毎月の給与明細を見て、「社会保険料が高すぎる」「計算がおかしいのでは?」と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。本記事では、社会保険料が高く感じられる理由や、金額を決定する仕組み、計算方法、さらに社会保険料を抑えるためにできることについて詳しく解説します。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
そもそも社会保険料とは
社会保険料とは、病気やケガ、老後、失業といった人生のリスクに備えるための公的な保険制度に支払うお金です。会社員や公務員の場合、勤務先を通じて社会保険に加入し、保険料は毎月の給与から自動的に天引きされます。
1.社会保険に含まれる制度の種類と役割
社会保険と一口にいっても、複数の制度で構成されており、それぞれ役割が異なります。以下の表で全体像を整理しておきましょう。
| 制度の種類 | 役割 | 会社などに勤務している人の 給与からの控除 |
| 健康保険 | 病気やケガをした際の医療費負担を軽減する保険。医療費の自己負担が1割〜3割(年齢や所得に応じて変動)になるほか、高額療養費制度などが利用できる。 | あり |
| 厚生年金保険 | 会社などに勤務している人が加入する保険。勤務先が保険料の半額を負担している。 | あり |
| 介護保険 | 40歳以上の人が加入し、介護が必要になった際に介護サービスを受けるための保険。健康保険とあわせて徴収される。 | あり(40歳以上) |
| 雇用保険 | 失業時の基本手当や、育児休業・介護休業中の給付金などを受け取るための保険。 | あり |
| 労災保険 | 仕事中や通勤中のケガ・病気・死亡を補償する保険。 | なし(原則、会社が全額負担) |
2.社会保険に加入するメリット
社会保険料は毎月の給与から自動的に引かれるため、「手取りが減る」「負担が重い」と感じやすいものです。しかし、社会保険は単なる出費ではなく、人生の中で起こり得るリスクに備えるための公的な保障制度という側面を持っています。
例えば、会社などに勤務している人が病気やケガが原因で長期間働けなくなった場合、健康保険から「傷病手当金」が支給され、一定期間、収入の一部が補われます。
また、出産や育児のタイミングでは、産休・育休中に各種手当金が支給されるため、収入が一時的に減少するリスクを抑えることが可能です。これにより、ライフイベントによって家計が急激に不安定になる事態を防ぎやすくなります。
さらに、年金は現役時代に納めた保険料に応じて手厚くなる仕組みとなっており、支払った保険料が将来の保障につながる設計です。このように、社会保険料は目先の手取りを減らす要因ではあるものの、将来の自分や家族を守るための「公的な備え」といえるでしょう。
社会保険料が高いと感じる理由は?
社会保険料に加入するメリットが大きいにもかかわらず、なぜ社会保険料が高いと感じてしまうのでしょうか。主な理由を5つ解説します。
1.税金よりも社会保険料のほうが高いから
多くの人は「税金=高い」というイメージを持っていますが、所得税よりも社会保険料の方が高くなるケースも少なくありません。
税金には「基礎控除」「配偶者控除」「生命保険料控除」などの課税対象を減らす仕組みがあります。しかし、社会保険料は保険料を減らす控除がありません。そのため、負担が重く感じられるかもしれません。
2.4月〜6月の残業代で1年間の保険料が決まるため
厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料の金額は、毎年4月・5月・6月の3ヵ月間に支払われた給与の平均額をもとに決定されます。この算定を「定時決定」と呼び、その額がその年の9月から1年間適用される仕組みです。
この時期に残業が多くて給与が高くなると、その後に残業が減っても、高い保険料等級が1年間続いてしまいます。高いときの給与をもとに保険料が算定されることにより、「給与に対して保険料が高すぎる」「おかしい」と感じる場合があるのです。
3.給与額面に含まれる手当の影響によって
「基本給はそこまで高くないのに、社会保険料だけ高い」と感じる場合、各種手当が影響しているかもしれません。社会保険料の計算対象となる給与(報酬)には、基本給だけでなく、残業手当、役職手当、住宅手当、家族手当なども含まれます。そのため、基本給がそれほど高くなくても、手当が多い場合は、標準報酬月額が想定より高くなる場合があります。
特に注意したいのが通勤手当です。通勤手当は、給与明細上では6ヵ月分の定期代がまとめて支給されるケースがあります。社会保険の算定では、その金額を支給対象期間で割り、月あたりの金額に平均して報酬に含めます。
例えば、6万円の6ヵ月定期代が通勤手当として支給されている場合、社会保険の算定では、月あたり1万円の通勤手当として扱われます。そのため、標準報酬月額を算定する際には、毎月の給与にこの1万円が加算される形になるのです。
なお、通勤手当は所得税や住民税では一定額まで非課税とされていますが、社会保険料の計算では原則として報酬に含まれる点にも注意が必要です。税金と社会保険では扱いが異なるため、「非課税だから社会保険料もかからない」と誤解しないようにしましょう。
4.加入する健康保険組合が異なるため
健康保険の運営元(保険者)には、「協会けんぽ(主に中小企業)」や「組合健保(主に大企業)」があり、それぞれ保険料率が異なります。協会けんぽの場合は都道府県によって料率が異なり、組合健保の場合は各組合が独自に料率を設定する仕組みです。
例えば、令和7年度の協会けんぽの健康保険料率を見ると、佐賀県は10.78%なのに対し、沖縄県は9.44%に設定されています。料率に1.34%もの差があることで、標準報酬月額が同じでも保険料の負担に大きな差が生まれます。[参考1][参考2]
具体的には、標準報酬月額30万円の場合、佐賀県では月額16,170円(労使合計32,340円)の健康保険料になります。一方、沖縄県では月額14,160円(労使合計28,320円)となり、月額2,010円、年間で約24,000円もの差が生じます。
また、協会けんぽより、組合健保のほうが健康保険料は安くなりやすいです。労使折半が基本ですが、組合健保だと会社側が多く負担する場合もあります。
このように、同じ給与額でも加入している健康保険組合によって保険料に差が生じ、周囲と比べて保険料が高いと感じるケースもあるのです。
参考1:協会けんぽ「令和7年度保険料額表(佐賀支部)」
参考2:協会けんぽ「令和7年度保険料額表(沖縄支部)」
5.料率は年々上昇傾向にあるため
社会保険料率は、少子高齢化の影響を受け、長期的に上昇傾向にあるのが特徴です。
例えば協会けんぽの大阪支部では、平成20年4月分(5月納付分)の保険料率が8.20%なのに対し、令和7年3月分(4月納付分)には10.24%まで上昇しています。[参考3]
標準報酬月額30万円の場合、健康保険料の従業員負担額は平成20年の月額12,300円(労使合計24,600円)から令和7年には15,360円(労使合計 30,720円)へと増加しています。そのため従業員負担は1ヵ月当たり3,060円も増加しており、年間では約37,000円の負担増となります。
このように、「数年前と同じ給与なのに手取りが減った」と感じる場合、制度そのものの料率引き上げが原因となっている可能性もあります。
参考3:協会けんぽ大阪支部「協会けんぽの保険料額表・保険料率の推移」
社会保険料の計算方法

社会保険料のうち、厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料は、毎月その都度計算されているわけではありません。4月・5月・6月に支払われた給与の平均額をもとに算出する「定時決定」という仕組みを採用しており、1年間適用される社会保険料の基準がここで確定します。
そのため、4月から6月に支給される給与の算定時期に残業が多かったり、臨時の手当が支給されたりして給与が高くなると、高い等級に設定される可能性があります。その結果、その後に残業が減って給与が下がったとしても、高い社会保険料を1年間払い続けることになるのです。
ただし、社会保険料が高額になっていても計算方法を知らなければ、適切なのかを判断できないでしょう。ここでは、社会保険料の計算方法を解説します。
1.計算の基礎となる「標準報酬月額」とは
社会保険料を計算するうえで欠かせないのが、「標準報酬月額」という考え方です。社会保険料は、実際に支払われた給与額にそのまま料率を掛けて算出されるわけではありません。
まず、4月・5月・6月に支払われた給与の平均額をもとに、一定の幅で区切られたランク(等級)に当てはめます。このランクごとに設定されている金額が標準報酬月額です。
例えば、月給が29万円の人と月給が30万円の人は同じ第22等級に分類されます。月給には1万円の差がありますが、どちらも標準報酬月額が30万円で同じなので支払う社会保険料も同額です。
この仕組みのため、給与が等級の境界線を少しでも超えれば、社会保険料額が高くなって負担が重くなります。
2.具体的な計算方法
社会保険料の計算方法は保険の種類により以下のように異なります。
- 厚生年金保険料、健康保険料、介護保険料= 等級別の標準報酬月額×各保険料率
●等級別の標準報酬月額
4〜6月の平均報酬を毎年9月から翌年8月まで採用(1年間固定)
実際の給与額を「等級」に当てはめ、等級表に定められた固定額(標準報酬月
額)を使用します - 雇用保険料=毎月の総支給額×雇用保険料率
●総支給額(雇用保険)
毎月の実際支給額を実額で計算(手当・欠勤などで毎月変動する場合あり)
標準報酬月額30万円の等級の場合に、それぞれの社会保険料がいくらになるのか計算してみましょう。
厚生年金保険料
厚生年金の場合、料率は 18.3%(本人負担 9.15%)と全国一律で、標準報酬月額が30万円の場合の厚生年金保険料は以下のとおりです。
30万円×9.15%=27,450円
なお、厚生年金保険における標準報酬月額の上限は第32級(65万円)までで、それ以上は頭打ちとなり、保険料支払額が上がりません。
健康保険料と介護保険料
加入する保険者によって料率が異なります。協会けんぽ東京支部で標準報酬月額が30万円の場合の健康保険料(40歳以上は介護保険料もプラスされます)は以下のとおりです。
40歳未満: 30万円×9.91%÷2=14,865円
40歳以上: 30万円×11.50%(内訳 9.91%+1.59%)÷2=17,250円
※健康保険・介護保険の上限は50等級(139万円)までで、それ以上は頭打ちとなり、保険料支払額が上がりません。
※40歳以上は介護保険料(1.59%)が健康保険料に上乗せされ、合算して徴収されます。[参考4][参考5]
雇用保険料
雇用保険料は「毎月の総支給額 × 雇用保険料率」で計算します。令和7年度の雇用保険料率における労働者負担分は、一般の事業で0.55%、農林水産・清酒製造の事業と建設の事業では0.65%です。総支給額30万円の場合の雇用保険料(労働者負担分)の計算式は、以下のとおりです。
一般の事業:30万円×0.55%=1,650円
農林水産・清酒製造の事業と建設の事業:30万円×0.65%=1,950円[参考6]
※雇用保険料は標準報酬月額ではなく、実際の総支給額を基に計算するため、
手当や欠勤などで毎月の総支給額が変動する場合は、雇用保険料も変動します。
参考4:協会けんぽ「令和7年度保険料額表(令和7年3月分から)」
参考5:協会けんぽ「協会けんぽの介護保険料率について」
参考6:厚生労働省「令和7(2025)年度 雇用保険料率のご案内」
3.賞与にも社会保険料はかかる
社会保険料は、毎月の給与だけでなく、賞与(ボーナス)にもかかります。そのため、ボーナス支給月に「思っていたより手取りが少ない」と感じる人は少なくありません。
賞与に対してかかる保険料の計算ルールは、次の2つに分かれます。
健康保険料・厚生年金保険料・介護保険保険料
- 賞与額 → 1,000円未満を切り捨てて標準賞与額にする
- 標準賞与額 × 各保険料率 = 各保険料額
雇用保険料
- 賞与の支給額(切り捨てなし) × 雇用保険料率 = 雇用保険料額
例えば、賞与の支給額が500,600円(協会けんぽ・一般の事業を想定)の場合、社会保険料の個人負担分は次のような流れで計算します。
健康保険・厚生年金・介護保険
- 50万600円 → 1,000円未満切り捨て → 標準賞与額「50万円」になる
- 標準賞与額に各保険料率をかける
雇用保険
- 50万600円(実際の支給額)をそのまま使って計算する(等級への置き換えはしない)
| 健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料 | 雇用保険料 | |
| 計算基数 | 標準賞与額(支給額から1,000円未満切り捨て):50万円 | 賞与額:500,600円 |
| 厚生年金保険料 | 50万円×9.15%=45,750円 | – |
| 健康保険料 | 50万円×9.44%÷2=23,600円 | – |
| 介護保険料(40歳以上の場合) | 50万円×1.59%÷2=3,975円 | – |
| 雇用保険料(一般の事業:0.55%) | 500,600円× 0.55% = 2,753.3円(50銭以下の端数は切り捨て) | |
| 小計 | 73,325円 | 2,753円 |
| 合計 | 76,078円 |
この場合、40歳以上の人が受け取るボーナスから天引きされる社会保険料(個人負担分)の合計は、76,078円 となります。
社会保険料の金額がおかしいと思ったら

ここまで解説してきたとおり、社会保険料が高く感じる原因の多くは制度や計算方法によるものです。しかし、実際に計算ミスや手続きの誤りが起きている可能性もゼロではありません。ここでは、社会保険料の金額がおかしいと思った場合の対処法を解説します。
1.給与明細と保険料額表を照合する
まずは、給与明細に記載されている社会保険料の金額が、制度通りに計算されているかを確認しましょう。具体的には、加入している健康保険の公式サイトで、保険料額表を確認します。 中小企業の多くが加入している協会けんぽの場合、都道府県ごとに保険料額表が公開されています。確認する際のポイントは以下のとおりです。
- 自身の標準報酬月額(4〜6月の給与平均をもとに推定)
- 給与明細に記載されている健康保険料・厚生年金保険料の金額
- 40歳以上の場合、介護保険料が含まれているかどうか
これらを照らし合わせ、保険料額表の本人負担額と一致しているかを確認してください。
2.会社の担当部署へ相談する
保険料額表と照合して金額が合わない場合は、会社の総務・人事・経理などの担当部署に相談しましょう。社会保険料の計算や手続きは、会社側がおこなっているため、等級の設定ミスや届出内容の反映漏れ、システム入力の誤りなどが原因で社会保険料の金額がまちがっているケースもあります。
3.過払い分は返還の請求ができる
もしも会社の計算ミスなどにより、社会保険料を多く支払っていたことが分かった場合、納めすぎた分は返してもらうことが可能です。
原則として、社会保険料は過去2年分までさかのぼって訂正・返還を受けることができます。手続きは、会社を通じて年金事務所などでおこなわれるため、誤りが判明した場合は、早めに会社へ相談しましょう。
社会保険料は今後どうなっていく?
上昇傾向にある社会保険料に対して、「今後もさらに上がるのでは?」という不安を感じている方もいるのではないでしょうか。ここでは、将来の社会保険料に対する展望を紹介します。
1.少子高齢化により上昇が続く可能性も
社会保険料の負担は、今後も現状維持、もしくは上昇する可能性があります。その背景にあるのが、日本の人口構造の変化です。
日本では、年金や医療制度を支える現役世代の人口が減少する一方で、年金や医療サービスを受け取る側である高齢者の割合が年々増え続けています。このような少子高齢化の進行により、一人ひとりの現役世代が負担する社会保険料の割合が高くなりやすい構造になっているのです。
2.パート・アルバイトなどへ社会保険の加入対象の拡大が進んでいる状況
近年、パート・アルバイトなどの短時間労働者に対する社会保険の加入対象が拡大しています。これまでは「週30時間以上の勤務」などが一般的な加入条件でした。しかし、制度改正により現在は従業員数の多い企業から順に、「週20時間以上の勤務」「2ヵ月を超える雇用見込みがある」など加入条件が引き下げられました。
この適用拡大により、これまで配偶者の扶養内で働いていた人が社会保険の加入対象となり、健康保険料や厚生年金保険料が給与から天引きされるケースが増えています。その結果、働く時間や収入が大きく変わっていなくても、手取りが減ったように感じる「年収の壁」の問題が生じやすくなっています。
年収の壁とは、収入が一定の条件を超えたタイミングで、税金や社会保険料の負担が発生し、収入は増えているのに手取りが一時的に減ったように感じるラインのことです。特に社会保険の適用対象になるかどうかが切り替わる場面では、この変化を強く実感しやすくなります。
ただし、年収の壁を超えたからといって、必ずしもデメリットになるとは限りません。
社会保険に加入することで、将来受け取る年金額が増えるほか、病気やケガで働けなくなった場合に傷病手当金を受け取れるなど、保障面が手厚くなるメリットもあります。そのため、年収の壁は避けるべきラインではなく、手取り・保障・将来の安心をどうバランスさせるかを考えるための目安として捉えることが大切です。
社会保険料を抑えるためにできること
ここでは、社会保険料を抑えるためにできることを見ていきましょう。
1.4月~6月に支給される残業代をコントロールする
前述のとおり、1年間の社会保険料(標準報酬月額)は、4月・5月・6月に支給された給与の平均額をもとに決まります。そのため、一般従業員の場合、業務調整が可能な状況であれば、この期間に支給される残業代や休日出勤手当を意識すれば、社会保険料を抑えることが可能です。
なお、多くの企業では、残業代は前月分が翌月に支給される仕組みになっています。その場合、4月〜6月の給与に反映されるのは、3月〜5月におこなった残業であることが一般的です。
そのため、4月〜6月の給与で標準報酬月額が決まることを踏まえつつ、どの月の残業がどの給与に反映されるのかを把握したうえで調整を検討してみてください。
ただし、以下の点に注意が必要です。
- 基本給や役職手当など固定的賃金が変動した場合、随時改定という制度により、4~6月を待たずに社会保険料が見直される可能性があります(固定給の変動後3ヵ月で2等級以上の差が生じた場合)
- 役員報酬には適用できません。役員報酬は税法上「定期同額給与」の原則があり、毎月同額である必要があるため、月ごとの調整はできません。
2.扶養家族の範囲を見直す
パートナーや子どもの働き方によっては、扶養の扱いが変わり、世帯全体の手取り額に影響するケースがあります。収入や勤務時間の変化によって社会保険の加入対象となる場合、個人の手取りが減ったように感じるためです。
そのため、パートナーや子どもが扶養内で働くか、社会保険に加入して働くかは、本人だけでなく世帯全体の手取りを基準に判断することが重要です。
3.税金の負担軽減を検討する
社会保険料そのものを直接安くできなくても、所得税・住民税などの税負担を軽減することで、結果的に手取り額を守るという考え方もあるでしょう。以下のような制度を活用すれば、税負担の軽減によって手取り額が増える可能性があります。
| 制度 | 内容 |
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | 掛金が全額所得控除となるため、所得税・住民税の負担軽減につながる。老後資金を準備しながら、税負担を抑えられる。 |
| 生命保険料控除 | 生命保険・医療保険・個人年金保険などの保険料を支払った場合、年末調整や確定申告することで税金が戻ってくることがある。 |
| ふるさと納税 | ふるさと納税は、税金が新たに安くなる制度ではなく、本来支払う住民税・所得税の一部を、自治体への寄附という形で前払いする仕組み。2,000円の自己負担が必要になるものの、税金の支払いによって返礼品を受け取れる。 |
iDeCoについてより詳しく知りたい方は「【iDeCo】47都道府県、iDeCoを活用しているのはどこ?月々の掛金は?」もご覧ください。
まとめ
社会保険料が「おかしい」「高い」と感じる背景には、定時決定や標準報酬月額など、制度上の仕組みがあります。これらを知らないまま給与明細を見ると、違和感を覚えやすくなるでしょう。
一方で、まれに手続きミスや計算誤りが原因となっているケースもあります。気になる場合は、給与明細と保険料額表を照合し、必要に応じて会社の担当部署に確認しましょう。
社会保険料そのものは簡単に下げられませんが、仕組みを理解しておけば、負担を増やしにくい働き方や、税金面での工夫によって手取り額を守ることが可能です。社会保険料を確認する際は、まずは「本当におかしいのか」「制度上そう見えているだけなのか」を切り分けることが大切です。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
宮崎 千聖(みやざき ちさと)
FPライター。神戸大学経済学部卒業後、銀行の融資課にてローンの相談・手続きを担当した。退職後はライターとして、メガバンクや司法書士法人のオウンドメディアなどで記事を執筆。カードローンやクレジットカード、資産運用、債務整理など幅広いジャンルで執筆している。2級FP技能士、証券外務員一種
