疎外感とは?言葉の意味や感じやすい人の特徴、対処法について紹介

疎外感とは?言葉の意味や感じやすい人の特徴、対処法について紹介

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つながりが希薄といわれる現代において「自分だけ浮いている気がする」、「居心地が悪くてつらい」などといった疎外感を抱えている方も多いのではないでしょうか。心が弱っていると、周囲のほんの小さなしぐさや言葉にも傷つきやすくなるものです。しかし、そのつらさは決してあなただけのものではなく、適切な理解と対処によって軽くなります。

この記事では、疎外感とは何かをわかりやすくひも解き、そのつらさをやわらげるための対処法を紹介します。気持ちが軽くなるきっかけを探している方は、ぜひお役立てください。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

疎外感とは

疎外感とは、自分が集団や社会から切り離されている、あるいは仲間外れにされていると感じる心理状態を指します。

実際に孤立しているかどうかは関係ありません。たとえ多くの人に囲まれていたとしても、次のような場合には心がざわつくこともあるでしょう。

  • 自分だけ会話の輪に入れない
  • 必要な情報が自分にだけ届かない
  • 周囲が自分の存在に気づいていない気がする

目に見えない壁が周囲との間にあるように感じられ、居心地の悪さや寂しさをともなう感覚です。

孤独感との違い

疎外感とよく似た言葉に「孤独感」がありますが、両者は発生する状況や感じ方に違いがあります。疎外感は、集団のなかにいるにもかかわらず「自分だけ受け入れられていない」と感じる、周囲との関係性から生まれる感覚です。

対して孤独感は「だれとも心が通っていない」「理解してくれる人がいない」と感じる寂しさや孤立している感覚を指します。物理的に一人かどうかは関係なく、たとえ大勢のなかにいても心のつながりがなければ孤独を感じるのが特徴です。

疎外感を感じやすい人はどんな人?その特徴について

疎外感を感じやすい人には、性格や考え方の傾向にいくつかの共通点があります。背景にあるのは、感受性の強さや自己評価の低さです。具体的には、次の7つの特徴が挙げられます

1.一人でいるのが苦手な人

常にだれかとつながっていたいと感じる人は、疎外感を抱きやすい傾向にあります。集団に属することで安心感を得ているため、輪から外れることに強い不安を覚えてしまうからです。

他者との結びつきを求めているからこそ、周囲の言動に敏感になることもあるでしょう。そのため、反応が薄かったり自分だけ誘われなかったりしたときに、人一倍寂しさを感じてしまいます。

2.大人数が苦手な人

大勢のなかで「どう振る舞うべきか」を考えすぎてしまう人も、疎外感に悩みやすいでしょう。何を話せば良いのか迷いすぎて疲れてしまい、気づくと「聞き役」に回ってしまうことも少なくありません。

周囲の空気を読みすぎると、発言するタイミングを逃してしまいがちです。その場にいるのに会話に参加できない状況が続くと、自分だけが輪の外にいるような感覚になってしまいます。

3.自分に自信がない人

自分に自信が持てない人は、ふとした瞬間に疎外感を覚えやすくなります。自己肯定感が低く「自分なんて」という気持ちが強いため、周囲の何気ない言動もネガティブに捉えてしまうことが原因です。

実際はそうでなくても「嫌われているのではないか」「自分には価値がない」と思い込んでしまうケースも珍しくありません。自分を低く見積りすぎると、会話に踏み出す勇気が持てなくなり、結果として周囲との間に距離が生まれてしまいます。

自信の持ち方についてより詳しく知りたい方は「自分に自信がない人の特徴やその原因は?自信をつけるためにできることや注意点」もご覧ください。

4.常に周りの目が気になってしまう人

他人からの評価を気にしすぎることも、疎外感を招きやすい要因です。「嫌われたくない」と相手の顔色ばかりうかがってしまい、自分らしく振る舞えなくなってしまうからです。

傷つかないようにと心を閉ざしたまま接していると、周囲も「近寄りがたい」と感じてしまいます。その結果、皮肉にも距離ができてしまい、さらに孤独を深める悪循環に陥りやすくなります。

5.ネガティブ思考になりやすい人

ささいな出来事を悪い方向に受け取ってしまうのも、疎外感を強める原因の一つです。あいさつがなかった、目が合わなかったといった小さなことでも「無視された」「嫌われた」と心が敏感に反応してしまい、傷つくのを恐れて心を閉ざしてしまうからです。

しかし、相手に悪意はなく、たまたま気づかなかっただけかもしれません。不安な気持ちから周囲と距離を置いてしまうと、結果として孤独感が深まり、さらに苦しくなってしまいます。

ネガティブ思考についてより詳しく知りたい方は「ネガティブな人とはどんな人?特徴や思考を切り替える方法について」もご覧ください。

6.認めてもらいたいという気持ちが強い人

だれかに認められたい気持ちが強すぎると、心が不安定になりやすくなります。自分の価値を他人の評価に委ねてしまうため、期待した言葉が得られないと「必要とされていない」と感じてしまうからです。

頑張りを認めてほしいと願うこと自体は自然なことです。しかし、認められない寂しさが募ると、周囲から受け入れられていないように感じてしまい、それが疎外感へとつながります。

7.受け身の姿勢が癖づいている人

「自分から話しかける勇気が出ない」と、つい受け身になってしまうのも、疎外感を深める原因になりがちです。きっかけを待っているだけでは、会話の輪に入るタイミングを逃してしまうことが多いからです。

周囲も、控えめな雰囲気を感じ取って「そっとしておいてほしいのかな」と遠慮し、声をかけづらくなっているのかもしれません。お互いに悪気はなくても、そのすれ違いが「自分だけ取り残された」という寂しさにつながってしまうのです。

疎外感を感じる原因は環境的な要因もある

疎外感は本人の性格や考え方だけでなく、環境から影響を受けることも珍しくありません。どれほどコミュニケーションが得意な人でも、集団の構造や雰囲気が自分に合わなければ孤立してしまうことがあります。

特に以下のような環境では、疎外感が生まれやすくなります。

  • 人間関係が閉鎖的で、特定のグループだけが強い力を持っている
  • 個人で行う作業が多く、周囲と会話する機会が少ない
  • 組織の価値観や文化が自分に合わない
  • 周りが盛り上がっている趣味や地元の話題についていけない

このように、環境や相性のミスマッチが背景にある場合、個人の努力だけで周囲になじむことは簡単ではありません。自分に原因があるのではなく、その場所との相性が悪くて疎外感が強まっている可能性も十分にあります。

疎外感を感じてしまったときの対処法

疎外感を抱えたまま過ごすのは、精神的に大きな負担となります。ここでは、つらい気持ちをやわらげ、前向きに対処するための考え方や行動を紹介します

1.感情を認めて自分を責めるようなことはしない

疎外感を抱くのは、決して悪いことではありません。まずはそのつらい感情を否定せず、ありのまま受け入れてみましょう。無理に平気なふりをして感情を押し殺すと、かえって苦しさが増すので注意が必要です。

具体的には、次のように意識してみてください。

  • 「自分はダメだ」と自分を責めない
  • 「今、私は寂しいと感じている」と認める
  • つらいときは無理をして笑わない
  • 「疎外感を抱くのは人間として自然なこと」と言い聞かせる

自分を責めるのではなく、事実だけを客観的に見つめると、張り詰めた心が楽になります。

2.居場所を複数もっておく

特定のコミュニティだけに依存していると、そこで人間関係につまずいたときに自分の居場所がなくなったように感じてしまいます。そのため、職場や学校以外にも、安心して過ごせる居場所をいくつか持っておくことをおすすめします。

別の居場所の具体例は、次のとおりです。

  • 趣味のサークルや習い事に参加する
  • 昔からの友人や地元の友達と会う
  • SNSなどのオンラインコミュニティをのぞく
  • 行きつけのカフェや図書館など、落ち着ける場所を作る

別の場所で必要とされている自分や、リラックスできる時間を実感できれば、一つの場所での評価が全てではないと思えるようになり、心に余裕が生まれます。

3.リフレッシュと休息を優先する

心と体は密接につながっています。疲労やストレスがたまっていると思考がネガティブになりがちで、普段なら気に留めないようなことでも深く落ち込んでしまいます。疲れを感じたときには、次の方法で自分をいたわってみましょう。

  • いつもより早く寝て睡眠時間を確保する
  • 温かいお風呂にゆっくりつかる
  • スマートフォンから離れてデジタルデトックスをする
  • 好きな音楽を聴いたり、美味しいものを食べたりする

心身のエネルギーが回復すれば、物事を冷静に捉えられるようになり、自然と前向きな気持ちが戻ってきます。

4.自分から小さなコミュニケーションを試みる

周囲からの反応を待っているだけでは、状況が変わらないこともあります。無理に会話を盛り上げようとする必要はありませんが、自分から小さなアクションを起こしてみるのも一つの方法です。

すぐに実践できることを、いくつか紹介しましょう。

  • 「おはようございます」と笑顔であいさつをする
  • 「ありがとう」と笑顔で感謝を伝える
  • だれかの仕事や作業を手伝ってみる
  • 休憩中に「今日は良い天気ですね」などと一言だけ話しかける

このように、小さな関わりを積み重ねていくことが、周囲との距離を縮めるきっかけになります。

5.信頼できる人に相談してみる

一人で悩みを抱え込んでいると、視野が狭くなり、悪い方向へと考えが及んでしまいがちです。だれかに今の気持ちを話すことで、客観的な視点を取り戻せる場合があります。

相談の例は次のとおりです。

  • 家族や昔からの友人に、今の悩みを打ち明けながら自分の長所や過去の成功体験を思い出させてもらう
  • 信頼できる同僚や上司(あるいはクラスメイトや教師)に、職場や学校での人間関係や立ち位置について率直な意見を聞く
  • スクールカウンセラーや心療内科の医師に、疎外感の原因を整理し対処法を一緒に考えてもらう
  • 電話やSNSの悩み相談窓口で、匿名でだれにも言えない本音や深刻な悩みを話す

言葉にして吐き出すだけでも心が軽くなり、だれかとつながっているという安心感が、疎外感をやわらげてくれます。
人に打ち明けるのが恥ずかしい、あるいは打ち明ける人がいないのであれば、AIに相談してみるのもよいでしょう。

6.自分の価値を再確認し自己肯定感を高める

他者の評価や反応ばかり気にしていると、自分の価値を見失いやすくなります。周囲にどう思われるかではなく、自分で自分を認めることが疎外感を乗り越える力になります。

自信を取り戻すために、次のことを試してみましょう。

  • 得意なことや好きな趣味に没頭して、自分らしさを再発見する
  •  新しいスキルや知識を学び始めて、成長している自分を実感する
  • これまで乗り越えてきた困難や挫折から立ち直った経験を思い出す
  • 「人に親切にできた」など日常の小さな良い行動を認める

他者の評価に依存せず、自己肯定感を高めていくことで、周囲の状況に左右されない強い心を持てるようになります。

まとめ

疎外感は、周囲との間に見えない壁を感じることで生まれる苦しい感情です。しかし、それは環境が合わないだけであったり、一時的な疲れが原因だったりすることも珍しくありません。まずは原因を整理し、自分を責めすぎないことが大切です。

つらいときは無理に周りに合わせようとせず、休息を優先して心を休めましょう。気持ちに余裕が出てきたら、笑顔であいさつしてみたり、他に安心できる居場所を探したりしてみるのも良いかもしれません。

ただし、どうしても苦しい状況が続く場合は、専門家や信頼できる人に頼る勇気を持つことも必要です。自分の感情を否定せずに受け入れ、自分らしく安心して過ごせる時間を増やしていけば、やがて明るい兆しが見えてくるはずです。

※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。

田辺 容子(たなべ ようこ)
FPライター。証券会社にて個人向け資産運用のアドバイス業務に約10年間従事。現在は、実務経験と金融資格、自身の投資経験を活かし、金融分野に特化したライターとして活動中。メガバンクのコンテンツ制作や大手金融メディアでの記事執筆など、信頼性が重視される案件を多数手がけている。2級FP技能士、証券外務員一種。

記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ