お金に関する知識が得られる資格を紹介!取得メリットや注意点について

お金に関する知識が得られる資格を紹介!取得メリットや注意点について

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お金についての知識を深めることで、将来の資産を守るだけでなく、仕事につなげられる可能性もあります。

この記事では、お金について広く学ぶ「ファイナンシャルプランナー」からお金を専門的に学ぶ「公認会計士」まで、お金に関するさまざまな資格を10個ご紹介します。資格取得のメリット、注意点についても解説しますので、目的に合った資格選びのヒントにしてください。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

お金に関する知識が得られる資格を紹介

まずは、保有していることで、生活するうえで必要なお金の仕組みを理解できるようになる資格をご紹介します。

1. ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナー資格はいくつかありますが、国家資格は「ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)」です。学ぶ内容は、個人や家庭の資産管理、投資、保険、税金など幅広い金融知識になります。等級は3~1級があり、3級はどなたでも受験可能で、合格率は受験者に対し8割程度です。[参考1]上位級ほど専門知識の深さが求められ、就職や転職時の評価も高まります。顧客のライフプランに合わせた資産運用、資金計画のサポートなど、その知識を活用することで金融系職務のキャリアアップや独立開業も可能です。
ファイナンシャルプランナーの取得についてもっと知りたい方は「【合格体験談アリ】ファイナンシャルプランナー3級・2級は独学でも取得できる?」もぜひ参考にしてください。

参考1:日本FP協会「2024年1月実施3級FP技能検定試験結果

2. 日商簿記

日商簿記は、企業の財務状況を理解して会計処理をおこなうための資格です。簿記資格にもいくつかありますが、なかでも日本商工会議所が主催する日商簿記は最も認知度が高く、就職でも有利になる資格として知られています。[参考2]等級は、原価計算初級、簿記初級、3〜1級の5段階があり、上位級ほど難易度が高く、取得していれば企業の経理部門や会計事務所などで重宝されるでしょう。原価計算初級の合格率は9割程度と高く、簿記初級の合格率は6割程度、簿記3級の合格率は3~4割程度となっています。[参考3]

参考2:日本商工会議所・各地商工会議所「簿記
参考3:日本商工会議所・各地商工会議所「受験者データ

3. 銀行業務検定試験

銀行業務検定は、実務知識や技能を測定する検定試験です。金融機関の従業員を対象としたものではありますが、どなたでも受験可能です。開始から50年以上を経た現在、法務、財務、信託・証券、年金、相続など23系統36種目の試験が実施され、年間約29万人が受験しています。[参考4]検定試験の種類によって級の有無は異なりますが、級があるものは主に3級、2級に分かれていることが多く、種類によっては4級がある場合もあります。金融業界での専門性を高め、顧客満足度の向上にも大いに役立ちますので、上級を取得すれば就職や転職にもより有利に働くでしょう。

参考4:銀行業務検定協会「検定試験要項

4. DCプランナー

DCプランナーは日本商工会議所と金融財政事情研究会(きんざい)が主催している民間資格で、試験では企業型確定拠出年金(DC)制度の設計や運営についての専門知識が求められます。[参考5]年齢性別を問わず、自分で有効に年金資産を運用したいという方に適した資格です。等級は2級と1級があり、年金や保険などのプランニングを取り扱う業界でのキャリアアップにも役立つ資格だといえるでしょう。2級の合格率は4割程度となっています(2023年度)。[参考6]

参考5:一般社団法人 金融財政事情研究会「資格登録制度
参考6:日本商工会議所・各地商工会議所「受験者データ

お金に関してより専門的に学べる資格

次に、お金に関してより専門性が高く、仕事の面でも求められる可能性が高い資格をご紹介します。これらの資格は金融関連の仕事をしていない方でも取得可能ですが、日常生活での基本的な金融知識というよりは、主に対顧客向けで必要とされる専門知識を扱いますので、難易度もさらにアップします。

1. 宅建士(宅地建物取引士)

宅建士(宅地建物取引士)は、不動産取引の専門家となるための国家資格です。不動産売買や賃貸の仲介業をおこなう際には、国土交通省令で定める数の専任宅建士を事務所に置くことが義務付けられているため、取得すれば不動産業界での就職や転職に有利になります。[参考7]試験は、法律知識や不動産取引についての幅広い知識が問われるため、合格率は2割程度となっており、難易度は比較的高いといえるでしょう。[参考8]

参考7:一般社団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要
参考8:一般社団法人 不動産適正取引推進機構「令和 5 年度宅地建物取引士資格試験結果の概要

2. 中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断や助言をおこない、企業の成長のサポートをおこなうための資格であり、国家資格としても認知度が高いです。試験は1次試験、2次試験、15日以上の実務補習または実務従事などの段階を踏む必要があります。取得していれば顧客や金融機関からの信頼を得やすいのがメリットだといえます。中小企業と行政・金融機関のパイプ役としても活躍できるなど需要も高いため、幅広い企業のサポート役としてキャリアアップしたい方におすすめの資格です。合格率は、1次試験が3割程度、2次試験では2割程度と難しい試験でしょう。[参考9][参考10][参考11]

参考9:一般社団法人 中小企業診断協会「中小企業診断士ってなに?
参考10:一般社団法人 中小企業診断協会「どうしたら中小企業診断士になれるの?
参考11:一般社団法人 中小企業診断協会「令和4年度の試験について

3. 税理士

税理士は税務や会計業務の専門家です。業務内容は企業や個人の納税サポート、会計業務に加え、経営・相続コンサルティングなど幅広い分野におよびます。[参考12]試験は科目合格制で、合格科目は生涯有効なため、自分のペースで挑戦できるのが特徴です。税理士として働くためには、試験合格に加えて通算2年以上の実務経験が必要となります。[参考13]各科目の合格率は1~2割程度で、それを5科目取得する必要がありかなり難易度が高いですが、税理士資格を取得すれば、税理士事務所への勤務や独立開業など選択肢も豊富です。[参考14]

参考12:税理士会「主な業務内容
参考13:税理士会「税理士の資格取得
参考14:国税庁「令和5年度(第73回)税理士試験結果

4. 公認会計士

公認会計士は会計分野の最高峰資格であり、監査業務を担う唯一の国家資格です。企業の監査業務や株式公開支援など、幅広い分野で力を発揮します。試験は短答式、論文式、3年以上の実務経験と段階を踏む必要があります。[参考15]他の仕業のような受験資格の制限がないため、年齢や学歴などを問わず誰でも受験することが可能です。[参考16]最終合格率は1割未満と、難易度は高いですが、会計の専門性を極めたい方にとっては魅力的な資格だといえるでしょう。[参考17]

参考15:日本公認会計士協会「公認会計士試験について
参考16:公認会計士・監査審査会「公認会計士試験に関するQ&A
参考17:公認会計士・監査審査会「令和5年公認会計士試験の合格発表の概要について

5. 社労士(社会保険労務士)

社労士(社会保険労務士)は労働・社会保険に関する国家資格です。企業の人材面を専門的にサポートし、採用から退職、年金相談まで幅広く対応します。具体的な業務内容としては、書類作成・労働紛争解決の代理・労務管理など多岐にわたります。[参考18]専門知識を生かした独立開業や企業内でのキャリアアップが期待でき、需要も高いため就職にも大いに有利でしょう。

参考18:国税庁「社労保険労務士制度

6. 外務員

外務員資格は、証券会社や銀行などで顧客に金融商品を販売する際に必要となる資格です。資格は取り扱える業務の種類により6つに分かれていますが、そのうち二種・一種の2つの外務員資格試験は一般にも開放されています。[参考19]二種の取得で個人資産の運用に役立ち、金融業界で働く第一歩にもなります。一種の取得では就職や転職に有利になるでしょう。

参考19:日本証券業協会「外務員とは

お金に関する資格を取得するメリット

こちらでは資格取得で得られるメリットをまとめてみました。資格取得を検討している方は、モチベーションアップのためにも参考にしてください。

1. お金の管理や貯蓄のために役立つ

お金に関する資格を取得することで、効果的な予算管理や貯蓄方法、投資の基本などを学ぶことができます。これによって個人の家計状況を改善できますので、将来の経済的安定を目指せるようになるでしょう。

2. お金を上手に使えるようになる

お金に関する知識を深めることで、賢くお金を使う方法が身に付きます。無駄な出費を抑え、賢明な投資判断や支出の仕方など、本当に必要なものにお金を使えるようになるでしょう。

3. 自身のスキルの証明になる

金融関連の資格は、専門知識と能力を客観的に示すことができるものでもあります。就職・転職活動、昇進の際に有利に働きますので、キャリアアップの可能性を高めることが可能です。また、金融機関との取引をスムーズに進めたい時にも役立つでしょう。

資格を取得する際のポイントや注意点

お金に関する資格のなかには、難易度が非常に高いものもあります。時間を無駄にしてしまうことにならないためにも、受験の前にぜひ次の3点を確認しましょう。

1. 何を学び・どう活かしたいのか明確にする

お金に関する資格といっても多くの種類がありますので、どれを選んだらよいかわからないという方もいるかもしれません。このような場合は、「お金の管理や貯蓄に役立つ知識を身に付けたい」「投資の知識を深めたい」「ファイナンシャルプランナーとして活躍したい」など、まずは資格取得を通して何を学びたいのか、どのように活用したいかを明確にしてみましょう。

2. 資格の難易度や取得までの期間を把握しておく

資格によって難易度は大きく異なります。自分にとって無理のないレベルの資格を選び、資格を取得するまでの期間を把握したうえで、必要な勉強時間の確保ができるか検討しましょう。なかには受験のチャンスが年に1回しかないものもありますので、気になる資格が見つかったら、早めに行動するのがポイントです。

3. 勉強のやり方やスケジュールを考えておく

勉強のやり方やスケジュールを考えておくことは、資格取得の成功において重要なポイントです。まず学習のやり方は自分に最適なスタイルを見つけることが重要で、学習ペースや理解度に応じた教材や方法を選び、効率的に知識を身につけることが成功の鍵となります。また、最初に目標達成までの期間を決め、それに基づいた具体的な学習計画を立てましょう。学習時間は、日常生活や仕事のスケジュールに無理なく組み込むことが大切です。

まとめ

お金に関する資格を取得することで、資産管理や投資、会計、法律など幅広い金融知識が身に付きます。これにより、将来に向けて個人の資産を守るだけでなく、就職や転職時などキャリアアップにも役立つでしょう。お金に関する資格にはファイナンシャルプランナーや日商簿記、宅建士などさまざまな資格がありますが、取得の際には難易度や必要な勉強時間、自身の目標をしっかりと検討することが大切です。効果的な勉強方法を見つけること、計画的に勉強を進めていくことが成功のポイントとなります。ぜひ自分に最適な資格を見つけて挑戦してみましょう。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

是枝花名子(これえだ かなこ)
FPライター。大学卒業後、大手生命保険会社にて法人営業を担当。住宅ローンの繰り上げ返済、子どもの教育資金や老後資金作りを極めるため、改めてFP技能士を取得。専門知識と主婦目線を活かした記事執筆が好評を呼び、現在は主にメガバンク、大手不動産サイト等にて保険・不動産・翻訳ライターとして活動中。2級FP技能士

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ