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自分の食費が他のご家庭と比べて高いのか、それともお得にやりくりできているのか、気になりますよね。毎日の買い物やお料理をしていると、ふと気になってしまう食費の相場。実は総務省の家計調査を見ると、世帯の人数や年齢、お住まいの地域によって、食費の平均額には結構な違いがあります。
この記事では、気になる食費の平均額を詳しく調べて、あなたのご家庭と比べやすいようにまとめました。「もう少し節約したいな」と思っている方には、今日からすぐに試せる食費の節約テクニックもご紹介しています。
また、食費以外の支出を見直すヒントも満載ですので、皆様の家計管理にぜひお役立てください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
食費の1ヵ月の平均額はどれくらい?
一般的な家庭ではどれくらい食費がかかっているのでしょうか。ここでは、総務省「家計調査」のデータをもとに、1ヵ月の食費の平均額を紹介します。世帯の人数や世帯主の年齢(年代)、年収、地域などによる違いも含めてみていきましょう。
1.全世帯の平均額
2024年の総務省「家計調査」によると、1ヵ月の食費の平均額は、1世帯あたり6万9,530円となっています。[参考1]
【全世帯の平均額】
世帯種別 | 1ヵ月の食費の平均額 |
総世帯 | 6万9,530円 |
勤労者世帯 | 7万3,128円 |
無職世帯 | 6万2,967円 |
※勤労者世帯……世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯(世帯主や会社・団体の役員である世帯を除く)
※無職世帯……世帯主が無職である世帯、年金、恩給、仕送り、保険金、財産収入などにより家計を営んでいる世帯
世帯主の就労の有無による食費の違いを比較すると、世帯主が会社などに勤めている勤労者世帯の平均額は月7万3,128円、年金などで生活する無職世帯の平均額は月6万2,967円です。世帯あたりでは勤労者世帯のほうが高くなっています。
参考1:総務省「2024年 家計調査(家計収支編)」第1表 1世帯あたりの1か月の収入と支出
2.世帯人数別の平均額
同調査による世帯人数別、1ヵ月の食費の平均額は下表の通りです。[参考2]
【世帯人数別の平均額】
世帯人数 | 世帯 |
1人 | 4万3,941円 |
2人 | 7万5,374円 |
3人 | 8万7,876円 |
4人 | 9万6,328円 |
5人 | 10万5,480円 |
6人以上 | 11万8,265円 |
世帯人数が増えるほど、世帯あたりの食費は増えますが、1人あたりの食費は安くなる傾向がわかります。その要因としては、家族用の大きなサイズの商品やお得な業務用食材などをまとめて購入することでの食材単価の節約や家族全員の食事を見越して食材を無駄なく使い切ることで調理の効率化が図れ、1人あたりの食費が抑えられているのでしょう。
参考2:総務省「2024年 家計調査(家計収支編)」第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯あたりの1か月の収入と支出(総世帯)
3.年代別の平均額
同調査による世帯主の年代別、1ヵ月の食費の平均額は下表の通りです。[参考3]
【世帯主の年代別の平均額】
世帯主の年齢階級 | 1ヵ月の食費の平均額 |
29歳以下 | 4万728円 |
30~39歳 | 6万6,342円 |
40~49歳 | 8万2,817円 |
50~59歳 | 7万7,373円 |
60~69歳 | 7万5,238円 |
70歳以上 | 6万3,547円 |
まず注目したいのは、30代から40代の子育て世代です。子どもが食べ盛りになるにつれ、全体の支出はピークを迎えています。
対照的に60代以上のシニア世代では、子育てが落ち着いたタイミングにもかかわらず、あまり食費は減りません。子育てが一段落し、健康や食の楽しみにお金をかける余裕が生まれるため、質の良い食材を選ぶ傾向があるのでしょう。
参考3:総務省「2024年 家計調査(家計収支編)」第4表 世帯人員・世帯主の年齢階級別1世帯あたりの1か月の収入と支出(総世帯)
4.年収別の平均額
同調査による世帯主の年収別、1ヵ月の食費の平均額は下表の通りです。[参考4]
【年収別の平均額】
年収 | 1ヵ月の食費の平均額(世帯) |
172万円未満 | 3万7,285円 |
172万円以上235万円未満 | 4万5,870円 |
235万円以上300万円未満 | 5万6,368円 |
300万円以上360万円未満 | 6万2,801円 |
360万円以上434万円未満 | 6万6,175円 |
434万円以上523万円未満 | 7万0,522円 |
523万円以上624万円未満 | 7万5,054円 |
624万円以上768万円未満 | 8万0,726円 |
768万円以上982万円未満 | 9万2,018円 |
982万円以上 | 10万8,483円 |
年収が上がるにつれて食費も増加する傾向にありますが、これは単純に贅沢をしているわけではないかもしれません。収入と食費の伸びは比例しているものの、収入ほど食費は伸びないのが実情です。食べる量はそれほど変わらない中で、食費が増える背景には「食の質向上」があると考えられます。収入が上がると忙しくなり、時短調理のための冷凍食品や惣菜を購入する機会が増えるでしょう。
また、責任のある立場になると、体調管理を重視した栄養バランスの良いオーガニック食材や良質な食材などを選ぶかもしれません。さらに会食などの外食機会も増えるでしょう。これらの要因が複合的に作用して食費の上昇につながっているのかもしれません。
参考4:総務省「2024年 家計調査(家計収支編)」第3表 年間収入五分位・十分位別1世帯あたりの1か月の収入と支出(総世帯)
5.地域別の平均額
同調査による地域別、1ヵ月の食費の平均額は下表の通りです。[参考5]
【地域別の平均額】
地域・都市規模 | 1ヵ月の食費の平均額(世帯) | うち外食費(世帯) | |
地方別 | 北海道地方 | 6万1,825円 | 8,302円 |
東北地方 | 6万5,926円 | 8,865円 | |
関東地方 | 7万3,232円 | 1万4,131円 | |
北陸地方 | 6万6,245円 | 1万47円 | |
東海地方 | 7万1,036円 | 1万3,719円 | |
近畿地方 | 7万2,227円 | 1万4,016円 | |
中国地方 | 6万4,253円 | 1万418円 | |
四国地方 | 6万2,240円 | 8,152円 | |
九州地方 | 6万2,766円 | 9,857円 | |
沖縄地方 | 6万213円 | 8,204円 | |
都市規模 | 大都市 | 6万9,876円 | 1万4,892円 |
中都市 | 7万737円 | 1万2,010円 | |
小都市A | 6万9,112円 | 1万1,272円 | |
小都市B・町村 | 6万6,541円 | 8,727円 |
地域別の食費データから浮かび上がるのは、関東・近畿・東海地方の三大都市圏で外食費が突出している事実です。特に関東の外食費1万4,131円は他の地域の約1.5~2倍で、都市生活の特徴が鮮明に表れています。忙しい日常や豊かな飲食店選択肢が外食頻度を高め、食費全体を押し上げているのでしょう。
食費の地域差は単なる物価だけでなく、その土地の世帯構成やライフスタイルが大きく影響しているといえるでしょう。
[参考5]総務省「2024年 家計調査(家計収支編)」第2表 都市階級・地方・県庁所在地別1世帯あたりの1か月の収入と支出(総世帯)
食費を節約する方法
食費を抑えたいけれど、どうすればいいのかわからない。そんな方のために、すぐに実践できる食費節約のポイントを紹介します。
1.食費の予算を決めておく
食費を効率的に管理するためには、最初に明確な予算を設定することが不可欠です。家計全体のバランスを崩すことなく、持続可能な食生活を送るための基本となります。食費の予算を決める際は、主に2つのアプローチがあります。
- 収支から逆算するアプローチ
まず現在の収支状況を正確に把握し、月収から家賃や光熱費、保険料などの固定費を差し引きます。残った金額の中から食費に充てる適切な金額を算出して節約する方法です。 - 食費の割合(エンゲル係数)から始めるアプローチ
現在の食費が家計に占める割合(エンゲル係数)を把握することから始める方法です。エンゲル係数を計算し、同世代・同収入層の平均値と比較することで、適正範囲の食費で節約する方法です。
エンゲル係数の計算方法や平均などについては、「エンゲル係数の目安はどのくらい?食費の平均や計算方法について」をご覧ください。
2.なるべく自炊をする

食費を節約する上で最も効果的かつ重要なのが、自炊を習慣にすることです。外食やコンビニの弁当、惣菜は手軽で魅力的ですが、材料費に加えて人件費や店舗の利益などが上乗せされているため、どうしても割高になります。
「まずは週末だけ自炊する」「朝食だけは自分で作る」など、自分のライフスタイルに合わせて無理のない範囲で自炊を始めることが、節約を長続きさせる秘訣です。
3.作り置きしておく
仕事や育児などで忙しく、普段なかなか自炊する時間がない方は、まとまった時間の取れる週末などに作り置きをしておくのがおすすめです。
小分けで冷凍保存しておけば、必要な分だけすぐに食べることができ、忙しいときでも外食に頼る頻度を減らせます。まとめて調理すれば効率もよく、食材の無駄も減って一石二鳥です。
4.マイボトル・弁当を持参する
毎日の飲み物代は積み重なると大きな出費になります。
そこでマイボトルに水やお茶、コーヒーを入れて持参することで、継続的な節約効果が期待できます。マイボトル生活を楽しく続けるコツは、季節に合わせてフレーバーティーやフルーツウォーターを楽しんだり、お気に入りのデザインボトルを使ったりすることです。
また手作り弁当も同様で、外食に比べて大幅なコスト削減につながります。前日の残りおかずを活用したり、冷凍食品を上手に組み合わせたりすることで、手軽においしい弁当が作れます。マイボトルと手作り弁当の習慣化により、食費の大幅な圧縮が可能になります。
5.家計簿をつけて管理する
何にいくら使っているのか、家計簿をつけて支出を「見える化」することで無駄が見つかりやすくなり、食費の節約につながります。数字で記録することにより、コンビニでの衝動買いや外食の頻度など、気づかないうちに膨らんでいる支出パターンが明確になります。自分に合った方法でまずは1ヵ月家計簿を続けてみましょう。手書きのほか、レシートを撮影するだけで記録できる家計簿アプリや、自動記録される便利なツールもあります。完璧を求めず、大まかな流れを把握することから始めましょう。
6.割引やセール・ポイントを活用する
特売日やポイント◯倍デーなどに合わせて買い物をすれば、同じ買い物でも実質的な支出を抑えられます。
普段利用しているスーパーやドラッグストアが定期的にセールをしている場合は、曜日や日にち、対象商品などを把握しておき、必要なものを計画的に購入しましょう。
食費の節約をする際の注意点
食費の節約で過度なストレスを感じたり、健康を損なったりするようでは本末転倒です。節約する際は、次のような点に注意して無理なく続けられる方法でおこないましょう。
1.健康を損ねない程度にする
安さ優先で同じような食材ばかり購入したり、食事の回数を減らしたりすると栄養が偏り、健康を損ねる原因になりかねません。節約は大切ですが栄養も意識して、穀物(炭水化物)、肉・魚・卵(タンパク質・脂質)、野菜・きのこ・海藻(ビタミン・ミネラル)をバランスよく取り入れましょう。
旬の食材は栄養価が高く、価格も安くなるのでおすすめです。生の野菜が高い時には市販の冷凍野菜などを活用するとよいでしょう。
2.ハードルをあげすぎない
「食費を今の半分にする」、「毎日自炊する」、「外食は絶対にしない」など、いきなり高い目標を設定してしまうとストレスになり、挫折しやすくなります。
まずは無駄を洗い出し、削りやすい部分から削っていきましょう。コンビニを頻繁に利用している方は、なるべくスーパーやドラッグストアで買い物をするなど、簡単な心がけでも食費の節約につながります。
3.賞味期限や消費期限に注意する
安いからとまとめ買いしても、使い切れずに捨ててしまっては意味がありません。賞味期限や消費期限、冷凍保存の可否などは購入する前に確認し、無駄のない買い物を心がけましょう。
食費を節約する方法や注意点は、「食費を節約するための方法や注意すべきポイントは?食費以外の節約方法についても紹介」をご覧ください。
食費以外で節約するために見るべきポイント

食費の節約は家計の改善に有効な方法ですが、食費だけでは限界があります。より効果的に家計を改善するには、食費以外の支出も含めて、家計全体の見直しを考えましょう。ここでは食費以外で見直したい支出項目を3つ紹介します。
1.光熱費の料金プランを見直す
使用量や使用量の多い時間帯など、利用状況に合わせて電力会社やガス会社の料金プランを見直すことで、光熱費を抑えられる可能性があります。契約する電力会社やガス会社も含めて見直しを検討してみましょう。
2.携帯電話(スマートフォン)料金のプランを見直す
大手キャリアを利用している方は、サブブランドや格安SIMへ乗り換えるだけで料金が半額以下になることもあります。通話の頻度やデータ使用量に合わせて、利用する通信会社やプランを見直してみましょう。
携帯電話(スマートフォン)料金の平均額や料金を安くする方法は、「スマホ代(携帯代)の平均はどれくらい?料金を安くするための方法についても紹介」をご覧ください。
3.保険を見直す
加入している保険の見直しで保険料を抑えられるケースもあります。ただし、必要な保障(補償)の確保が最優先であり、保険料を安くするために必要な保障まで削ってしまわないようにしましょう。
必要な保障(補償)はライフステージや時間の経過によっても変化するため、加入して終わりではなく、定期的な見直しが大切です。
例えば、フコク生命の「未来のとびら」であれば、保障(特約)を自由に組み合わせて、自分に必要な保障を確保できます。そのほかにも、フコク生命では万一に備えるためのさまざまな商品を取り扱っています。詳しくはこちらをご覧ください。
まとめ
1ヵ月の食費の平均額は、1世帯あたり約7万円です。ただし、この金額は世帯構成や年齢、年収、住んでいる地域などによっても異なります。
自分の状況に近いデータを参考に、もし食費が家計の負担となっているようなら節約を検討してみましょう。ただし、節約のしすぎで健康や生活の質を損なってしまっては本末転倒です。バランスのとれた食生活を意識しながら、そのほかの支出の見直しも含めて、無理のない範囲で家計の改善を進めていきましょう。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
竹国弘城(たけくに ひろき)
独立系FP、RAPPORT Consulting Office代表。証券会社、生損保代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、証券外務員一種、宅地建物取引士
記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ