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ひとり暮らしの費用は住んでいる地域によって大きく異なります。これは地域によって家賃相場も物価も異なるためです。
ひとり暮らしを始めるときは、自分が住む地域ではどの程度の費用が必要となるかを事前に確認しておきましょう。
この記事では、ひとり暮らしにかかる地域別の生活費の相場や節約術について解説していきます。これからひとり暮らしを始める方、別の地域への引っ越しを検討している方はぜひ参考にしてください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。
法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
月々の生活費の目安は?
まずは全国平均から確認しましょう。
2019年の総務省の家計調査統計によると、ひとり暮らしの1ヵ月の平均支出は16万3,781円です。
その内訳は以下の通りです。
【図1】ひとり暮らしの1ヵ月あたりの平均支出(全国平均)
費目 | 1ヵ月の支出 |
食費 | 40,331円 |
住居費 | 20,847円 |
水道光熱費 | 11,652円 |
家具・家事用品費 | 5,308円 |
服飾費 | 5,720円 |
保健医療費 | 7,666円 |
交通・通信費 | 20,989円 |
教養娯楽 | 18,765円 |
その他消費支出(美容費など) | 32,503円 |
合計 | 163,781円 |
[出典] 総務省:家計調査2019をもとに株式会社ぱむ作成
最も多く支出しているのは食費で、家賃と同じくらいの支出をしています。
交際費や飲み会、タバコなどの支出を含む「教養娯楽」と「その他の支出」で1ヵ月5万円近く支出していることを考えれば、毎月16万円程度の生活費を確保することができれば、ある程度暮らしていけることがわかります。
月々の生活費、地域でどう違う?
生活費は全国一律ではなく、地域によって異なります。
どのくらいの違いがあるのか、同じく2019年の総務省の家計調査から、地域別にひとり暮らしの1ヵ月の消費支出を調べました。
【図2】ひとり暮らしの1ヵ月あたりの平均支出(地域別)
北海道・東北 | 143,084円 |
関東 | 185,638円 |
北陸・東海 | 152,691円 |
近畿 | 159,021円 |
中国・四国 | 148,580円 |
九州・沖縄 | 147,146円 |
[出典] 総務省:家計調査2019をもとに株式会社ぱむ作成
地域別では、北海道・東北や九州・沖縄など都心部から離れるほど生活費が安いことがわかります。
地方は家賃を始めとする物価の低さがその原因として考えられます。
逆に物価の高い関東や近畿では消費支出は高くなってしまいます。
では、都市の階級別で生活費は異なるのでしょうか?
【図3】ひとり暮らしの1ヵ月あたりの平均支出(都市階級別)
大都市(人口100万以上) | 171,896円 |
中都市(人口15万以上100万未満) | 160,810円 |
小都市・町村(人口15万未満) | 154,765円 |
[出典] 総務省:家計調査2019をもとに株式会社ぱむ作成
都市階級別では大都市、中都市、小都市・町村の順で消費支出が高いことがわかりました。
調査年度によっては、大都市と小都市・町村がほぼ同じで、中都市の支出が最も高いこともあります。
大都市は家賃が高いですが、公共交通網が充実しているため交通費がそれほどかかりません。
一方、小都市は家賃こそ低いものの公共交通網が充実していないのでマイカーがないと生活できません。マイカーの所有によって車両代やガソリン代などのコストが自ずとかさむようになり、結局は大都市と生活コストが同じになることがあります。
中規模の都市は、家賃はそれなりに高く、さらに交通費もかかるので最も生活コストが高くなりやすいです。
地域をまたいだ転居のときなどには、ぜひ参考にしてください。
急な出費にご注意を!
毎月必ずかかる生活費だけでなく、急な出費への備えも必要です。
急な出費とは、冠婚葬祭や家具・家電が壊れた場合の買い替えなどの費用です。
冠婚葬祭は数万円単位の出費になりますし、家具・家電の買い替えには数十万円程度のお金がかかることも珍しくありません。
仕事などで地方から首都圏に出てきてひとり暮らしをしている方は、
親戚が亡くなった場合などの冠婚葬祭で急に帰省しなければならないかもしれません。
地方出身の方は帰省する際に多額の交通費が必要になります。
往復の交通費や香典などで緊急時でも10万円程度は支出できるようにしておきましょう。
また、突然の失業といった不測の事態もおこりえないことではありません。
このような急な出費に備え、「緊急予備資金」として毎月の生活費の3ヵ月~6ヵ月分を貯蓄しておけると安心です。
今すぐできる!カンタン節約術
できる限り生活費を節約するのであれば、毎月の支出をしっかりと把握しましょう。
まずは以下のように毎月の支出を固定費と変動費に分けることが重要です。
固定費とは自分の生活状況に関わらず毎月固定でかかる費用です。
変動費とは食費や交際費をはじめとした自分の生活状況や支出状況に応じて毎月変動する支出です。
一人暮らしの生活費を見直すのであれば、まずは固定費を見直すのがおすすめです。
固定費の節約で引っ越し前にできることは家賃の節約です。
家賃の目安は手取り月収の2割と言われており、自分の収入に見合った物件を探すようにしてください。
また、引っ越した後は、携帯電話を格安SIMに切り替えることで通信費を抑えましょう。携帯電話のほかにも、PCのプランは見直してみると使っていないオプションが付帯しているケースがあるため、固定費節約に効果的です。
さらに、保険の費用を見直すのも大切です。いま加入している保険が自分にあっているかどうかを、プロと一緒に確認して、必要であれば保険を見直しましょう。
固定費に比べ、変動費は交際費や食費などが含まれており、無理に抑えようとするとストレスにつながりかねません。
節約することは大切です。
しかし節約は目標を持って行うべきで、「いつまでに」「いくら貯めたいか」という目標を設定し、無理のない節約と貯蓄を行うようにしてください。
闇雲に節約のみを目的にしてしまうと節約を続けることができなくなってしまいます。
しっかりと目標を定めて「そのためには毎月いくら貯めるべきか」ということを決めてから節約に励むようにしましょう。
まとめ
ひとり暮らしの全国の平均支出は16万円程度です。
最もお金を使っている部分は食費なので自炊などによって食費を少しでも抑えることで節約できます。
節約するためには固定費を抑えることが重要です。
引っ越し前には家賃を節約することを考え、引っ越し後は格安SIMでできる限り固定費を節約しましょう。
冠婚葬祭や家具・家電の突然の故障などによって突発的に高額なお金が必要になることも珍しくありません。このような事態に備えて、普段から目標を決めた上でコツコツ貯蓄をしていきましょう。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。
法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
記事提供元:株式会社ぱむ