中学校の学費はどれくらい?公立・私立の費用総額や平均、支援制度について

中学校の学費はどれくらい?公立・私立の費用総額や平均、支援制度について

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子どもの教育費は、「人生の三大支出」の一つに挙げられるほど大きな出費となります。それゆえ、資金準備に不安を感じているご家庭は少なくないでしょう。

この記事では、子どもの学費のうち、中学校の学費について具体的な金額を出しながらお伝えしていきます。また、学費の準備方法などについてもあわせて紹介します。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

中学校の学費はいくら?

中学校の学費は、どれくらいかかってくるのでしょうか。学校での費用以外にも、通塾などの費用、クラブ活動や習い事の費用などさまざまな支出が発生してきます。ここでは、中学校における学費の総額やその内容を見ていきましょう。

1. 公立と私立の違い

一言で「中学校の学費」と言っても、公立と私立では学費に大きく差が出るため、別で考えるべきでしょう。私立の場合は、授業料や施設・設備費などがかかってくるため、公立と比べると全体的に費用が高い傾向にあります。

令和3年度に実施された文部科学省の「子供の学習費調査」によると、1年間にかかる中学校の学習費総額平均は、次のとおりです。[参考1]

公立中学校私立中学校
53万8,799円143万6,353円

公立と私立で比較すると、私立は公立のおよそ3倍近く高い学費となっています。

参考1:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」p.1

2.公立中学校3年間の学費

公立中学校における3年間の学費は、「1年間にかかる学習費総額×3年」としておよそ150万円程度と考えられます。この「学習費総額」とは、「学校教育費」「学校給食費」、そして「学校外活動費」の3つの合計額です。以下で、学校教育費と学校外活動費について、具体的に解説していきます。

学校教育費

学校教育費とは、「学校教育のために各家庭が支出した全経費」とされており、学校が必要に応じて一律に各家庭から徴収する費用を指しています。具体的には、授業料、修学旅行費、学用品・実験実習材費、通学費、制服、通学用品費(通学かばんなど)などが挙げられます。
公立中学校における学校教育費は年間13万2,349円、3年間で考えると約40万円ほどであり、学習費全体の約25%を占めます。[参考2]

参考2:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」p.1

学校外活動費

学校外活動費とは、家庭教師費や学習塾費などの「補助学習費」と、習い事の費用などが分類される「その他の学校外活動費」の合計です。
公立中学校における学校外活動費は36万8,780円、3年間で約110万円の支出となります。これは学習費全体の約70%であり、公立中学校に通う生徒にかかる学費の大半を占めていることがわかります。[参考3]

参考3:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」p.1

3.私立中学校3年間の学費

学習費総額が公立よりも3倍近く高くなる私立の場合、3年間に換算すると約430万円と高額になります。
では、私立中学校における学校教育費と学校外活動費の内訳はどうなるのでしょうか。

学校教育費

私立中学校における学校教育費は106万1,350円、3年間だと約320万円になります。学習費全体の約74%を占めており、公立と私立間における学費の差は、学校教育費の差が影響しているとわかります。[参考4]

参考4:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」p.3

学校外活動費

私立中学校の学校外活動費は36万7,776円、3年換算で約110万円となり、公立中学校の場合と支出額はほぼ変わりません。公立と私立によって、習い事や塾・家庭教師などにかけるお金の差はほとんどないといえます。[参考5]

参考5:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」p.3

なお、「【部活動】47都道府県、中高生の部活動にかかる費用はいくら?」では、中高生の部活動にかかる年間平均費用を都道府県ランキングにして紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

中学校の費用負担を軽減できる支援制度

一定の所得要件などを満たす家庭に対して、中学校での学費にかかる費用をサポートしてもらえる制度もあります。以下で、2つの制度を紹介します。

1.就学援助制度

就学援助制度とは、市や区などの小中学校にかかる費用の支払いが難しい家庭に対して、自治体が費用を一部負担してサポートしてくれる制度です。援助の対象となる費目は、自治体によっても異なります。

例えば横浜市では、学用品費、宿泊を伴う校外活動費、修学旅行費、学校給食費などが援助の対象となります。[参考6]
東京都豊島区では、学用品費、校外活動費、修学旅行費に加え、中学3年生であればインフルエンザ予防接種費なども無料となります。[参考7]

就学援助制度は自治体によって援助対象となる基準が異なるので、自治体の役所窓口やホームページで一度確認してみてはいかがでしょうか。

参考6:横浜市教育委員会「就学援助制度のお知らせ
参考7:豊島区公式ホームページ「就学援助費・奨励費

2.私立中学校等授業料軽減助成金

私立中学校等授業料軽減助成金とは、私立中学校等に通う生徒の保護者等の経済的負担を軽減するために、授業料の一部を助成する制度です。自治体が独自で実施している制度のため、助成要件や内容は自治体ごとに異なります。

例えば、東京都では1人あたり年間上限10万円、愛知県では1人あたり年間上限33万6千円の補助を、それぞれ所得要件などを満たしていることを前提に受けられます。[参考8][参考9]

お住まいの自治体における本制度の有無や内容について、一度確認してみることをおすすめします。

参考8:東京都私学財団「私立中学校等授業料軽減助成金事業」p.1
参考9:「愛知県私立小中学校等授業料軽減補助金の概要について」p.1

中学校の学費に備えるためにできること

中学校の学費の支払いに向けて、できるだけ余裕をもって準備を進められると安心です。具体的にどのようなことができるのでしょうか。

1.支援制度の申請をしておく

支援制度の利用を検討しているのであれば、制度についての情報を集めるなど早めに準備に取り掛かりましょう。提出を求められる書類が複数ある場合や、申請期間がとても短い場合もあります。提出書類の準備や申請期間の確認を事前にしておくことが重要です。

2.定期預金や積立貯蓄、NISAを活用する

支援制度を受けるには条件があり、誰でも利用できるわけではありません。また、利用できたとしても全額をサポートしてもらえるわけではありません。そのため、教育資金は原則ご家庭ごとにしっかりと準備をする必要があります。

資金準備には、定期預金や積立貯蓄、NISAなどを活用してみましょう。定期預金はまとまった額を一度に預け入れるのに対し、積立貯蓄は毎月一定額を積み立てていきます。金利は、定期預金のほうが積立貯蓄よりも高い傾向にあります。しかし、定期預金は原則として、満期前に預金を引き出すことができません。一方、積立貯蓄は途中でも引き出せるケースが多く、定期預金ほど制限はありません。

また、NISAを活用した資金準備とは、投資商品を利用することです。少額での積立投資も可能で、一定額を定期的に貯めていくという意味では積立貯蓄と似ていますが、NISAの場合は元本割れなどの運用のリスクがともないます。その一方で、貯蓄よりも高いリターンが期待できるため、効率的に資金を準備できる可能性もあります。NISAは運用益が非課税になるという税金面のメリットもあるため、まだ制度を利用していない方はNISAの活用も検討してみることをおすすめします。

なお、「【NISA】47都道府県、NISAを活用しているのはどこ?月々の掛金は?」では、都道府県ごとのNISA平均月額掛金のランキングを紹介しています。お住まいの地域の平均掛額やランキング順位を確認してみてはいかがでしょうか。

幼稚園から大学までトータルでどれくらいかかる?

ここまで、中学校でかかる学費について詳しく紹介してきましたが、幼稚園入園から大学卒業までのステージ別でどのくらいの学費がかかるのかを見てみましょう。

 幼稚園小学校中学校高校大学合計
国立
(大学は自宅通学)の場合
約47万円約211万円約162万円約154万円約283万円約857万円
私立
(大学は文系・自宅通学)の場合
約92万円約1,000万円約430万円約316万円約454万円約2,292万円

参考10:
(幼稚園から高校まで)文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」p.2
(国立大学/入学金・授業料)文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」p.1
(私立大学/入学金・授業料)文部科学省「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について」p.1
(国立・私立大学/修学費、課外活動費、通学費)独立行政法人 日本学生支援機構「令和2年度学生生活調査結果」 p.15

子ども1人につき約1,000万円といわれるケースが多いですが、すべて国公立に進学した場合(857万円)か大学だけ私立文系に進学した場合(1,028万円)が目安であることがわかります。仮に、すべて私立(大学は文系)に進学した場合の総額は約2,300万円であり、その差はおよそ1,200〜1,500万円にのぼります。

では、地域による学費の差はあるのでしょうか。ここで、47都道府県の平均学費総額ランキングTOP5を紹介します。

本ランキングは、47都道府県に在住の20代~50代の男女100名ずつに、子どもが幼稚園・小学校・中学校・高校・大学に進学するとき、それぞれ国公立と私立どちらを希望するか(もしくは実際に進学したか)、そしてかかった学費をアンケート調査した結果です。[参考11]

 都道府県平均学費総額
第1位京都府1,349.7万円
第2位東京都1,317.5万円
第3位神奈川県1,284.4万円
第4位高知県1,278.5万円
第5位奈良県1,246.1万円

※本アンケートにおける都道府県は、保護者の居住地を表します。
※本アンケートでは、「特に公立・私立の希望はない」と回答した人の数値を含まずに平均値を算出しています。
※本記事の内容は2022年3月15日時点の情報となります。

参考11:フコク生命 あなたの地域のお金情報 ~よんななライフ~「【卒業シーズン】47都道府県、公立・私立意識調査!進学先はどっち?学費はいくら?

第1位の京都府では、幼稚園と大学を「私立」と回答する割合が高く、神奈川県では、小学校を「私立」と回答する割合が高い結果となりました。

1年あたりの学費が高い大学と、6年間通う小学校は、国公立と私立の差が大きくなるため、京都府、神奈川県が上位にランクインしたと考えられます。

【卒業シーズン】47都道府県、公立・私立意識調査!進学先はどっち?学費はいくら?」では、47都道府県すべての学費総額ランキングを紹介しています。あなたのお住まいの地域ではどれくらいなのか、そして全国平均と比べてどうか、ぜひ確認してみてください。

少なくとも1,000万円の資金を準備するとなると、長期的そして計画的な準備が求められます。投資のみで用意すると元本割れのリスクがありますし、貯蓄のみで用意すると大きく増えることがありません。投資や貯蓄は保護者に万一のことがあったときに備えられないのも難点です。

投資や貯蓄で教育費の用意を考えていても、親に万一のことがある可能性は0ではないので、「学資保険」の活用も選択肢に入れてみてもよいでしょう。学資保険の一番の特徴は、契約者である親が万一死亡した場合などはその後の保険料の払込が不要となる点です。お支払いいただいた以上のリターンがあることもあります。もちろん、万一などがあった後も予定通り祝金や満期保険金を受け取れるため、親としてはとても安心できます。

フコク生命には「みらいのつばさ」という学資保険があります。こちらの記事「学資保険と貯蓄。教育資金の準備に適しているのは、どちら?」も参考にしながら、一度検討してみてはいかがでしょうか。

※ 払込期間満了前に解約した場合は元本割れする可能性があります。

まとめ

中学校における授業料や通塾代などにかかる学費総額の平均は、公立であれば約50万円、私立の場合はその3倍程度の約150万円となっています。

中学校は義務教育期間であるため、公立であれば費用がかからないイメージを持たれている方も少なくないかもしれませんが、無償が適用されるのはあくまで授業料や国指定の教科書代です。そのため、通学用品、補助教材、遠足・修学旅行、そして自治体によっては給食にかかる費用などは負担しなければなりません。私立に進学すれば、それらに加えて授業料を自己負担することになります。

ただし、経済的な余裕があまりなく、学費の支払いが難しい場合は、自治体が実施している助成制度を利用できる可能性もあります。また、費用負担が比較的大きい私立に進学する場合は、私立中学校生徒向けの助成制度の活用も視野に入れて検討してみましょう。

大学への進学を検討されているのであれば、進学先によって学費に差が生じるとはいえ、お子さま1人あたり約1,000万円程度は確実に必要となるといえます。大きな金額であるため、計画的な準備が求められるでしょう。預金や運用を組み合わせながら、目標額に向けて余裕をもって用意していきましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ