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家族会議は、家族全員が集まって意見を交わし、互いの考えを理解し合う貴重な機会です。
この記事では、家族会議の進め方やポイントを具体的に紹介します。家族の絆を深め、より良い関係を築くためのヒントが満載ですので、ぜひ参考にしてください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
家族会議とは
家族会議は、家族全員が集まって家や家族に関するテーマについて話し合う場です。大人と子どもが対等な立場で意見を交わし、互いの考えを理解することを目指します。
話し合いの内容は、夏休みの旅行計画や日常的な話題から、各自が挑戦したいことの発表、家庭内ルールの確認などさまざまです。家族会議をすることで、家族間の理解と絆が深められます。
家族会議の必要性や目的
家族会議は、普段の会話では気づきにくい家族の課題や将来の計画を話し合う重要な機会です。定期的に開催することで、問題解決や目標の共有ができます。ここでは、家族会議が必要な理由や目的について解説します。
1.家族内の現状や課題が明確になる
家族が集まって意見を交わす場は、日常生活で各自が抱える悩みや課題を共有し、解決策を見出す貴重な機会です。例えば、中学生の子どもが部活動と勉強の両立に悩んでいる場合、両親や兄弟と一緒に時間管理の方法を考えることができます。
また、両親の仕事の悩みを聞くことで、家族全員が協力して家事分担を見直すきっかけにもなるでしょう。対話を通じて、互いの気持ちを理解し合うことで絆が深まり、結果として、一人ひとりが前向きな気持ちで日々の生活に取り組めるようになるのです。
2.お互いの理解が深まる・トラブルを未然に防げる
家族会議は、家族間の相互理解を深め、起こりうるトラブルを未然に防ぐために有効な手段です。
例えば、子どもの進路について、保護者が看護大学への進学を希望する一方で、子ども自身が教育学部への進学を希望するケースでは、家族会議を通じて互いの考えを理解し合うことが重要です。
家族会議で事前に話し合いを重ねることで、受験前に意見の食い違いが生じることを防ぎ、スムーズな進路決定につなげることができるでしょう。
3.子どもが思っていること・感じていることが聞ける
家族会議を開く大きなメリットは、子どもたちが今どんなことを考え、感じているのかを直接聞く時間を作れることです。文部科学省の調査によると、子育てや家庭教育に関して「子どもの行動や気持ちが理解できない」という悩みを持つ保護者の方が最も多いという結果が出ています。[参考1]
家族会議を通じて子どもに寄り添うことで、子どもの行動や気持ちを理解する糸口を見つけられるかもしれません。
参考1:文部科学省「令和5年度 家庭教育支援推進のための調査研究」p.25
4.子どもの成長を実感できる
家族会議は、子どもの成長を肌で感じられる貴重な機会です。子どもが、会議を通して、以前はうまく伝えられなかった自分の気持ちを言葉で表現できるようになるかもしれません。
また、苦手な宿題をどう克服するか、早起きなどの生活習慣をどうやって身につけるかなど、会議の中で子どもが自身の課題に向き合い、解決策を見いだす姿を見ることで、子どもの成長を実感できます。
さらに目標を達成した喜びや、話し合いの中で生まれた新たな発見を家族会議で分かち合うことで、子どもの自信や自立心を育むことにも繋がるでしょう。
5.子どもの将来や老後について考えるきっかけになる
家族会議は、子どもたちの夢や目標、保護者の老後のことなど、家族に関する幅広いテーマを話し合えるチャンスです。子どもが将来なりたい職業などについて語り合うことで、保護者は子どもの新たな一面を発見し、より深く理解することができます。
保護者にとっても、子どもの将来を考えることは自身の未来設計を見直す良い機会となります。なぜなら、子どもが自立し社会へ羽ばたく姿を想像することを通じて、自分たちの老後の生活や住まい、趣味などについて考えるきっかけとなるからです。家族会議で将来に対する漠然とした不安について具体的に話し合うことで、家族の絆は一層深まるでしょう。
家族会議の進め方
家族会議は、家族の現状や将来について話し合う貴重な機会です。しかし、ただ集まるだけでは形式的なものになり、会議の意味が薄れてしまいます。ここでは、家族会議を円滑に進めるための方法を分かりやすく解説します。
1.家族会議をおこなう日時を決める
家族会議をスムーズに進めるには、事前に日時を決めておく必要があります。夕食後10分間や毎週日曜日の夕食後など、決まった時間に会議を開くことで、家族会議を習慣化できるからです。
日時を決める際には、全員が参加しやすい時間帯を選ぶことが重要です。家族それぞれの予定を確認し、落ち着いて話し合える環境を整えましょう。
2.家族会議のテーマや話す内容を決めておく
家族会議は、親子で自由にテーマを決めて話し合う場ですが、事前にテーマを決めておくことで、より円滑に進めることができます。例えば、夏休みの旅行先や子どもの習い事など、具体的な話題を設定することで、テーマがぶれずに会議の内容が深まります。
リビングにホワイトボードを設置し、家族みんなでテーマを書き込んでいくのも、家族全員が主体的に家族会議に取り組めるので良いでしょう。さらに、子どもからテーマが出てこない場合は、親がサポートするのが良いでしょう。例えば、保護者が「家の中をもっと快適にするには?」とヒントを出すことで、子どもが「みんなで使うリラックススペースを作ろう」といったテーマが出せるかもしれません。
このようにさまざまな工夫をして、家族会議のテーマが常にあるように準備をして、家族会議を進めます。
3.家族会議用のテンプレートを使う
家族会議の記録を残しておきたい場合は、インターネットで無料配布されている家族会議用のテンプレートを使うと便利です。
例えば、定例会議用のテンプレートには「先月の報告」や「今月の目標」といった項目があらかじめ記載されているので、議題を整理しやすくなります。
緊急会議用のテンプレートは、家族で話し合って解決すべき課題について詳細を記入できるスペースが広く設けられています。用途に合わせて、定例会議用と緊急会議用のテンプレートを使い分けましょう。
4.目標や結果を共有する
会議で決まった目標や結果は、全員で共有します。例えば、「来年の夏休みに沖縄旅行をする」という決定や、「毎月1万円を旅行費用として貯金する」という目標を共有しましょう。
これらの内容を議事録として保管しておけば、誰でも簡単に情報共有できますし、「言った、言わない」といったトラブルを防ぐこともできます。さらに、会議の記録は、家族の思い出を振り返る貴重な資料にもなるのでおすすめです。
家族会議をおこなう際のポイントや注意点
せっかく家族会議を開くのであれば、より実りある時間にしたいものです。 ここでは家族会議をスムーズかつ効果的におこなうためのポイントと注意点を紹介します。
1.一度で終わりではなく定期的におこなう
家族会議を成功させるには、無理のない範囲で定期的に開催し、徐々に習慣化していくことが大切です。「今日うれしかったこと」など、簡単なテーマで夕食後に10分だけ話し合うといった方法もあります。
完璧を目指さず、まずは定期的に開催して習慣化することを優先するべきです。会議が習慣化すれば、家族とのコミュニケーションの機会を増やせます。結論を急がず、時間を決めて例え話がまとまらなくても、柔軟に構えましょう。
2.会話をすることをメインに考える
会議というと、激しい意見交換をイメージする方もいるかもしれません。しかし、家族会議では、勝ち負けではなく、家族のコミュニケーションを大切にすることが重要です。
具体的には、子どもが塾や習い事を始めたいと言ったときに、すぐに反対したり否定したりせず、始めたい理由を丁寧に聞きます。子どもは、話に耳を傾けてもらえることで、自分の意見を尊重されていると感じ、親子のつながりが深まるでしょう。
3.話し合うことは事前にまとめておく
家族会議をスムーズに進めるために、事前に話し合う内容をまとめておくことが重要です。話し合うテーマが決まっていれば、議論が脱線しにくくなるため時間を有効活用できるからです。
「ペットを飼う」というテーマなら、ペットを家に迎えることのメリット・デメリット、世話の分担、費用などを調べます。それから話し合えば、より前向きな意見交換が可能です。会議前に考えたり調べたりする習慣は、子どもの将来にも役立つ貴重な経験となるでしょう。
4.子どもの話を最後まで聞く
会議では、子どもの話を最後まで聞く必要があります。子どもが「学校に行きたくない」と言い始めたら、すぐに否定せず、理由を聞くようにしましょう。その際、勝手に大人の予想をあてはめたり、話を遮ったりしてはいけません。
保護者が勝手に子どもの気持ちを推測して批判してしまうと、子どもは途中で話をやめてしまうかもしれないからです。「怒らない」「最後まで聞く」といったルールを設け、子どもが安心して話せる環境を作ります。保護者の意見を述べるときは、子どもの話を最後まで聞いてからにしましょう。
5.相手の意見を否定しない
家族全員の意見を大切にし、お互いに話しやすい雰囲気を作ることで、建設的な話し合いが可能になります。子どもが「毎週遊園地に行きたい」と言っても、すぐに否定せず、「どんな遊園地がいい?」と聞いてみましょう。
提案を否定しないルールを作るのも効果的です。子どもの意見をよく聞き、対話を続けることで、子どもは自分の考えを安心して伝えられるようになり、家族の絆も強くなります。
6.子どもと一緒にルール決めをする
家族会議でルールを決める際は、子どもと一緒に考えることが重要です。例えば、スマホの使用時間を決める場合、「1日2時間まで」と保護者が一方的に決めるのではなく、子どもの意見も聞きながら決めていきます。
子どもと一緒にルールを決めることで納得感が高まり、ルールを守る意識が強くなります。ただし、極端なルールにならないよう、保護者が適切にサポートする必要があります。子どもがルールを提案して、親子で話し合って決めることで、子どもの自主性と協調性を高めましょう。
7.疲れていたり集中力が切れていたら終わりにする
子どもの集中力が切れてしまったら、無理をさせずに休憩を取ったり、別の日に話し合いを続けたりするなど、柔軟に対応します。会議を子どもに無理強いをすると、家族会議自体を嫌なものと感じさせてしまう可能性があるからです。
子どもの集中力は大人よりも短く、最初のうちは10分以内に会議を終えるなどの配慮が必要です。
8.結果を求めすぎない
家族会議は、必ずしも明確な結論を出すことだけが目的ではありません。進路決定を例にとると、子どもの進路がすぐに決まらない局面でも、性急に結論を出すのは避けます。家族でそれぞれの考えや思いを共有すること自体に大きな意味があるからです。
大切なのは、結果に固執するのではなく、まずは家族が顔を合わせてじっくりと話し合う時間を設けることです。それによって、お互いの理解を深め、より良い関係を築くことができるでしょう。
まとめ
家族会議は、家族みんなのコミュニケーションを円滑にするためにとても役立ちます。家族が顔を合わせて、日々の生活や困っていることについて話し合うことで、お互いの気持ちを理解し合えるからです。
会議をする際は、あらかじめ日時を決めて、どんなテーマについて話し合うかを決めておくとスムーズです。簡単なテンプレートを用意しておけば、話し合った内容を手軽に記録しておくこともできます。
子どもの話に耳を傾け、最後までしっかりと聞き取ることが大切です。また、意見を否定するのではなく、受け入れる姿勢を持つようにしましょう。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
馬場正裕(ばば まさひろ)
FPライター。ファイナンシャル・プランナーとして、各種サイトでマネー記事やコラムの執筆を担当した。消費者金融や外貨預金、家計管理、不動産関連の記事を執筆。FPとしての知識を生かした記事執筆の活動を行っている。2級FP技能士
記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ