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ライフスタイルとは、仕事や家庭、趣味および人間関係など、人生のあらゆる選択から形づくられる自分らしい生き方です。
理想とするライフスタイルを見つけるためには、日々どのような点に注意すべきか、また実現へと導くためのヒントを、働き方や生活の具体例をあわせて紹介します。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
ライフスタイルとは？
ライフスタイルということばは、「生活の様式や暮らし方」を意味します。しかし一般的には、人生観・価値観・習慣などが複合的に組み合わさって現れる「その人らしい生き方そのもの」を指します。
例えば、食事・運動・仕事・趣味・人間関係・余暇の過ごし方などが互いに絡み合い、個人の「らしさ」を形成します。
自分の理想のライフスタイルを見つける方法
自分の理想のライフスタイルを見つけるには、現状を見直し、どのように過ごしたいのかを考える必要があります。
以下では、自分にとっての理想のライフスタイルの見つけ方について紹介します。
1.現状の生活を見直してみる
理想のライフスタイルを描くには、現状の生活を見直してみることが大切です。
見直す項目として、以下の3つがあるので、それぞれ紹介します。
- 時間やお金の使い方
- 楽しいことやストレスに感じていること
- 人間関係や生活環境
1.1.時間やお金の使い方を見直してみる
現状の生活を見直すには、まず自分が時間やお金をどう使っているかを振り返ってみましょう。そうすることで、自分が何に価値を感じていて、どんなことに時間やお金をかけているのかがはっきりと見えてきます。
時間であれば1週間ごと、あるいは一日のスケジュールを15分刻みで記録してみることで、実際の使い方と、想定していた使い方のズレに気づくかもしれません。
支出であれば、記録することで、自分自身が無意識に何に力を入れているのか、あるいは何に興味がないのかといったことが可視化できます。
次第に時間やお金に関する価値観が見えてくるでしょう。
1.2.楽しいこと・ストレスに感じることを書き出す
日頃どのようなことが楽しく感じるのか、あるいはストレスに感じるのはどのようなことかについて書き出すことで、理想のライフスタイルを見つけるヒントとなります。
ポジティブな体験とネガティブな体験の両方を記すことで、自分の感情と行動との対応関係が見えてきます。可視化することで、自分が理想としているライフスタイルに活かせる点が見えてくることでしょう。
1.3.人間関係や生活環境について考えてみる
現状の人間関係や今の生活について深く考えてみることは、自分の理想のライフスタイルを描く上で欠かせない重要なステップです。
家族、友人、職場の人との関係性と、それぞれの関係において自分がどのような役割を担っているかを振り返ってみましょう。また、住んでいる場所や住まいの条件、日々の食生活についても見直してみてください。
このような現状分析を通じて、あなたが今の環境で本当に満足しているのか、何が自分にとって必要で、何を遠ざけるべきなのかが明確に見えてきます。理想とするライフスタイルとのギャップに気づくことで、具体的な改善の方向性を見つけることができるでしょう。
2.自分の理想のライフスタイルを考えてみる
現状の生活を見直したうえで、ギャップの大きさなどにより優先順位をつけ、自分にとって理想の暮らしとは何かについて考えます。
その際、仕事や家庭、趣味・人間関係など、人生の各要素をどうバランスさせたいかを想像することが大切です。また、他人のライフスタイルに惑わされず、自分が心地よく生きられる形を思い描くことがポイントです。
3.理想に近づくためにできることを考える
理想のライフスタイルが想像できたら、それを実現するための具体的な計画を検討します。
時間の使い方を変える、環境を整える、新しいスキルを学ぶなど、小さな行動から始めるのが現実的です。
ただし、一度に全部を変えるのではなく、現状の生活と理想のギャップを見つけて少しずつ変えていきましょう。一歩一歩、理想のライフスタイルに近づくことが期待できます。
働き方・生活別でみるライフスタイルの具体例
ライフスタイルは、働き方や日々の暮らしに大きく影響を受けます。例えば、仕事に全力で取り組みたい方と趣味を大切にしたい方では、働き方や労働時間の許容量に違いが出るでしょう。
ここでは「働き方」と「生活スタイル」の具体例について紹介します。
1.働き方の具体例
働き方の具体例として、次の5つについて、それぞれどのような働き方なのか、どのようなメリットがあるのか紹介します。
- ワーキングママ・ワーキングパパ
- 兼業主婦（夫）
- フリーランス
- リモートワーカー
- ノマドワーカー
1.1. ワーキングママ・ワーキングパパ
ワーキングママ・ワーキングパパとは、仕事をしながら子育てもこなす女性（男性）を指します。
正社員勤務やパート勤務、あるいはフリーランスなど多様な働き方があり、最近では、時間や場所に柔軟性を持たせて働く在宅勤務も増加しています。
ワーキングママ・ワーキングパパのメリットは、正社員の場合、仕事にかける割合が大きいものの、収入や雇用が安定している点です。
パート勤務やフリーランスのメリットは、子どもの時間を確保しながら仕事を続けられる点です。
1.2. 兼業主婦（夫）
兼業主婦とは、主婦（夫）業（家事（炊事・洗濯・掃除など）や育児など）とあわせて、課税所得以上に達する収入を得ている男性（女性）をいいます。
メリットは、夫（妻）の収入だけでなく、夫婦で収入があるため経済的に余裕が生まれる点です。仕事を通じて、自己実現や社会との関わりが維持できることも兼業ならではです。
1.3.フリーランス
フリーランスは、会社に属さず個人で業務を請け負い、報酬を得る働き方です。また、フリーランスは、働き方を定義する呼称で、業種・職種は問いません。
フリーランスとして活躍しやすい職種として、エンジニアやデザイナー・ライターなど、クリエイティブ系の職種が多いです。
フリーランスのメリットとして、働く内容や時間の裁量が大きいことがあります。
会社勤務と違い、好きなプロジェクトを選べ、成果に応じて報酬が得られる点も、フリーランスのメリットといえるでしょう。
1.4.リモートワーカー
リモートワーカーとは、オフィスに出社せず、自宅やサテライト拠点など、オフィスから離れた場所で仕事をする人をいいます。
リモートワーカーには2種類あります。企業に雇用されている形であるものの、自宅など就業場所が自由な「雇用型」、および企業に雇用されていない「自営型」です。
リモートワーカーのメリットとして、出社の必要がなく、通勤時におけるストレスが軽減できる点があります。通勤時間が削減できるため、プライベートな時間など自由に時間が使える利点もあります。
1.5.ノマドワーカー
ノマドワーカーとは、特定のオフィスに縛られずに働く人のことです。パソコンやモバイル端末、インターネット環境さえあれば、カフェやコワーキングスペースまたは旅先など、どこでも仕事が可能です。
「ノマド（nomad／遊牧民）」が示すように、定住せずに移動しながら仕事をするイメージが重ねられており、時間と場所の自由を追求するスタイルといえます。
メリットとして、好きな土地で暮らしながら働ける点があります。移動や環境変化が刺激になり、都市から離れた場所でも仕事することが可能です。
2.生活の具体例
暮らし方の具体例として、次の5点があります。働き方の具体例同様、どのような生活で、どのようなメリットがあるのか紹介します。
- スローライフ
- ミニマリスト
- 健康志向・自然派志向
- 推し活
- 二拠点生活
2.1.スローライフ
スローライフとは、効率やスピードを最優先せず、時間にゆとりを持って暮らす生き方を指します。スローライフは、暮らし方だけでなく考え方や価値観も含まれるため、ライフスタイルのひとつとして認識されています。
スローライフのメリットは、ストレスの軽減、精神の安定が図れる点です。ゆとりが創出でき、心身ともにリラックスする時間が増える利点があります。
スローライフについて詳しく知りたい方は「スローライフとはどんな暮らし？田舎暮らしとの違いや実現するためのポイントを紹介」をぜひお読みください。
2.2.ミニマリスト
ミニマリストは、不要なものを手放し、本当に必要なものだけを選んで最低限のもので生活することです。自分にとって大事な対象物にのみ時間やお金をかけ、余計なものを持たない・買わないことで、精神的にゆとりを持った生活ができます。
メリットは、必要以外のものを持たないことで、お金の節約が可能です。また、余分なものがないため、視覚的ノイズが少なくなる点も利点としてあります。
2.3.健康志向・自然派志向
健康志向・自然派志向のライフスタイルは、食・睡眠・運動・住環境などを、健康や自然基準で選ぶ暮らし方を指します。例えば、化学物質を避けた住宅素材を選んだり、オーガニックな食材を摂ったり、屋内空間に緑を取り入れるなどが健康志向・自然派志向に含まれます。
健康志向・自然派志向のライフスタイルには、身体と心の両面で大きなメリットがあります。まず身体的には、日頃から健康を意識した生活を送ることで体調を良好に保ちやすくなります。さらに、化学物質を避けた暮らしを心がけることで、体への負担を軽減することができます。
一方、心の面では、気持ちが安定しやすくなるという効果があります。自然に触れる機会を増やすことで心が豊かになり、安全で安心できる環境で過ごすことへの満足感も得られます。
2.4.推し活
推し活とは、アイドルやアーティストなど、好きで推せる人やモノに対して時間やお金をかけるライフスタイルのことです。
推し活のメリットは、熱中できるものがあることで、仕事やそれ以外で頑張れるモチベーションになったり、日々の生活に癒しが生まれたりする点です。
また、同じ推しを応援する仲間との交流ができることで、孤独感や孤立感を払拭するのに有効に働く点もメリットといえます。
2.5.二拠点生活
二拠点生活とは、ふだん住む場所と別の地域を拠点として持って、時間を分散させながら暮らすスタイルです。例えば平日は都会で働き、週末は田舎でのんびり過ごすといった、都会と田舎での暮らしが満喫できます。
二拠点生活のメリットは、気分転換できる場所を持て、都市と自然のバランスを取れる点です。これまで交流のなかった人とのふれあいが生まれ、新しい価値観を創出できる点も利点としてあります。
理想のライフスタイルを実現に導くためのポイント
理想のライフスタイルを実現するには、思い描くだけでなく、具体的な行動に落とし込むことが大切です。以下では、理想のライフスタイルを実現するための行動について解説します。
1.まずは小さな目標を立ててみる
理想のライフスタイルを実現するためには、いきなり大きな目標を掲げるよりも達成可能な小さな目標を積み重ねることが重要です。
例えば「毎朝10分早く起きる」「週に1回だけ外食を控える」など、無理のない範囲から始めることで、成功体験を重ねやすくなります。
小さな目標が問題なくクリアできれば、次第にハードルを上げていくことで理想の暮らしに自然と近づく原動力になるでしょう。
2.他人のライフスタイルは参考程度に見る
SNSやメディアには魅力的なライフスタイルがあふれていますが、他人の生き方をそのまま真似する必要はありません。
ライフスタイルは、個人の価値観や環境によって異なります。比較しすぎると本来の目的を見失いがちです。大切なのは、自分にとって心地よいと感じる基準を持つことです。他人のライフスタイルはキラキラして見えることも多いですが、参考程度として、自分のペースや生活背景に合う部分だけを取り入れる柔軟さが必要でしょう。
3.逆算して考えることを習慣つける
理想のライフスタイルを描く際には、ゴールから逆算して考えることを習慣づけることが効果的です。
例えば、オリンピックメダリストや有名な経営者などの多くは、逆算思考により成果を出しているという話があります。ゴールを設定しないと、モチベーションは下がってしまいがちです。ゴールを明確にし、段階的に落とし込むことで、現実的な計画が立てやすくなるでしょう。
4.行動範囲を広げてみる
理想のライフスタイルを実現するためには、行動範囲を広げ、未知の世界に触れることが欠かせません。
新しい場所に足を運び、異なる価値観を持つ人と交流することで、自分の中に眠っていた好みや価値観が刺激され、新たな発見が生まれることがあります。行動の幅が広がるほど、理想の形はより鮮明になります。変化を恐れず、小さな一歩を踏み出すことが、理想のライフスタイルへのスタートとなるでしょう。
まとめ
ライフスタイルとは、自分の価値観や生き方が日々の暮らし方に現れるものです。理想のライフスタイルを実現するためには、まず今の生活を振り返って、自分が本当に大切にしたいことは何かをはっきりさせることから始まります。
理想の暮らしが見えてきたら、いきなり大きく変えようとせず、小さな行動を一つずつ積み重ねながら、理想と現実の差を少しずつ縮めていくことが大切です。働き方や暮らし方に決まった正解はありません。自分にとってストレスが少なく、心地よく過ごせる生活を基準に考えることが重要です。
変化を怖がらず、新しい考え方や価値観に触れる機会を作りながら、自分らしい暮らしを少しずつ形にしていくことで、毎日がより充実し、自分にぴったりのライフスタイルを手に入れることを目指しましょう。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
宮本 建一（みやもと けんいち）
マネーライター。銀行・消費者金融・信用組合の勤務を経て独立。融資経験・FPの知見を生かし、各種サイトで主に資金調達、不動産関連記事の執筆を行う。金融専門誌への寄稿、金融機関行職員向けの通信講座教材執筆経験あり。2級ファイナンシャルプランニング技能士、AFP
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