スマホ代(携帯代)の平均はどれくらい?料金を安くするための方法についても紹介

スマホ代(携帯代)の平均はどれくらい?料金を安くするための方法についても紹介

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スマートフォン(携帯電話)は今や生活に欠かせない存在です。しかし、その料金が高いと感じている方も多いのではないでしょうか。総務省の調査によると、通信料金と端末代金を合わせた1人あたりのスマートフォン代(携帯電話代)の平均額は月5,825円です。

この記事では、スマートフォン代(携帯電話代)の平均額やその内訳、料金を安く抑えるための具体的な方法を解説します。
便宜上、この記事ではスマートフォンのことをスマホ、携帯電話のことを携帯と呼んでいます。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

スマホ代(携帯代)の平均額

総務省が実施した「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査」によると、携帯電話会社に支払うスマホ代(携帯代)の平均額は、通信料金と端末代金をあわせて約5,825円となっています(2021年3月調査推計平均)。

その内訳としては、通信料金(音声通話料金、データ通信料金など)の平均額が月約3,297円、端末代金の平均額が約月2,717円です。[参考1]

参考1:総務省「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査」1 毎月の支払額(総支払額、通信料金、端末代金)

年齢別・世帯別・地域別にみるスマホ代(携帯代)の平均額

スマホ代(携帯代)の平均額は、年齢や世帯構成(人数)、地域によっても違いがあります。総務省が実施した「家計消費状況調査(令和5年)」をもとに、その違いを確認しておきましょう

年齢別(世帯主年齢別)

世帯主年齢別のスマホ代(携帯代)の平均額は次のとおりです。[参考2]

世帯主年齢別のスマホ代(携帯代)の平均額(2023年平均)

年齢階級通信・通話使用料(月額)本体価格(端末代金)(月額)世帯人員
世帯1人あたり世帯1人あたり
〜29歳 5,845円5,039円 2,011円1,734円1.16人
30歳〜39歳 8,682円3,573円 1,759円724円2.43人
40歳〜49歳 1万2,416円4,005円 1,901円613円3.10人
50歳〜59歳 1万2,397円5,060円 1,988円811円2,45人
60歳〜69歳 9,895円4,624円 1,288円602円2.14人
70歳〜79歳 6,990円3,718円 845円449円1.88人
80歳〜 5,233円2,798円 530円283円1.87人

※円未満四捨五入

20代以下は1人あたりの通信・通話料が比較的高めです。大手キャリアよりも割安なサブブランドやMVNOの利用者が少ない点やデータ使用量が多い点、20代は単身者が多く家族割(家族間で契約をまとめることで料金が割引される制度)などの割引を活用しにくい点などが要因と考えられます。また、最新の機種を好む傾向が伺えるため、本体価格(端末代金)が他の年代に比べかなり高くなっています。

30代、40代は割安なサブブランドやMVNOを利用する方が多く、家族割などの活用が多いことも考えられ、1人あたりの通信・通話料は比較的安く抑えられています。

50代は子どものスマホ代(携帯代)を負担する方も多いことが想定され、年代別では通信・通話使用料が最も高くなっています。

60代以降は子どもの独立などによりスマホ代(携帯代)の負担がなくなったり、定年などを迎えて利用頻度が減少したりすることが想定されるため、1人あたりの通信・通話料は比較的安めです。

※MVMO(仮想移動体通信事業者)
自社回線を持つ移動体通信事業者(MNO/NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社)から通信回線を借りて、通信サービスを提供している事業者

参考2:総務省「家計消費状況調査」特定の財(商品)・サービスの1世帯当たり1か月間の支出(世帯主の年齢階級別)

世帯別(世帯構成(人員)別)

世帯人員(人数)別のスマホ代(携帯代)の平均額は次のとおりです。[参考3]

世帯人員別のスマホ代(携帯代)の平均額(2023年平均)

世帯人員通信・通話使用料(月額)本体価格(端末代金)(月額)
世帯1人あたり世帯1人あたり
1人 5,301円5,301円 863円863円
2人 8,477円4,239円 1,161円581円
3人 1万2,877円4,292円 1,904円635円
4人 1万5,006円3,752円 2,480円620円
5人 1万6,942円3,388円 2,545円509円
6人 2万641円3,440円 2,968円495円

※1人あたりの通信・通話使用料、本体価格は世帯平均額から世帯人員で割って計算したものです(円未満四捨五入)。

1人あたりのスマホ代(携帯代)が最も高いのは、単身世帯(世帯人員1人の世帯)です。これは家族割などの割引制度を活用しにくい点などが要因と考えられます。2人以上の世帯では、世帯人員が増えるほど世帯全体のスマホ代(携帯代)も増加しますが、1人あたりの負担は単身世帯より抑えられています。

そもそもスマホを持っていない人が世帯人員に含まれている可能性もあるため、2人以上の1人あたりの通信・通話使用料、本体価格はあくまで参考としてください。

参考3:総務省「家計消費状況調査」特定の財(商品)・サービスの1世帯当たり1か月間の支出(世帯人員・就業者数別)

地域別

地域別のスマホ代(携帯代)の平均額は次のとおりです。[参考4]

地域別のスマホ代(携帯代)の平均額(2023年平均)

地域・
都市階級
通信・通話使用料
(月額)
本体価格(端末代金)
(月額)
世帯
人員
世帯1人あたり世帯1人あたり
全国9,274円4,215円1,404円638円2.20人
北海道9,171円4,540円1,182円585円2.02人
東北9,461円4,421円1,092円510円2.14人
関東9,120円4,183円1,549円711円2.18人
北陸9,628円4,260円1,693円749円2.26人
東海9,159円4,035円1,365円601円2.27人
近畿9,041円4,000円1,433円634円2.26人
中国9,482円4,410円1,428円664円2.15人
四国9,312円4,272円1,087円499円2.18人
九州・沖縄9,917円4,447円1,157円519円2.23人
大都市9,093円4,133円1,586円721円2.20人
中都市9,229円4,176円1,510円683円2.21人
小都市A9,357円4,253円1,245円566円2.20人
小都市B・
町村
9,609円4,368円1,068円485円2.20人

※円未満四捨五入

通信・通話使用料は都市の規模が大きくなるほど安くなる傾向がみられます。全国平均を下回るのは、関東、近畿、東海など三大都市圏を抱える地域です。都市部は通信キャリア間の競争が激しく、割安なサブブランドやMVNOの利用者が多い点などが要因と考えられます。

一方、本体価格(端末代金)の支払額は都市の規模が大きくなるほど高くなる傾向がみられます。地域別では北陸や関東が高く、四国、東北、九州・沖縄などが安くなっています。この要因として、都市部は比較的所得水準が高く、最新の高機能・高価格スマホへの需要が高いことが想定されます。また北陸地方は女性の就労率、共働き率、同居率が高く、世帯全体の所得水準が高いことも影響していると考えられます。

【携帯電話・スマートフォン】47都道府県、中高生の月々の携帯電話料金はいくら?何ギガバイト利用する?」では、中高生のスマホ代(携帯代)や利用データ通信量を都道府県別に調査しています。興味のある方はあわせてご覧ください。

参考4:総務省「家計消費状況調査」特定の財(商品)・サービスの1世帯当たり1か月間の支出(全国・地方・都市階級別)

スマホ代(携帯代)の内訳はどうなっている?

毎月支払うスマホ代(携帯代)に含まれる主な費用は次のようなものです。

基本料金

携帯電話会社と契約してスマホ(携帯)を利用するために必要な費用です。料金は定額(固定料金)で、利用可能なデータ通信量や通話、SMS(ショートメッセージサービス)といった基本サービスの内容など、プランごとに定められています。

通信会社によっては、利用したデータ通信量によって基本料金が段階的に変動するプランや、家族割、セット割(スマホと光回線などを同時契約することで料金が割引される制度)などの割引制度もあります。

音声通話料金

電話(音声通話サービス)を利用した時間に応じてかかる費用です。
定額(固定料金)で一定時間あるいは時間制限なく音声通話を利用できるオプションサービスもあります。

オプション料金

基本サービスのほかに、オプションサービスを契約した場合にかかる費用です。オプションサービスには、例えば次のようなものがあります。

  • テザリング…スマホのモバイル回線を使ってPCやタブレット端末をインターネットに接続できる
  • 留守番電話…電話に出られないときに伝言を預かってもらえる
  • 故障紛失サポート…スマホ(携帯)のトラブル時(故障、盗難、紛失など)に端末交換や修理代金などのサポートを受けられる
  • 利用サポート…操作方法や設定、データ移行などのサポートを受けられる

機種代金(端末代金)

スマホ(携帯)端末を分割払いで購入した場合、毎月の使用料とあわせて機種代金(端末代金)の支払いも必要です。

キャリアの割引プログラムを利用して分割払いで端末を購入することで、機種代金(端末代金)の負担を抑えられるケースもあります。

スマホ代(携帯代)には、そのほか、公共的な電話サービスを提供するための費用を電話利用者が一律に負担する「ユニバーサルサービス料」や「電話リレーサービス料」も含まれています。

※ユニバーサルサービス(基礎的電気通信役務)
加入電話、公衆電話・災害時用公衆電話、緊急通報(110番、118番、119番)など、国民生活に不可欠な通信サービス
※電話リレーサービス
聴覚障害者等との会話を手話・文字と音声で通訳するサービス

スマホ代(携帯代)を今よりも安くする方法はある?

スマホ代(携帯代)は毎月かかる費用であり、家計の負担に感じている方も多いのではないでしょうか。ここでは、スマホ代(携帯代)を抑えるための方法を4つ紹介します。ちょっとした工夫で負担が大きく減ることもあるため、一度見直してみましょう。

料金プランのデータ容量を見直してみる

スマホ代(携帯代)を大きく左右するのが「料金プラン(データ容量)」の選択です。

同じプランを利用し続けていると、実際の利用状況とプランの内容が合わなくなることも少なくありません。例えば、毎月のデータ通信量が5GBを超えることがなくなったのに、5GB以上のプランを契約しているといったケースです。このケースでは、実際のデータ利用量にあわせたプランに変更することで、料金を抑えられるかもしれません。

まずは毎月のデータ通信量を確認し、契約しているプランのデータ容量と合っていなければプランを変更しましょう。データ通信量の利用実績は、携帯電話会社のマイページや利用明細などで確認できます。

通話料金プランを見直してみる

通話料金もスマホ代(携帯代)の中で大きな割合を占める費用です。

最近ではインターネット通話サービスやビデオ会議サービスなど、データ通信による通話サービスの利用が増え、電話回線を使う音声通話をあまり利用しない方も増えています。そのような方が「通話定額プラン(かけ放題プラン)」に加入していると、無駄な料金を払っているかもしれません。

仕事で音声通話を利用する機会が多い方などは、通話定額プランに加入したほうが料金を気にする必要がなく、結果的に費用を抑えられるケースも多いでしょう。短時間の通話が多い方は、一定時間内(5分など)の通話料金が定額のプランもあります。負担を抑えるには、利用状況に合ったプランを選ぶことが大切です。

不要なオプションは解約する

人によって必要なオプションサービスは異なります。契約内容を確認して、利用していないサービスがあれば解約しましょう。

オプションサービスの例

  • 留守番電話サービス
  • テザリングサービス
  • 故障紛失サポートサービス
  • 利用サポートサービス
  • 動画・音楽などのサブスクリプションサービス など

当初は無料でも、契約から一定期間経過すると自動課金に移行するものもあり、いつのまにか課金されていないでしょうか。月数百円程度のオプションでも積み重なれば大きな負担になります。なくても困らないサービスは早めに解約しましょう。

携帯電話会社の変更を検討してみる

料金体系や料金水準は携帯電話会社によって異なるため、利用する携帯電話会社を変更することでスマホ代(携帯代)を下げられる可能性があります。

特に大手キャリアを利用している方は、格安SIMに乗り換えることで、半額以下になるケースも少なくありません。

携帯電話会社を変更しても、今使っている電話番号をそのまま使い続けることが可能です。ただし、キャリアメールのメールアドレスは引き継げないため注意しましょう。

携帯電話会社の違いによるメリット・デメリットを把握しておこう

携帯電話会社には、大きく「大手キャリア」「サブブランド」「MVNO」の3つの選択肢があります。それぞれにメリット、デメリットがあるため、料金の安さだけでなく、通信品質やサービス内容、サポート体制なども含め、よく比較して選びましょう

携帯電話会社の違いによるメリット・デメリット

 メリットデメリット
大手キャリア・通信品質が安定している
・対面サポートが手厚い
・割引制度が豊富
・料金が割高料金
・プランや割引条件などが複雑でわかりにくい
サブブランド・大手キャリアと同等の通信品質
・料金が割安
・オンラインで手続きが完結する
・対面サポートを受けられなかったり(有料の場合もあり)、内容が制限されたりする
・大手キャリアよりもサービス内容が制限される
MVNO・料金が割安
・料金プランがわかりやすい
・オンラインで手続きが完結する
・通信品質が不安定(時間帯によって低速になったりする)
・基本的に対面サポートは受けられない

利用条件などによって最適な選択肢は変わってきますが、一般的にサポート体制や通信の安定性を重視する方には大手キャリア、通信の安定性と料金の安さを重視する方にはサブキャリア、安さを最優先する方にはMVNOがおすすめです。携帯電話会社によってプランや料金体系、割引サービスなどの違いもあるため、利用目的や条件に合った会社を選びましょう。

まとめ

スマホ代(携帯代)は年齢や世帯構成・人数、地域などによる差もあり、単身世帯や若年層では1人あたりの支出が高くなる傾向があります。また、都市部では通信費が安く、端末代が高い傾向がみられます。

料金を抑えるには、自分の利用状況に合わせて料金プランやオプションサービスの内容を見直したり、携帯電話会社を変更したりする方法が有効です。毎月かかる固定費であり、ちょっとした工夫で支出を大きく減らせるかもしれません。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

竹国弘城(たけくに ひろき)
独立系FP、RAPPORT Consulting Office代表。証券会社、生損保代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自分のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、証券外務員一種、宅地建物取引士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ