社会人の一人暮らしにかかる費用は?家賃の目安や見るべきポイントについて解説

社会人の一人暮らしにかかる費用は?家賃の目安や見るべきポイントについて解説
                 

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社会人1年目で一人暮らしが始まる。そんなときには生活費にどのくらいのお金がかかるのか、「1日あたりいくら使うことができるのか」ということを知らなければ上手に収入の範囲内で生活していくことはできません。

この記事では、先輩社会人が一人暮らしで平均的にどの程度の生活費を使っているのかや、賢く節約できる方法について解説します。収入の範囲内で生活していくとともに、賢く貯蓄もできるようになりましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

社会人の手取りはいくら?

実際、社会人1年目ではどれくらいの給与を受け取ることができるのでしょうか。
東京労働局職業安定部の「令和4年3月新規学校卒業者の求人初任給調査結果」によると、令和4年3月に学校を卒業した新卒社会人の最終学歴別、職業別の平均月収は以下の通りです。[参考1]

【図1】新卒社会人の平均月収(最終学歴・職業)

最終学歴
職業別
平均月収
大学専門・技術職21.4万円
事務職20.85万円
販売職21万円
その他20.8万円
短大専門・技術職20万円
事務職19.5万円
販売職19.6万円
その他19.98万円
専門専門・技術職20万円
事務職20万円
販売職19.6万円
その他20万円
高校専門・技術職18.3万円
事務職17.5万円
販売職18万円
技能17.95万円
その他18.8万円

わずかながら大学卒業者の平均月収が高いですが、それほど大きな開きはありません。

一点注意しなければならないのは、上記の月収は額面だという点です。
上記月収のうち2割程度が税金や社会保険料として引かれるので、手取り月収は上記収入の8割程度ということになります。 例えば、大卒で販売職の場合の月収は約21万円ですが、手取りは約16万8,000円になるということです。

参考1:厚生労働省「学卒者の初任賃金(令和4年3月新規学校卒業者の求人初任給調査結果)」p7~10

学生と社会人でかかる費用は変わる?

社会人になったら、学生のときよりも出費は増えるのでしょうか。ここでは元々一人暮らしをしていて社会人になった場合、これから一人暮らしを始める場合の2つのパターンで社会人になった際の出費をみていきましょう

元々一人暮らしをしていて社会人になった場合

学生時代から一人暮らしをしていて、その家に住み続けるのであれば住居費に変わりはないでしょう。出費が増えるとすると、交際費や車のローン、奨学金の返済などです。就職した会社によっては飲み会の多いところもあり、学生時代よりも交際費が多くかかる可能性があります。社会人になって車を購入した方は車のローンの支払いや保険料の支払いによって出費が増えてしまうでしょう。

また、奨学金を借りている場合は、一般的に社会人になってから返済する必要があります。奨学金の返済開始時期は貸与を受けた種類や内容によって変わることもありますが、定額返還方式の場合だと、貸与が終了した月の翌月から数えて7ヵ月目から返済が始まります。
家賃以外の固定費である通信費や食費、水道光熱費も変動する可能性があります。例えば、外食が多くなってしまうと学生時代よりも食費が高くなってしまうかもしれません。

前述したように社会人1年目の平均的な収入では、一人暮らしにかかる支出をギリギリまかなえる程度ですので、できる限り不要な出費は節約するようにしましょう。

これから一人暮らしを始める場合

これから一人暮らしを始める場合であっても、さきほどと同様に交際費や車のローン、奨学金の返済などは発生する可能性があります。これらに加えて新たに学生時代には発生していなかった住居費がかかるため、学生時代よりも支出は増えてしまいます。また、一人暮らしを始めるにあたって月々の家賃だけでなく、敷金礼金などの初期費用や引っ越し費用もかかる点を忘れてはいけません。

社会人1年目の平均的な収入で一人暮らしを始めるのであれば、できる限り初期費用や月々の固定費を抑えるようにしましょう。例えば、引っ越し業者を利用せず、家族や友人と協力して荷物を運び出すことで費用を抑えられます。
他にも、住居費を抑えるために就職先企業に家賃補助制度がないか調べ、福利厚生の一環で企業が設けている場合は制度を積極的に利用することをおすすめします。

社会人が一人暮らしをする際にかかる費用

社会人1年目の平均的な収入と社会人になってからかかる費用が分かったところで、平均的にどのくらいの費用がかかるのか、詳しく解説していきます。

引越し費用や初期費用

社会人になるにあたって新居に引っ越すときにかかる引っ越し費用や、敷金・礼金などの初期費用は以下の通りです。

【図2】ひとり暮らしの初期費用一覧

引っ越し代金10万円程度
敷金・礼金家賃の2ヵ月~3ヵ月分
初月の家賃家賃の1ヵ月分
鍵交換・クリーニング代10万円程度
火災保険料1万円~2万円程度
家具・家電購入10万円~20万円程度
最初の月の生活費10万円程度
ひとり暮らしを
始めるために
必要なお金の合計
40万円~50万円程度+
家賃3ヵ月~4ヵ月分

引っ越しにかかる初期費用だけで70万円程度(家賃10万円で計算)になることが分かります。
費用を節約したいのであれば、できる限り家賃の安い物件や敷金・礼金なしの物件を選ぶと良いでしょう。また、一般的に閑散期といわれる11月などであれば引っ越し代金を抑えられる場合もあります。

家賃以外にかかる費用

次に一人暮らしにかかる毎月の生活費の平均を項目別にみていきましょう。[参考2]

【図3】1ヵ月あたりの生活費の平均(ひとり暮らし・社会人・34歳以下)

食費約3.4万円
住居費約3.6万円
水道光熱費約9,000円
保健医療費約5,000円
服飾費約7,000円
美容費約3,000円
交通費約7,000円
娯楽費・交際費約2.9万円
通信費約6,000円
保健医療サービス約3,000円
その他・日用品等約1.9万円
合計約15.8万円

上の表は34歳以下の平均なので、新卒に限ると平均はもう少し下がると考えられますが、高校を卒業して事務職に就いた場合の平均的な手取り初任給が17万5,000円程度と考えれば、平均的な生活を送っているだけでも生活費はギリギリになってしまいます。

また、北海道や沖縄などでは生活コストが低くなりますが、関東圏や関西圏では生活コストはさらに高くなる傾向があります。
特に無駄遣いしているわけではなくても、社会人1年目の生活は決して楽ではありません。

参考2:e-Stat 政府統計の総合窓口「家計調査

生活雑貨や家具・家電

一人暮らしを始めるにあたっては生活雑貨や家具、家電を購入する必要があります。そのため、一人暮らしを始める前にも大きな出費が発生してしまいます。

例えば、冷蔵庫を新品購入すると、種類にもよりますが一人暮らしサイズでも10万円程度かかることも考えられます。冷蔵庫の他にも洗濯機や電子レンジ、テレビなどの家電製品をそろえるだけでも、場合によっては20万円以上かかる可能性もあるでしょう。
このような大きな出費を少しでも抑えるためには、最低限必要な物をリストアップして、中古品をうまく活用しましょう。

社会人の一人暮らしの家賃の目安

社会人になって一人暮らしを始めるには、どれくらいの家賃の家に住めばいいのでしょうか。一人暮らしをしている人の平均的な家賃は1ヵ月あたり5万4,406円でした。[参考3]しかし、これはあくまで一人暮らしをしている人全体の平均家賃であり、新卒者の一人暮らしの場合は家賃の目安が変わる可能性があります。
一般的に家賃は収入の2~3割ほどに収めると良いといわれることもあります。その考え方に基づくと、例えば平均年収が約21万円の大学卒の販売職の場合、一人暮らしをするのであれば、4万2,000円~6万3,000円ほどの家賃が目安となります。

参考3:e-Stat 政府統計の総合窓口「家計調査

一人暮らしの部屋を探す際のポイントや注意点

一人暮らしの家賃の目安が分かったら、次に実際に部屋を探す際のポイントや注意点を確認していきましょう。

管理費と共益費について理解しておく

一人暮らしで部屋を借りようとした場合、毎月の家賃以外に管理費、共益費が発生するケースがあります。管理費、共益費とは次のような費用です。

  • 管理費:物件を維持管理するための費用
  • 共益費:共有部分の管理や掃除にかかる費用

管理費、共益費どちらも支払う目的は異なりますが、家賃と同じく毎月発生する費用です。そのため、家賃について考える際は管理費や共益費を含めて検討することが大切です。

敷金・礼金がない部屋を探す

一人暮らしで部屋を借りる場合に発生する可能性があるのが、敷金・礼金です。どちらも次のような目的で支払います。

  • 敷金:賃料や原状回復費用の不払いが発生した際に備えて借主が貸主に預ける費用
  • 礼金:借主が貸主に謝礼として払う費用

このように敷金は借主が貸主に預ける費用のため、退去時に返ってくる可能性があります。場合によっては退去時に借主が支払うべき原状回復費用を差し引いた額が返ってくることもあります。

敷金・礼金がかかるかどうかは物件によって異なります。敷金・礼金の目安は家賃の1~2ヵ月分とされているため、新卒で一人暮らしをする際は大きな負担となります。そのため、少しでも一人暮らしの初期費用を抑えるのであれば、敷金・礼金がないか金額が小さい物件を探しましょう。

駅からの距離や築年数を確認する

一人暮らしをする部屋を探す際は、駅からの距離や築年数を確認しましょう。駅から近い物件であれば快適に通勤できるかもしれせんが、家賃は高くなる傾向にあります。
同様に、築年数が浅いと物件の設備が充実していますが家賃が高くなってしまいます。なかには築年数が経過していても、しっかりとメンテナンスを施して住みやすい環境にしている物件もあります。

家賃と部屋が見合わない場合はその理由を聞く

家賃と部屋が見合わない場合はその理由を不動産会社に確認してみましょう。
例えば、築年数が浅いのに、他の物件よりも安いといった場合は、周辺環境に何か問題があるかもしれません。不動産会社から詳しく説明を聞かずに家賃の安さだけで契約してしまうと後悔しかねません。家賃と部屋の状態が釣り合わない場合は、理由をしっかり確認することをおすすめします。

一人暮らしの前にどれくらい貯金をしておくべき?

一人暮らしで住む物件探しと同時に、実際に住み始めるのにいくらかかるのかを把握して貯金を進めていきましょう。

一人暮らしをするには家賃だけでなく、敷金や礼金、不動産会社への仲介手数料、カギ交換費用などが発生する可能性があります。また、家賃保証会社の利用を求められた場合は保証会社の利用料も必要です。このように賃貸契約にかかる初期費用は家賃の4~6ヵ月分といわれています。
加えて引っ越し費用や家電、家具の購入費用が30万円ほどかかる可能性があります。そのため、家賃5万円の物件であれば60万円ほどの貯金が必要になるかもしれません。

社会人の一人暮らしで節約・貯蓄する方法

社会人1年目の一人暮らしであってもポイントを押さえれば節約、貯蓄は可能です。ここでは社会人の一人暮らしでしっかりと貯蓄する方法を紹介します。

貯蓄する目標金額を決める

まずは「いくら」を「いつまでに貯めたいのか」という目標を定めましょう。
「車を買いたい」「結婚資金を貯めたい」「留学したい」など自分がやりたいことや欲しいもののために、いくらがいつまでに必要なのかという目標を決めることは非常に重要です。
目標がないまま貯金をしていてもモチベーションを保つことが難しいので、自分に甘くなって貯金をサボってしまう傾向にあるためです。貯金を途中で諦めてしまわないように最初に目標を設定しましょう。

逆算して生活費の内訳を設定する

貯金額から逆算して生活費の内訳を設定するという方法もあります。例えば、5年間で300万円という目標であれば、1ヵ月で5万円ずつ貯金をしていく必要があります。そこから、逆算して「毎月5万円を余らせるにはどうやって生活していくべきか」を考えましょう。
また、毎月5万円を貯蓄に回すのが難しいのであれば、ボーナスでいくら貯金できるか考えましょう。ボーナスで年間30万円貯金できるのであれば、毎月2万5,000円ずつ貯金をしていけば目標を達成することができます。

家計管理がしやすいように工夫する

家計管理がしやすいように工夫することは非常に重要です。
自分が何にいくら使ったのか分からなければ管理ができるはずもありません。お金を使った動きが見える化できる家計簿アプリやデビットカードなどを使うことで、何にいくら使ったのか分からないという事態を防ぐことができます。管理に便利なツールを使用して、できる限り無駄遣いを避けるようにしましょう。

買い物はまとめて行う

買い物をまとめて行うことも、貯金のためのポイントです。買い物をまとめて行えば、「ついで買い」の回数を減らして、無駄遣いを削減できます。店舗によってはまとめ買いを対象にした割引やポイントアップキャンペーンを実施しているケースがあり、通常よりもお得に買い物ができます。

光熱費を見直す

毎月出費が発生する光熱費を見直すのも重要です。洗濯機を回す際はまとめ洗いを心がける、お風呂の追い炊きの使用回数を減らすといった方法で光熱費を抑えてみましょう。

さらに、必要に応じて電力会社やガス会社の切り替えも検討してみましょう。例えば、電気とガスを同時に申し込むと割引が適用されるといったように、現在契約している電力会社、ガス会社よりも費用を抑えられる可能性があります。

まとめ

社会人1年目の手取り月収は最終学歴や職種によって異なりますが、大卒の販売職であれば16万8,000円程度です。
学生と社会人ではかかる費用が異なり、就職を機に一人暮らしを始めた場合は新たに家賃の負担が発生します。就職を機に一人暮らしを始めるには家賃だけでなく、敷金・礼金・引っ越し費用などを用意しておかなければなりません。
社会人の一人暮らしの平均的支出が15万円〜16万円の間くらいですので、社会人1年目の一人暮らしは余裕がなく、なかなか貯金ができないかもしれません。

しかし、急な出費に備えて1円も貯金がないという事態は避ける必要があります。
決して楽ではないかもしれませんが、少しずつでも貯金ができるように不要な支出を可能な限り削りましょう。
目標を立てるとともに、自分が何にお金を使っているかを見える化するためにデビットカードや家計簿アプリなどの便利なツールを活用し、上手に貯蓄しましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ