「4歳の壁」とは?小1・小4の壁との違いや乗り切る方法、注意点について

「4歳の壁」とは?小1・小4の壁との違いや乗り切る方法、注意点について

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子供が4歳になると、今まで以上に感情的になったり、言うことを聞かなくなったりする姿に、多くのママやパパが戸惑いを覚えるのではないでしょうか?

この記事では、4歳の壁の原因や具体的な行動、男の子・女の子別の特徴、そして、ママやパパが実践できる効果的な対処法をわかりやすく解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

「4歳の壁」とは

「4歳の壁」とは、子どもが4歳の頃に経験する感情コントロールが難しい時期をさす言葉です。この時期、子どもが嫌なことに反発したり、急に甘えてきたりするといったことが見られます。

4歳児に見られる変化の特徴や「小1の壁」・「小4の壁」との違いについて解説します。

1.4歳になるとどう変化する?

4歳になると子どもの言語能力は大きく発展します。長い文章を読み、複雑な会話も楽しめるようになり、語彙も増えていきます。これにより、自己表現が豊かになり、自分の考えや感情をしっかり言葉で伝えられるようになります。

この時期から、他の子どもや大人とのコミュニケーションを楽しむようになり、社交的な面も育ちます。さらに、自分の意見をはっきり述べるようになり、自立心も芽生えてきます。

想像力と好奇心が急速に育ち、人格を演じたり、物語を創作したりする遊びを楽しむ姿が見られます。大人に対して積極的に質問し、世界について知りたがる意欲も強まります。

「イヤイヤ期」との関連を詳しく知りたい方は「子どもの「イヤイヤ期」にどう向き合えばいい?」もご覧ください。

2.小1の壁・小4の壁との違い

「小1の壁」とは、小学校入学の際に子どもの放課後の過ごし方が問題となり、仕事と子育ての両立が難しくなることを指す言葉です。それを裏付けるように学童保育のニーズは高いですが、施設不足が深刻な状況です。特に都市部を中心に、希望しても利用できないケースが多くあり、保護者の負担となっています。[参考1]

一方、4年生になると学習内容が急に難しくなり、子どもが勉強についていけなくなったり、低学年中心の学童保育となり放課後の居場所がなくなったりする[参考2]「小4の壁」が現れます。

これらの問題は、4歳児特有の成長に関する4歳の壁とは性質が異なります。4歳の壁が子ども自身の成長と保護者の対応に関する問題であるのに対し、小1の壁と小4の壁は学童保育や学習内容の変化に起因する課題なのです。

参考1:こども家庭庁「放課後児童対策に関する二省庁会議」p.3
参考2:こども家庭庁「令和5年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」p.7

「小1の壁」や「小4の壁」について詳しく知りたい方は「小1の壁とは?起こる理由や原因、親・子どもでできる対処方法をご紹介」や「「小4の壁」とは?小1の壁との違いや起こる原因・対策方法について詳しく解説」もご覧ください。

4歳の壁に男女の違いはある?

4歳の壁と呼ばれる認知発達の時期には、男女間で大きな差はないとされています。しかし、実際の行動や反応には性別による違いが観察されることがあります。男の子の場合と女の子の場合に分けて、よくみられる行動を見てみましょう

1.男の子の場合

男の子の場合、自分が嫌なことをされたときに攻撃的な態度を示すことがあります。嫌なことがあると叩いたり蹴ったり、周囲の反応を見るために不適切な言葉遣いをすることもあります。

また、周囲の反応を試すために、あえて使ってはいけない言葉や下品な言葉を発するといった行動も見られます。一方で、攻撃的にならず委縮してしまう子も存在します。そのため、子どもの個性に応じた対応をする必要があります。

2.女の子の場合

女の子の特徴は、言葉を使って自己主張したり、言い訳や反論をしたりすることです。大人びた言葉を使い始めることもあります。母親と衝突することが増え、「ママなんか嫌い!」と反発されることもあります。

その場合、頭ごなしに叱るのではなく、子どもの言葉の裏にある気持ちを理解しようと努め、「どうしてほしいの?」と冷静に問いかけることが大切です。

4歳の壁にはどんな特徴があるの?

4歳の壁は、子どもの成長過程で見られる行動であり、男女によって現れ方に違いがあります。具体的にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、4歳の壁の6つの特徴を解説します。

1.感情的になりやすい

複雑な感情を抱くようになるものの、それを表現したりコントロールしたりすることが難しいため、かんしゃくや怒りを爆発させることが増えます。

泣き叫んだり物を投げたりする一方で、急に甘えてくるなど、感情表現も豊かになり、激しく変化します。思い通りにならなかったり、悔しい思いをしたりすることも、感情の爆発に繋がります。

2.言葉が攻撃的になる

言葉遣いが攻撃的になることもあります。自分の思いや感情を言葉で表現できるようになる一方で、時として攻撃的な言葉遣いをすることがあります。

また、人を傷つけるような乱暴な言葉をわざと使うことがありますが、これは必ずしも悪意からではありません。単に自分の苛立ちや不満をぶつける手段として使ってしまうのです。

3.我慢ができない

4歳頃は、我慢を覚えるのが難しい時期です。自分の希望が叶わないと、たとえ他の提案をしても受け入れられず、泣き叫んだり怒ったりすることがあります。

例えば、週末に遊園地に行く約束をしていたのに、大人の都合で行けなくなってしまった場合、別日に連れて行くとか代わりに別の場所に行こうと言われても納得できません。「今日行きたい!」という気持ちが抑えられず、泣いたり暴れたりしてしまうのです。

4.言われたことをやらない

この時期は、子どもは自分の意志が芽生え、「やりたい!」「やりたくない!」がはっきりしてきます。そのため、周りの大人から指示されても、嫌なことは無視したり、抵抗したりするケースが増えます。

例えば、「早く準備して」「ご飯食べなさい」などと急かされるのを嫌がり、自分のペースでやりたがります。

5.すぐに拗ねてしまう

保護者や保育者からの言葉に素直に従えず、不満を示す「拗ねる」行動も見られます。お菓子を買ってもらえずその場で座り込んでしまったり、注意されたことが気に入らず部屋に閉じこもったりします。

感情のコントロールがうまくできないため、素直に謝ることができず、怒ったり泣いたりしてしまい、その結果として場の雰囲気を悪くしてしまうこともあります。

6.嘘をつく

4歳頃になると、いたずらをしても「やってない」と嘘をついたり、責任転嫁したりするなど、保護者が「嘘をつくようになった」と悩む場面が増えてきます。

分かりやすい嘘が多いので、悪知恵と捉えがちですが、この時期は空想と現実の区別が曖昧な場合もあるため、頭の中の世界と現実を混同していることもあります。安易に嘘と決めつけず、想像力の発達の一環として理解することが大切です。

4歳の壁を乗り切る方法やポイント

4歳の壁は、多くの保護者にとって悩みの種です。どうすれば、4歳の壁を乗り越えられるのでしょうか。ここでは、4歳の壁を乗り切るための方法やポイントを4つ紹介します。

1.なるべくポジティブな言葉を選んで話す

子どもへの声かけは、ポジティブな言葉を選ぶことが大切です。 「走ったらダメ!」ではなく「ゆっくり歩こうね」など、肯定的な表現を用いることで、子どもは行動をすんなりと受け入れやすくなります。

また、日常的な行動でも「上手にできたね!」とほめることで、子どもは認められたよろこびを感じ、自己肯定感を育むことができます。 保護者もほめる機会が増えることで、家庭全体が明るい雰囲気になっていくでしょう。

2.なぜそのような行動・言動をとるのかを考え聞いてみる

子どもの行動や言動の背景を理解することも重要です。まずは大人が落ち着いて子どもの状況や感情を推測し、理解しようと努める必要があります。そして、落ち着いて話せるタイミングを見計らって、子ども自身にも「どうしてそうしたかったの?」と優しく聞いてみましょう。

すぐに答えてくれなかったり、気持ちがうまく言葉にできなかったりすることもあるかもしれません。そんな時は、焦らずに寄り添い、子どものペースで話せる環境を整えましょう。

3.甘える時間・スキンシップ時間を作ってあげる

4歳は子どもの成長が著しい時期ですが、同時に心に負担を感じやすい時期でもあります。そこで大切なのは、保護者が積極的にスキンシップや甘えの時間を設けることです。

子どもが甘えてきたときは温かく受け止め、抱きしめたり、手をつないだり、優しく話しかけたりして安心させましょう。

4.選択肢を与えて選んでもらう

子どもが自己主張を強め、指示に従いたくない様子を示したときは、複数の選択肢を与えて子ども自身に選ばせる方法が有効です。たとえば、朝の服選びのときに、「今日は白いTシャツと青いTシャツのどっちがいい?」とたずねて選ばせます。

自分で決めたという実感を与えることで、自尊心を満たし、納得して行動に移せるようになります。さらに、こうした経験を通して、責任感や自発性を育むことにもつながります。

4歳の壁を乗り切るための注意点

4歳の壁を乗り越えるのは、保護者も子どもも大変です。子どもと接する際に、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。ここでは、4歳の壁を乗り越えるための6つの注意点を解説します。

1.全てを否定し一方的に怒ることはしない

子どもの言動を全面的に否定したり、感情的に怒ったりすることは避けるべきです。4歳頃になると自分の気持ちを言葉で表現できるようになるため、子どもの話に耳を傾け、気持ちを理解しようと努めることが重要です。

「どうして言うことを聞けないの!」といった否定的な言葉で一方的に叱るのではなく、子どもの言い分に耳を傾けることで、信頼関係を築き、共に問題を解決するようにしましょう。

2.落ち着くまで辛抱強く待つ

子どもが感情的になっている時は、頭ごなしに叱ったり、無理に止めさせたりせず、まずは落ち着くまで辛抱強く待ちましょう。泣き叫んでいても、じっと寄り添い、安心できる雰囲気を作ってあげてください。

子どもが自分で気持ちをコントロールできた時には、「自分で怒りを静めることができてえらいね」などと、具体的な行動に理由を添えてほめてあげましょう。

3.子どものやりたい気持ちを尊重してあげる

子どものやりたい気持ちを尊重し、可能な範囲で挑戦を応援することは重要です。保護者は子どもの気持ちを理解し、支援する姿勢が大切です。

ただし、全てを自由にさせるわけではありません。危険な行為や社会のルールに反することは禁止し、その理由をわかりやすく説明することが必要です。子どもの自主性を育みながら、安全で健やかな成長をサポートしましょう。

4.約束や決め事はしっかりと守らせる

約束やルールを守ることを教えることは、子どもの成長にとって非常に大切です。この時期の子どもは、ルールや約束の意味を理解し始めます。

「食べたら歯磨き」「あいさつを必ずする」など、わかりやすく簡単な約束をきちんと守らせ、できた時はしっかりほめてあげましょう。そうすることで、子どもは自分の信用や信頼を築く上で約束を守ることの重要性を学びます。

5.自分の発言で相手がどう思うのか・感じるのか説明する

子どもに、自分の発言で相手がどう思うのか、どう感じるのかを説明することも大事です。「突然、“あっちいけー!”といわれたら、お友達も悲しくなるよね」といった言い方で子どもに相手がどう思うのか、どう感じるのかを伝えます。

あるいは、「もし誰かにひどいことを言われたら、どんな気持ちになるかな?」と問いかけ、子どもに相手の気持ちを考えさせます。子どもが理解できる言葉で、相手の気持ちを理解するよう促しましょう。

6.自身の普段の態度や接し方を今一度考えてみる・見直してみる

4歳の壁というと、子どもの行動ばかりに目が行きがちですが、保護者の態度や接し方を見直す良い機会となります。反抗的な態度は、保護者の言動の影響を受けているからかもしれません。

厳し過ぎたり甘やかせ過ぎたりしていないか、子どもの気持ちを理解しているかなど、自分の行動を振り返ることで、親子関係が改善するかもしれません。子どもの成長に合わせて、自身の対応も柔軟に変化させていくことが、この時期を乗り越える鍵となるでしょう。

まとめ

4歳の壁について、その概要や特徴、男女差、対処法などを解説しました。子どもの反抗的な態度に疲れる保護者も多いですが、これは成長過程の一時的な問題です。永遠に続くものではないので、心配しすぎる必要はありません。

時間が解決してくれる部分もあるため、余裕を持って前向きに対応することが大切です。子どもの対応に困った際は、ポジティブな言葉をかけたり、選択肢を与えて自主性を促したり、かんしゃく時には落ち着くまで辛抱強く待ったりしてあげましょう。この時期を前向きに乗り越えることで、お子さまの成長を実感できるでしょう。

4歳の壁で悩んでいる人やストレスを感じている人、子育てに疲れている人は、子育ての相談機関や子育てサービスなどを活用してもよいでしょう。子育て中の方におすすめしたいのが「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」です。

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馬場正裕(ばば まさひろ)
FPライター。ファイナンシャル・プランナーとして、各種サイトでマネー記事やコラムの執筆を担当した。消費者金融や外貨預金、家計管理、不動産関連の記事を執筆。FPとしての知識を生かした記事執筆の活動を行っている。2級FP技能士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ