子育てしやすい街の特徴は?各自治体がおこなっている支援制度をご紹介!

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お子さんがいるご家庭にとって、育児支援制度の充実度や周辺の環境などがある程度整っているエリアを選ぶことは、今後生活していく上でとても重要なポイントです。

この記事では、そんな子育てしやすい街の特徴8つ、各自治体がおこなっている具体的な支援制度、子育てしやすい街を選ぶ際のポイントを解説します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

子育てしやすい街の特徴

ママやパパが実際に子育てしやすいと実感できる街の特徴としては、次の8つが挙げられます。

1. 支援が充実している

まずは、子育て世帯向けの経済的支援、気軽に利用できる相談窓口、保育支援サービスなどが充実している自治体は、子育てしやすい街だといえるでしょう。例えば、一定の年齢まで医療費無料、児童手当の上乗せ、育児相談ホットラインが設置されているなどが挙げられます。

2. 街全体で取り組んでいる

少子高齢化社会において、子育ては家庭だけの問題ではなく、地域全体で支える姿勢が大切になってきます。例えば、小学生の登下校時の見守り活動、子育てサークル、子育ての先輩である一般の方が自治体を通して子どもを預かるサポート活動などがあることが挙げられるでしょう。

3. レジャー施設や公園など遊ぶ場所が近くにある

子育てをしていく上で、子どもたちが安全に遊べる場所が近くにあることも重要なポイントの1つです。公園、児童館、屋内遊戯施設などが豊富で、さらに自宅からアクセスしやすいと、放課後や長期の休み期間に重宝します。

4. 歩道が整備されている

ベビーカーや子ども連れでも安心して歩けるよう歩道が広く、段差が少ないなど整備されていることも、子育てのしやすさを検討する際には大切なポイントです。歩道が整備されていれば、日頃のお散歩なども気軽におこなえますので、親子のコミュニケーションや運動不足解消にも役立ちます。

5. 医療機関が多く行きやすい

子どもはケガや病気をしやすいものです。そのため、子育ての最中は小児科や耳鼻科、産婦人科などの医療機関が充実していて、アクセスしやすい環境で生活できるのが望ましいです。緊急時の時間短縮にもなりますし、何よりいざというときの安心感につながります。

6. 保育施設の拡充に取り組んでいる

少子化とはいえ共働き率が増加していることから、保育施設の待機児童問題は日本全国に広がる問題です。そこでニーズに対応するべく、保育園や幼稚園の新設や拡充、延長保育や病児保育などに積極的に取り組む街も増えてきています。

7. 教育体制が整った学校がある

小学生、中学生のお子さんがいる場合、公立学校の学区や私立学校への通学環境もチェックしておきたいところです。また、学校のグラウンドやサッカー場などの設備の充実度も、子どもの成長に関係してくるケースもあります。特に都心部では私立中学校や中高一貫校の受験を視野に入れているご家庭も多いため、周辺学校の教育プログラムや進路支援体制が充実しているかなども確認事項だといえるでしょう。

8. 利便性が高い

子育てしやすい街には、利便性の高い交通網があることも重要です。バス停や駅が近くにあり便数も多ければ、車を持たない家庭でも親子での移動をスムーズにおこなえるので助かります。通勤や通学だけでなく、スーパーへの買い出しや病院への通院など、生活に必要な施設へのアクセスの良さといった生活利便性もチェックポイントです。

自治体がおこなっている支援制度の例

子育てしやすい街の特徴の1つである「充実した支援制度」ですが、各自治体によって実にさまざまです。こちらでは、各自治体がおこなっている具体的な支援制度について、8つの市を例に挙げてご紹介します。

1. 【関東】東京都羽村市

東京都羽村市では、待機児童ゼロ、隠れ待機児童数も都内自治体の中では最少となっており、保育環境の充実化に力を入れています。主な支援制度は次のとおりです。

羽村市の主な子育て支援制度[参考1][参考2]

  • 妊娠届出時および保健師などの面接を受けた方に子育て応援金の上乗せ(ギフトカード10万円相当など)
  • 東京都認証保育所などに子供を通わせている家庭への助成(月額最大6万7,000円)
  • 0歳~中学3年生までの医療費助成(所得制限なし)
  • 高校生等医療費助成(所得制限あり)
  • 子育て相談、妊産婦メンタルヘルス相談など独自の支援プログラムの実施
  • 学童クラブでの食事の提供
  • 受験生チャレンジ支援貸付事業(一定の条件を満たせば返済免除)など

参考1:東京都羽村市「羽村市出産・子育て応援事業
参考2:東京都羽村市「羽村市子育て応援ガイドブック

2. 【関東】神奈川県厚木市

厚木市では、紙おむつ等の宅配サービス、幼稚園送迎サービスなど、独自の子育て支援が特徴となっています。では、主な支援制度をご紹介しましょう。

厚木市の主な子育て支援制度[参考3]

  • 妊娠中や産後の家庭へ、サポーターによる有料の育児・家事支援(初回は2時間無料券プレゼント)
  • 0歳~18歳までの医療費助成(所得制限なし、健康保険適用の自己負担金なし)
  • 紙おむつ等ベビー用品の宅配サービス(第1子・2子は12ヵ月間、第3子以降は2歳まで)(1ヵ月当たり450点(4,500円相当)までは厚木市が負担)
  • 自転車ヘルメット購入費の助成(上限2,000円)
  • 幼児同乗自転車購入費の助成(1/2・上限1万6,000円)
  • 託児+送迎バスによる幼稚園の送迎サポート
  • 子育て若年世帯への住宅取得費用補助(最大40万円)など

参考3:神奈川県厚木市「厚木市の子育てサービス2024

3. 【関東】千葉県松戸市

松戸市では、未熟児の養育医療費の一部負担支援や小規模保育施設数の拡大、任意予防接種の助成拡大[参考4]など、独自の子育て支援を進めています。主な支援制度は次のとおりです。

松戸市の主な子育て支援制度[参考5]~[参考10]

  • 0歳~18歳(高校生相当)までの医療費助成(所得制限なし)
  • 未熟児の養育医療費の一部負担
  • チャイルドシートのリース料金の助成
  • 子育て世帯の家事育児訪問支援(家事育児に不安や負担を抱える妊婦、保育サービスを利用していない2歳未満の子どもがいる世帯が対象)
  • 任意予防接種の助成拡大(インフルエンザ、おたふくかぜ)
  • 幼児同乗自転車等の購入費の助成(1/2・上限5万円)
  • 子どもの成長応援臨時給付金(0歳~18歳までの子どもがいる家庭へ1人につき1万円)
  • 幼稚園への送迎保育ステーションの運用など

参考4:千葉県松戸市「PRポイント1 妊娠・出産・子育ての取り組み
参考5:千葉県松戸市「子ども医療費助成制度(0歳から高校3年生相当年齢まで)
参考6:千葉県松戸市「出産したら
参考7:千葉県松戸市「予防接種
参考8:千葉県松戸市「幼児同乗用自転車等の購入支援・助成
参考9:千葉県松戸市「家庭への支援・助成
参考10:松戸市送迎保育ステーション まつどDE子育て「松戸市送迎保育ステーション

4. 【関東】栃木県宇都宮市

宇都宮市の子育て支援の特徴としては、認可保育所への入りやすさ・園庭保有率の高さ、待機児童ゼロ達成(通年)、独自子育て応援金の上乗せなどが挙げられます。では、主な支援制度をご紹介します。[参考11]

宇都宮市の主な子育て支援[参考12]~[参考18]

  • 出産応援金の上乗せ(もうすぐ38っ子応援金3万円など、所得制限なし)
  • 0歳~高校3年生相当までの医療費助成
  • 妊産婦医療費助成制度(保険適用分の医療費を市が助成)
  • 子育てタクシー制度の運用
  • 3人目以降の子どもの一時預かり事業利用料の全額補助
  • 結婚にともなう住宅にかかわる諸費用の助成(最大30万円。夫婦ともに29歳以下の場合は最大60万円)
  • 医療的ケア児支援(保護者の休息・リフレッシュ支援)
  • 返還免除型奨学金制度
  • 保育所等への育児休業明け入所予約制度の導入など

参考11:宇都宮市「うつのみや出産・子育て応援事業・もうすぐ38っ子応援事業
参考12:宇都宮市「子育てにやさしいまち
参考13:宇都宮市「妊産婦医療費助成制度
参考14:宇都宮市「子育てタクシーについて
参考15:宇都宮市「多子世帯支援事業(保育所等)
参考16:宇都宮市「宇都宮市結婚新生活支援事業
参考17:宇都宮市「「結婚・子育てするなら宇都宮 応援パッケージ」を展開
参考18:宇都宮市「保育所等への「育児休業明け入所予約制度」の概要

5.【北海道・東北】北海道札幌市

待機児童ゼロを達成している北海道札幌市。子育て中のママ&パパが気軽に相談できる窓口の常設、こども医療費助成の対象拡大(高校3年生まで)などが評価されています。そんな札幌市の主な支援制度をご紹介しましょう。

札幌市の主な子育て支援[参考19]~[参考24]

  • 0歳~中学3年生までの医療費助成(2025年4月より高校3年生まで拡大予定、ともに所得制限あり)
  • 指定ゴミ袋の支給(2歳未満の乳幼児がいる世帯)
  • 市営地下鉄・路面電車での同伴幼児4名まで無料(小学生以上の保護者1名につき)
  • 第2子以降の保育料が無料(所得制限なし、上の子の年齢は問わない)
  • 国の基準よりも低い保育料設定(住民税非課税世帯ではない0歳~2歳児クラス)
  • 育児相談や一時保育の依頼などができる子育て支援センターの設置・運営(市内10ヵ所)など

参考19:札幌市「子ども医療費助成制度の拡大について
参考20:札幌市「各医療費助成の所得制限
参考21:さっぽろ子育て情報サイト「お金のサポート
参考22:札幌市交通局「同伴幼児の乗車方法について
参考23:さっぽろ子育て情報サイト「札幌市の独自施策について
参考24:さっぽろ子育て情報サイト「区保育・子育て支援センター「ちあふる」

6. 【中部・近畿】愛知県豊橋市

乳幼児のいる家庭の負担軽減や女性のキャリア支援などにも力を入れている愛知県豊橋市。そんな豊橋市がおこなっている主な子育て支援はこちらです。

豊橋市の主な子育て支援[参考25]~[参考27]

  • 0歳~高校生世代までの医療費助成(所得制限なし)
  • 保育コンシェルジュの設置(保育所入園の相談支援)
  • 500円で利用可能な家事代行サービスクーポン6回分支給(1歳の誕生日の前日まで利用可)
  • おむつのサブスクサービスの導入(公立保育園)
  • 第2子以降の保育料が無料(所得制限なし)
  • 副食費の軽減措置

参考25:豊橋市「令和6年1月から子ども医療費の助成範囲を高校生世代まで拡大します
参考26:豊橋市「保育コンシェルジュ
参考27:豊橋市「幼児教育・保育の無償化について

7. 【中国・四国】広島県廿日市市

 
他市からの移住促進制度にもより、9年連続で転入数が転出者数を上回り、中四国地方で第2位の転入超過数となっている広島県廿日市市。[参考28]未就学児の医療費無料(所得制限なし)や子育て支援センターが充実しています。そんな廿日市市がおこなっている主な子育て支援をご紹介します。

廿日市市の主な子育て支援[参考29]~[参考32]

  • 妊婦健診補助券を使い切った後の妊婦健診費を市の規定額内で助成
  • 子どもの医療費助成(0歳~6歳児:無料、小学1年生~高校3年生相当:自己負担500円で助成、2024年9月より)
  • 育児相談や一時保育の依頼などができる子育て支援センターの設置・運営(はつかいち版ネウボラ 市内6ヵ所)
  • 子育て世帯の佐伯地域・吉和地域定住で住宅購入費の一部助成(最大150万円、子育て世帯は条件をクリアすれば加算あり)など

参考28:はつかいち暮らし「廿日市市の人口は9年連続転入超過!
参考29:廿日市市「妊婦健診補助券不足分の償還払い制度のお知らせ
参考30:廿日市市「広報はつかいち 2024年6月号 テキスト版
参考31:廿日市市「廿日市市の母子保健サービス(概要)
参考32:廿日市市「廿日市市佐伯地域及び吉和地域定住促進補助金

8. 【九州・沖縄】福岡県北九州市

福岡県北九州市は「次世代育成環境ランキング」の政令指定都市総合ランキングで1位となっている街です。[参考33]授乳やおむつ替えができるスポット「赤ちゃんの駅(約500ヵ所)」の設置、夜間に仕事がある親が小学生を預けられる通所施設の設置など、かゆい所に手が届くような支援が目を惹きます。そんな北九州市の主な子育て支援には、次のようなものがあります。[参考34]

北九州市の主な子育て支援[参考35]~[参考40]

  • 子どもの医療費助成(0歳~2歳児:無料、3歳~18歳:通院費一部助成・入院費無料、いずれも所得制限なし)
  • 全区役所へ保育サービスコンシェルジュの設置(保育所入園の相談支援、個室もあり)
  • 第2子以降の保育料が無料(生計が同一なら上の子の年齢は問わない)
  • 児童夜間通所施設の設置(小学生対象・夜間の仕事時に利用可)
  • 若者・子育て世帯への住宅取得費用補助(最大50万円)など

参考33:NPO法人エガリテ大手前「第19回 次世代育成環境ランキング(2023年度)
参考34:北九州ライフ「子育て
参考35:北九州市「トワイライト事業(児童夜間養育事業)
参考36:北九州市「母子健康診査
参考37:北九州市「子どもの医療費を助成します
参考38:子育てマップ北九州「保育サービスコンシェルジュ
参考39:北九州市「第2子以降の保育料の無償化
参考40:北九州市「令和6年度 住むなら北九州 定住・移住推進事業(若者・子育て持ち家応援メニュー)

子育てしやすい街を選ぶ際のポイント

「子育てしやすい街の特徴8つ」、そして「各地方の主要な子育て支援対策」をご紹介しました。こちらではこれらの情報を踏まえて、「子育てしやすい街を選ぶ際の具体的なポイント」をご紹介します。次の4つのポイントを順番に押さえていき、ぜひ自分たちに合った子育てしやすい街を見つけましょう。

子育てしやすい街を選ぶ際のポイント4つ

  1. 一番重視するものはなにか優先順位をつける
  2. 子育て支援制度は自分が求めているものかどうか調べる
  3. 周辺の治安や施設の情報を収集する
  4. 今後かかる費用について把握しておく

では、1つずつ詳しく説明していきます。

1. 一番重視するものはなにか優先順位をつける

まずは、自分や家族にとって何が一番大切かを決めることから始めてみましょう。前述した「子育てしやすい街の特徴8つ」からいえば、近くに公園やレジャー施設があること、安全な環境、子育て支援制度の充実度、教育レベルの高い学校があることなど、街選びの決め手になるさまざまな要素があります。この中で何を最も重視するか、これだけは譲れないというものはどれかを明確にしましょう。

2. 子育て支援制度は自分が求めているものかどうか調べる

優先順位が決まったら、次に引っ越し先候補エリアで自分たちのニーズに合った子育て支援制度があるかどうかを調べてみましょう。子育て支援制度には、保育料の助成、子育て支援金の上乗せ、一時預かりサービス、子育て相談窓口などがあり、自治体ごとに支援内容や充実度が異なります。優先順位を決めた際に例えば「地域の支援」が一番高い場合は特に、どのエリアが自分たちに最も良い制度を提供しているかをしっかり確認することが大切です。

3. 周辺の治安や施設の情報を収集する

子育て支援制度だけでなく、暮らす場所の環境も大切です。地域の治安や保育園、学校、公園、病院、スーパーなど、生活に必要な施設がどのくらい充実しているかもしっかりと調べましょう。実際に街を訪れて雰囲気を感じてみることができれば理想的ですが、難しい場合は、集めた情報から判断する必要があります。まず大枠で住む場所の候補エリアを複数ピックアップしたうえで、その自治体の子育て支援情報はもちろん、子育てしやすい街のランキングや街の口コミレビューなど偏りがないように、さまざまなレベルの情報を収集します。

4. 今後かかる費用について把握しておく

希望に合うエリアがおおよそ絞れてきたら、今後かかる費用についてもじっくり検討しましょう。そのエリアに引っ越して暮らしていく場合、家賃や食費、生活費、医療費、将来的な教育費などを含め、総合的にどのくらいの家計負担が予想されるかシミュレーションします。理想の環境と現実的な予算のバランスが取れるように資金計画を立てましょう。

まとめ

子育てしやすい街選びは、家族にとって大きな決断だといえます。豊富な子育て支援、地域全体での取り組み、安全な遊び場、医療機関へのアクセスなど、さまざまな要素を考慮する必要があります。その中で自分たちは特にどの要素を優先したいのかを明確にすることから始めると良いでしょう。さらに、各自治体の具体的な支援制度の確認、街の治安や施設の充実度などの情報収集、そして将来的にかかると予想される費用も把握したうえで、家族にとって最適な場所を選びましょう。

以上のように、子育てしやすい街を選ぶにあたっては豊富な支援があるかどうかが重要ですが、その1つとして企業や団体が提供する育児サポートサービスも見逃せません。

例えば、子育てに関する情報収集には「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」も役立ちます。「フコク赤ちゃん&キッズクラブ」は、0歳~12歳のお子さまがいらっしゃる方、または妊娠中の方を対象とし、育児に関する情報提供を目的としたフコク生命の会員制度です。

子育てに役立つクーポン、プレゼントなど便利で嬉しいサービスもあります。
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※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

是枝花名子(これえだ かなこ)
FPライター。大学卒業後、大手生命保険会社にて法人営業を担当。住宅ローンの繰り上げ返済、子どもの教育資金や老後資金作りを極めるため、改めてFP技能士を取得。専門知識と主婦目線を活かした記事執筆が好評を呼び、現在は主にメガバンク、大手不動産サイト等にて保険・不動産・翻訳ライターとして活動中。2級FP技能士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ