特徴として、収支を把握できていないことが挙げられます。毎月の給与明細やクレジットカードの利用明細をきちんと確認せず、何にいくら使ったのかを把握できていない傾向があるようです。
その結果、無駄な出費が多いにも関わらず、その原因を突き止めることが困難になるため、更なる収支の悪化につながる場合もあります。
衝動的に買ってしまうことが多い
浪費癖のある人は、欲しい物を見つけると理性的な判断よりも感情が先行し、すぐに購入してしまう傾向があります。特にオンラインショッピングの普及により、いつでもどこでも簡単に買い物ができる環境が、この衝動的な購買行動を助長しています。
また、セール情報や広告に触れることで購買意欲が刺激されやすく、本当に必要かどうかを十分に検討せずに購入を決めてしまうことがあります。さらに、SNSでの他人との比較や見栄の意識が働き、衝動的に買ってしまうことも少なくないようです。
新しい物・流行り物が好き
流行に敏感で新しいものに強く惹かれる人は、浪費癖がある可能性があります。話題の商品をいち早く手に入れたい衝動に駆られ、実際の必要性を考えずに購入する傾向があるためです。
特に最新トレンドに強い関心を持つため、新商品が発売されるたびに買い替えたくなり、使っているものがまだ十分使える状態でも、新しいものを求めてしまいます。しかし、流行が過ぎると使わなくなる商品が増え、無駄な出費となることが多いようです。
趣味や好きなことにお金を使ってしまう
趣味や好きなことにお金を使うことは、生活に彩りを与え、心を豊かにしてくれます。しかし、浪費癖のある人は、熱中するあまり、ブレーキが効かなくなってしまうことがあります。
例えば、大好きなアイドルのグッズ収集に熱中するあまり、次々と限定商品を購入し、クレジットカードの請求額を見て愕然とする、といったように、気づかぬうちに支払うのが困難な金額を使ってしまっている傾向が見られます。
外食やデリバリーが多い
浪費癖のある人は、外食やデリバリーサービスを頻繁に利用する傾向があります。「頑張った自分へのご褒美」として高級レストランで食事をしたり、仕事の疲れを理由に、スマートフォンで手軽に注文できるデリバリーサービスを利用したりすると、すぐにお金が無くなってしまいます。
自炊より高くなりやすい外食や、送料や手数料が上乗せされるデリバリーサービスは通常の店舗購入より割高です。しかし、キャッシュレス決済が主流であるため、支出をリアルに感じにくく、結果として浪費癖に拍車をかけているようです。
リボ払いや分割払いを使ってしまう
リボ払いや分割払いを頻繁に利用する人は、毎月の支払いが一定額であったり、支払額が少額であったりすることに安心してしまい、総支払額や手数料、利息に対する意識が低くなる傾向があります。
このため、知らぬ間に支払いが膨らみ、多額の利息を負担する可能性が高まります。また、借金に対する心理的な抵抗感も低くなり、借りた金額に高い利息がつくという認識が希薄であるため、浪費癖を助長する可能性があるのです。
計画を立てるのが苦手
浪費癖がある人によく見られるのは、お金の使い方に関する計画性のなさです。そのため、将来を見据えた貯蓄や支出計画を立てることが苦手で、結果としてお金の使い方に無計画さが目立ちます。
また、日々の生活でも、遅刻ギリギリでタクシーを利用したり、家にあるものを確認せず、同じものを何度も購入してしまったりするなど、計画性のなさが浪費に繋がっているケースが少なくありません。
浪費をしてしまう原因
浪費には、実はさまざまな要因が潜んでいます。 自分では意識していない事柄が、浪費につながっていることも少なくありません。 ここでは、浪費をしてしまう5つの原因について詳しく解説します。
ストレスを発散するため
現代社会において、人間関係や仕事のストレスは避けられないものです。これらの
ストレスを解消するために、一時的な快楽を得られる買い物に依存してしまうことが浪費の大きな原因の一つです。 例えば、おいしいものを食べたり、欲しいものを買ったりすることで、その瞬間は気持ちが晴れるかもしれません。しかし、それが習慣化してしまうと、出費がかさみ、結果的に浪費につながってしまうのです。
買い物自体が好き
買い物好きな人は、商品を購入する行為そのものに喜びを感じ、それが浪費の大きな原因となっています。例えば、高価な商品を手に入れることでの優越感や、店員から丁寧な接客を受けることへの満足感を求め、必要以上の買い物をしてしまう原因になります。
また、仕事の達成感や努力へのご褒美として買い物を正当化し、支出を重ねる傾向もあります。そのため目的のない商品探索から衝動買いに走り、使用頻度の低い買い物が増えることが浪費の原因になる場合もあります。
劣等感や孤独感をまぎらわすため
劣等感や孤独感をまぎらわすために、さまざまな買い物をすることが、浪費の原因となることがあります。自分に自信がない人や孤独を感じやすい人は、例えば、虚しさを埋めようとブランド品や高価な物を購入することがあるからです。
しかし、それは一時的な満足感に過ぎず、根本的な解決にはなりません。孤独を紛らわすために買い物をしても、物を持つだけでは心が満たされず、浪費の悪循環に陥りやすくなるからです。
貯金するための目標・目的がない
貯金に対する意識や関心が低く、明確な目標がないと、収入の多少に関係なく浪費の原因になる場合があります。例えば、将来のマイホーム購入や子どもの学費のような具体的な目標がなければ、今の楽しみを優先してお金を使ってしまうかもしれません。
貯金の目的が定まっていないことで、計画的な金銭管理ができず、結果として浪費する生活パターンが定着してしまうことがあるからです。
セールや期間限定といった言葉に弱い
「セール」や「期間限定」といった言葉に弱いのも、浪費の原因の一つです。例えば、セールで洋服が安く売られていると、つい何着も買ってしまい、結局は予算オーバーといったことがあるかもしれません。
これは「今買わなければ損をする」という心理が働き、本当に必要なものかどうかを冷静に判断できなくなってしまうからです。その結果、結局は使わないままの洋服の山が出来上がり、真の節約にはならないという結果に繋がるのです。
浪費癖を改善する方法
浪費癖を改善するにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、浪費癖を改善する6つの方法について説明します。
現状の収支を書き出し見直す
まず自分の現状を把握することが重要です。例えば、洋服や外食に月いくら使っているのかなど、具体的な支出を書き出してみましょう。家計簿アプリを活用するのも効果的です。
アプリに自動で支出をグラフ化してくれる機能があれば、自分の浪費傾向が一目瞭然です。記録を通して「洋服代が予算オーバーしている」「コンビニでの衝動買いが多い」など、無駄な出費に気づくことができます。
先取り貯金などいろんな貯金方法を試してみる
浪費癖を改善するために、自分に合った貯金方法を見つけることが効果的です。例えば、給料日に5万円を先に貯金する先取り貯金や、毎月3万円を自動で引き落とす定期預金、新車購入など具体的な目標を決めて計画的に貯める目標貯金などがあります。
このようにさまざまな貯金方法を試すことで、自分に合った貯金方法を見つけて習慣化することで、浪費癖の改善ができるでしょう。
日々の少額の貯金について詳しく知りたい方は「小銭貯金で上手にお金を貯めるには?小銭貯金をやる際の注意点やポイントについて紹介」や「500円玉貯金はどうやればいい?メリットや貯めるコツ・ポイントについて詳しく紹介」をご覧ください。
またボーナスの貯金について詳しく知りたい方は、「ボーナス貯金は何割が理想?貯金のメリットや方法について詳しく解説」もご覧ください。
家族に協力してもらう
意志が弱く、ついついお金を使ってしまったり、計画を立てるのが苦手だったりする人は、家族の協力を得るのも一つの方法です。例えば、通帳やカードを家族に預け、毎月の生活費だけを受け取る方法があります。
また、家族と一緒に家計簿をつけてお金の流れを「見える化」したり、買い物に同行してもらって衝動買いを防いだりといった方法もあります。このようにお金に関わるさまざまな場面で家族に協力してもらうことは、浪費の改善に有効でしょう。
必要以上にお金を取り出せないようにしてみる
浪費癖を改善するには、必要以上にお金を使えない仕組み作りが有効です。現金中心であれば、給料日に必要な生活費だけを封筒に入れて、そこからやりくりする方法が考えられます。
また、キャッシュレス決済が中心であれば、クレジットカードの代わりにデビットカードを利用してみましょう。その際に連携している口座に使用予定額だけを入金しておくことで、予算以上の支出を防ぐことができます。
こうして現金及びキャッシュレス決済の双方で、持っているお金以上に買い物ができない状況を作ることで浪費改善につなげましょう。
ストレスを発散する方法を見つける
ストレス発散のために無目的な買い物をすると、浪費につながってしまいます。そこで、お金を使わない代替手段を見つけることが大切です。
例えば、近所の公園でジョギングをしたり、自宅でヨガをしたりすることで、気分転換になり、余計な出費も避けられます。ストレス解消手段として映画やドラマを見ることも効果的です。自分に合った方法を見つけることで浪費癖は改善できます。
環境を変えてみる
浪費癖の背景には、人間関係や仕事のストレスが潜んでいることがあります。衝動的な買い物は、こうしたストレスから逃れるための手段となっている可能性があります。
もし人間関係で悩んでいるのであれば、思い切って交わる人を変えてみるのも一つの方法です。また仕事のストレスが原因なら、部署異動や転職を検討することで、気持ちが楽になるかもしれません。
環境を変えることは勇気がいることですが、根本的な解決につながる可能性があるのです。
浪費癖を改善する際のポイントや注意点
浪費癖を改善するのはとても良いことです。しかし、強引な我慢や無理な節約は、かえってストレスを生み、逆効果になる可能性があります。ここでは改善する際のポイントや注意点について詳しく解説していきます。
全ての浪費を一気にやめようとしない
浪費癖を改善する際は、全てを一気にやめようとするのではなく、段階的に進めることが重要です。例えば、毎日コンビニでスイーツを買う習慣がある場合、いきなり全てをやめるのではなく、週に3回に減らすところから始めましょう。
急な変化は大きなストレスとなり、かえって浪費が増える可能性があります。まずは家計簿をつけることから始め、徐々に支出を見直していくことをおすすめします。
日をおいて考えてみる
欲しいと思ったものをすぐに買ってしまいそうになる時は、すぐに購入せず、一度立ち止まって考えることが大切です。例えば、新作のスニーカーを見かけて欲しくなった時は、その場で買うのではなく、2~3日経ってから本当に必要かを冷静に判断します。
時間をおくことで、単なる気分での購入を避けられ、今持っているスニーカーでも十分だと気づくかもしれません。こうして、必要性を見極めてから購入を決めることで、浪費癖を改善できる可能性があるのです。
お金の専門家や医療機関を検討してみる
浪費癖を改善のために「お金の管理」と「心理的健康」に関するサポートをそれぞれ適切な専門家を選んで相談することです。
例えば「お金の管理」に関しては、収支の詳細な把握や固定費の見直し、人生のステージに応じた適切な節約方法を知りたい場合に、ファイナンシャルプランナーなどのお金に詳しい人に相談することで、計画的なお金の使い方を学べるかもしれません。
一方、「心理的健康」に関しては、過度の買い物が感情的な問題に根ざしている場合や、日常生活に支障をきたしている場合に、精神科や心療内科といった医療機関への相談を検討してみるのもよいでしょう。これらの機関では、買い物依存症や気分障害の治療を通じて心理的健康の改善が見込まれます。
まとめ
浪費癖とは、必要以上のものを衝動的に買ってしまう傾向のことであり、収支の把握不足や衝動的な購買行動、新しい物や流行への執着などが特徴です。原因としては、ストレス発散、劣等感や孤独感、具体的な貯金目標の欠如などが挙げられます。
改善策としては、現状の収支の見直しやさまざまな貯金方法の試行、家族の協力を得ること、支出制限の工夫、ストレス発散方法の見直し、環境の改善などが有効です。また改善の際には、全ての浪費を一気にやめるのではなく、無理がない範囲で段階的に進めることが重要です。ただし、自分だけで問題解決の糸口が見つからない場合は、一人で抱え込まずにファイナンシャルプランナーや医療機関などの専門家に相談することを検討してみてください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
馬場正裕(ばば まさひろ)
FPライター。ファイナンシャル・プランナーとして、各種サイトでマネー記事やコラムの執筆を担当した。消費者金融や外貨預金、家計管理、不動産関連の記事を執筆。FPとしての知識を生かした記事執筆の活動を行っている。2級FP技能士
記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ