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5人家族の生活費は、いったいどのくらいかかるのでしょうか。人数が増えると、食費や光熱費、教育費など、あらゆる支出がふくらみがちです。「毎月の家計がギリギリ」「他の家庭は毎月どれくらい使っているのだろう?」と不安に感じている方も多いでしょう。
この記事では、5人家族の1ヵ月の生活費平均や内訳、そして収入別のシミュレーションまでくわしく解説します。
家計管理のコツを身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
5人家族の1ヵ月の生活費の平均
それでは、総務省「家計調査(2024年)」をもとに、5人家族の1ヵ月あたりの平均的な生活費(消費支出)を見ていきましょう。総額は35万9,917円で、内訳は次のとおりです。[参考1]
【5人家族の生活費(月額)】
項目 | 月額 |
食料 | 10万5,480円 |
住居 | 1万2,804円 |
光熱・水道 | 2万6,746円 |
家具・家事用品 | 1万3,831円 |
被服および履物 | 1万3,769円 |
保健医療 | 1万3,605円 |
交通・通信 | 5万4,027円 |
教育 | 3万4,283円 |
教養娯楽 | 3万5,179円 |
その他の消費支出 | 5万192円 |
合計 | 35万9,917円 |
参考1:総務省「2024年家計調査(家計収支編)第3-1表」Excel(シート名:二人)
※各項目は四捨五入しているため、合計と一致しない場合があります。
上の表を見ると、5人家族では食費と交通・通信費の負担がとくに大きいことがわかります。
一方で、住居費は1万2,804円とかなり低めです。これは、このデータにおける持ち家比率が92.2%と高く、住宅ローンの返済額が消費支出に含まれていないためと考えられます。そのため、ローンの支払いがある方や賃貸暮らしの方は、もう少し高めに見積もっておく必要があるでしょう。
また、教育費と教養娯楽費がいずれも3万円を超えており、子どもの学びや家族での時間を大切にしている様子がうかがえます。
5人家族の生活費の内訳
5人家族になると、食費を始め何かと出費が増え、やりくりも大変になります。ここでは、家計調査のデータをもとに、主な生活費の内訳を見ていきます。
1. 食費の内訳
5人家族の平均的な食費の金額は、10万円を超えており、生活費のなかでもとくに大きな割合を占めています。食費の大まかな内訳は、以下のとおりです。[参考2]
【5人家族世帯の食費の内訳】
分類 | 項目 | 月額 |
自炊に使う食品 | 穀類・魚介類・肉類・乳卵類・野菜海藻・果物・油脂調味料 | 5万214円 |
嗜好品 | 菓子類・飲料・酒類 | 2万1,007円 |
調理食品 | 調理食品 | 1万4,513円 |
外食 | 外食 | 1万9,745円 |
食料合計 | 10万5,480円 |
参考2:総務省「2024年家計調査(家計収支編)第3-1表」Excel(シート名:二人)をもとに作成
※各項目は四捨五入しているため、合計と一致しない場合があります。
食費の内訳を見ると、自炊に使う食品(食材費)だけでなく、嗜好品や外食の支出も目立ちます。お菓子やジュース、ちょっとしたテイクアウトなど、子どもがいる家庭ならではの出費が積み重なるため、やむを得ない面もあるでしょう。
さらに、子どもが育ち盛りになると、部活や塾の前後に軽食を取る機会が増え、それも食費を押し上げる一因になります。
1ヵ月の食費が10万円を超えるのは、こうした背景を持つ5人家族ならではの特徴といえます。
2. 水道光熱費の内訳
5人家族の水道光熱費は、月額2万6,746円です。[参考3]なかでも電気代が1万4,413円と半分以上を占めており、ガス代は4,284円、その他の光熱費は1,204円です。
近年はエアコンやIH調理器具の普及により、家電の利用機会が増え、ガスより電気を多く使う家庭が目立っています。
上下水道料は6,846円で、やはり人数が多いぶん、使用量も増えやすくなります。
光熱費は季節によって変動しやすいため、使用量をチェックする際は年間を通して確認しましょう。
参考3:総務省「2024年家計調査(家計収支編)第3-1表」Excel(シート名:二人)
3. 交通・通信費の内訳
5人家族の交通・通信費は、月あたり合計で5万4,027円となっており、そのうち3万円以上を自動車関係費が占めています。[参考4]
公共交通費は5,349円と少額にとどまり、移動手段として車に大きく頼っている実態が見えてきます。家族が多いと、通勤・通学の送り迎えや日々の買い出しなどで車を使う機会が増えるため、自動車関係費は生活に欠かせない支出といえるでしょう。
一方で、通信費は1万4,624円に抑えられており、家族の多くがスマホを持っていることを考えると、比較的コストが抑えられている印象です。格安SIMや家族割の活用など、コストを意識した使い方が浸透してきたことがうかがえます。
参考4:総務省「2024年家計調査(家計収支編)第3-1表」Excel(シート名:二人)
家計簿管理の黄金比率は「50:30:20」
家計管理の目安としてよく使われるのが「50:30:20の法則」です。手取り収入のうち「50%を生活費」「30%を娯楽や自己投資」「20%を貯蓄」に分ける考え方で、無理なくお金を使いながら貯蓄もできるのが特徴です。
ただし、家族構成や収入によって適した割合は変わります。例えば、子どもがいる家庭や収入が少ない家庭では、次のような比率が推奨されることもあります。
- 生活費60%・娯楽費20%・貯蓄20%
- 生活費70%・娯楽費20%・貯蓄10%
家庭ごとに調整しながら、目安として取り入れてみてください。
5人家族の生活費を収入別でシミュレーション

「家計調査」によると、5人家族の生活費(消費支出)は毎月359,917円かかります。この金額を基準にして、手取り額ごとに家計の状況をシミュレーションしました。収入に応じて暮らしぶりがどのように変わるのか、比較しながら見ていきましょう。
1. 手取りが30万円の場合
手取り30万円では生活費1ヵ月の約36万円がまかなえず、約6万円の赤字になります。この状況では、貯蓄の取り崩しや借入に頼らざるを得ません。
また、このデータではあまり住居費がかかっていないため(1万2,804円)、家賃やローン返済がある家庭では、さらに赤字が広がるおそれがあります。
通信費や教養娯楽費など、見直しやすい項目から節約を意識し、それでも足りない場合は収入を増やす方法も検討する必要があります。
2. 手取りが40万円の場合
手取り40万円の場合、生活費が1ヵ月に約36万円かかるのに対して、約4万円の黒字が見込めます。一定のゆとりが感じられる水準ですが、このデータははあまり住居費がかかっていないため(1万2,804円)、家賃やローン返済がある家庭では赤字に転じるおそれがあります。
また、将来にわたって安定した暮らしを続けるためには、子どもの進学や突発的な支出にも備えておかなくてはなりません。固定費の見直しを中心に、生活コストを抑える工夫が求められます。
5人家族の場合は、手取りが40万円あっても油断できないのが実情です。
3. 手取りが50万円の場合
手取り50万円では、生活費が1ヵ月に約36万円かかるのに対して、約14万円の余裕があり、ようやくゆとりのある生活が実感できます。
この程度の余裕があれば、子どもの習い事や家族旅行といった、生活の質を高める支出も無理なく取り入れられるでしょう。
ただし、家賃や住宅ローンの負担が大きい家庭では、手取りが50万円あっても油断は禁物です。想定外の出費に備えるためにも、計画的な家計管理を心がける必要があります。
生活費が足りなくなる理由
生活費が足りなくなる原因には、日々のちょっとした行動や習慣が影響しています。思い当たることがないか、チェックしてみましょう。
1. 毎月かかっている費用を把握していない
毎月どのような支出があるのか把握できていないと、無駄な出費に気づけず、気がついたときには生活費が足りなくなることがあります。
とくに、現金と複数のキャッシュレス決済を併用している場合、支出の管理は一層むずかしくなります。
現金での支払いは、財布の中身が減ることで使った実感が得られますが、キャッシュレス決済ではそうした感覚が薄れがちです。
また、決済手段ごとにアプリや明細の表示形式が異なるため、利用履歴を個別に確認しなければならず、支出の全体像を把握しにくくなります。
このような状況では、家計の収支バランスを正確に把握しづらくなり、結果として家計管理そのものがさらに複雑になってしまいます。
2. 使用用途不明の支出がある
財布や口座からお金が減っているのに、何に使ったのか思い出せない状態では、節約のしようがありません。
とくに、レシートを保管する習慣がなかったり、使った金額をメモしていなかったりすると、あとから振り返っても使い道を思い出すのが難しくなります。
その結果、本当に必要な支出だったのか判断できず、無駄遣いをしたのかわからなくなってしまい、赤字に陥りやすくなります。
3. ボーナスで補えばいいと思っている
「赤字はボーナスでなんとかなる」と思っていると、支出への意識がゆるみ、必要以上にお金を使いすぎてしまいます。
その結果、毎月の収入内でやりくりする意識が薄れ、ボーナス頼みの家計になりがちです。
さらに、ボーナスは会社の業績などによって金額が変動するため、予想より少なかった場合は穴埋めができず、貯蓄にも手をつけることになりかねません。
4. 生活水準と収入が見合っていない
生活費が足りなくなる原因のひとつに、収入に見合わない暮らしをしているケースがあります。
例えば「外食が多い」「教育費にお金をかけすぎる」「年に何度も家族旅行に行く」など、理想の生活を追い求めすぎると、すぐに家計が苦しくなります。
無理な生活を続けることで、気づいたときには赤字になっているケースも少なくありません。
生活水準と収入がつり合っていないと、家計の圧迫につながります。
5. 必要以上に買い物をしてしまう
「セールで安かったから」「まとめ買いの方がお得だから」と、つい予定外のものまで買ってしまった経験はありませんか。
その結果、使いきれずにムダになったり、在庫が増えて管理できなくなったりするケースもよくあります。
一見お得に見える買い物でも、使いきれなければムダになってしまいます。とくに食品や日用品は、安さにつられて多めに買ってしまいがちです。
必要な分だけを買う意識が薄れると、月々の生活費が不足する原因となります。
5人家族の生活費を節約するための方法

家族が多いと、その分だけ日々の支出も増えていきます。無理なく節約を続けるには、生活スタイルに合った仕組みづくりが欠かせません。
ここでは、5人家族の生活費を節約するための方法を6つ紹介します。
1. 収支を把握し家計簿をつける
節約は、まず今の家計状況を正しく知ることから始めましょう。毎月の収入と支出を家計簿で記録していくと、何にお金を使いすぎているのかが見えてきます。
5人家族の場合、食費や教育費などの支出が多くなりやすいため「どこに、どれだけかかっているのか」を明確にすると、節約できる余地は意外と見つかるものです。
なかでも、子ども関係の費用は月によってばらつきがあるため、年間を通じた平均額をつかんでおくと、予算が立てやすくなります。
また、家族全員で節約意識を共有することも大切です。例えば、月末に家計を振り返り、無駄があった支出について話し合う機会を持つと、家族全体で節約意識を高められます。
家計簿についてよりくわしく知りたい方は「家計簿に必要な項目とは?家計簿をつける際のポイントなども徹底解説!」もご覧ください。
2. マネープランを作成する
5人家族は、子どもの習い事や日々の食費などで、支出が大きくなりやすい傾向があります。さらに、進学費用や家族旅行など、将来に向けた備えも必要になります。こうした支出に備えるには、マネープランの作成が効果的です。
固定費と変動費を分けて整理し、貯蓄や予備費の目安を立てておくと、使えるお金が明確になってムダ遣いを防げます。
また、マネープランは一度立てたら終わりではありません。子どもの成長や世帯収入の変化に合わせて、定期的に見直すことが大切です。家族で話し合いながら調整していくと、無理なく続けられるでしょう。
しかし、初めての方にとっては「何から始めればいいかわからない」と感じるかもしれません。そんなときに便利なのが、フコク生命が提供しているライフプラン作成ツール「ライフコンパス」です。シミュレーションが完了すれば、将来の収支バランスや教育費・年金・公的保障などを踏まえたうえで、必要な資金と備えを可視化できます。お申込みはこちらから受け付けています。
3. 節約の目的・目標を設定する
「何のために節約するのか」が明確になると、節約へのモチベーションが長続きします。5人家族の場合は、全員が納得して取り組める目標を立てることが大切です。
例えば「年に1回は家族旅行へ行きたいので、毎年50万円を貯める」「マイホーム購入の頭金として、5年間で500万円を積み立てる」といったように、目標はできるだけ具体的に設定しましょう。
家族みんなで前向きに取り組むには「今月は外食を1回減らして1万円浮かせよう」「スマホ料金を見直して月2,000円抑えよう」といった小さな工夫から始めるのがおすすめです。
こうした行動に金額や期限を決めておくと、月々の目標額が明確になり、日々の節約にも取り組みやすくなります。このような積み重ねが、家族全員で協力して節約に取り組むための土台になります。
4. 作り置きや冷凍保存で食費を抑える
5人分の食費は家計のなかでも大きな割合を占めます。安いときにまとめ買いして、作り置きや冷凍保存を活用すると、食材をムダなく使いきれます。
例えば、肉は小分けにして冷凍、野菜は多めに切って余った分をバラ凍結しておくなど、簡単に下ごしらえをしておけば、時間のないときでも手軽に1品ができるので便利です。
また、おかずを多めに作って1人前ずつ冷凍しておくと、子どもが自分で温めて食べてくれるので、忙しい日の助けになります。
ちょっとした工夫を積み重ねることで、外食や惣菜に頼る機会が減り、5人家族でも食費を抑えやすくなります。
5. 水道光熱費や通信費を見直してみる
5人家族では、人数が多いぶん固定費を見直すだけでも、大きな節約効果を期待できます。
なかでも電気代は支出の割合が大きいので、ちょっとした工夫で効果が出やすい項目です。
さらに、家族全員が1つの部屋で過ごす時間を増やせば、エアコンの使用台数を減らせて、電気代の削減につながります。
通信費については、格安SIMへの乗り換えや家族割の活用が効果的です。水道代も、節水シャワーを導入すれば、コストを抑えられます。
そのほか、電力会社やガス会社の料金プランを比較し、より安いプランに変更するのもおすすめです。
家族みんなで協力して、固定費である水道光熱費や通信費の節約習慣を身に付けましょう。
6. 保険の見直しも重要なポイント
5人家族の生活費を効率よく管理するには、保険の定期的な見直しも欠かせません。
家族が増えると必要な保障内容も変化するため、不要な特約を外したり契約プランを見直したりすれば、月々の保険料を抑えて、家計の負担を軽くすることが期待できます。
なかでも、4人家族から5人家族へと変わるタイミングは、保障内容の見直しに加えて、教育資金の準備といった新たな課題が生じやすい時期です。
お子さまがいるご家庭や出産を控えている方は、学資保険の活用を検討するのがおすすめです。
一般的に学資保険は出産前や0歳のうちから検討する方が多く、その理由は早めに準備を始めれば、返戻率が高くなるため、将来の備えがより充実するからです。
フコク生命の学資保険「みらいのつばさ」は返戻率が高く、貯蓄性を重視した設計で、効率よく教育資金を準備できる商品です。複数のお子さまがいるご家庭なら、兄弟割引があるのもうれしいポイントです。
5人家族の家計を安定させるためにも、現在の保障内容が今の家族構成に合っているか、一度見直してみるとよいでしょう。
まとめ
5人家族の生活費はどうしても負担が大きくなりがちですが、平均額や支出の傾向を知ることで、家計の不安はやわらぎます。
まずは、なぜ生活費が足りなくなるのかを見直し、わが家に合った節約方法を取り入れてみましょう。それが、暮らしにゆとりを生む第一歩となります。
大切なのは、完璧を目指すことではなく、自分たちのペースで家計と向き合っていくことです。将来の見通しが立つだけでも、気持ちはぐっと楽になります。
10年後、20年後も笑顔で過ごすために、今日からできることを始めてみてください。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。
法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
田辺 容子(たなべ ようこ)
FPライター。証券会社にて個人向け資産運用のアドバイス業務に約10年間従事。現在は、実務経験と金融資格、自身の投資経験を活かし、金融分野に特化したライターとして活動中。メガバンクのコンテンツ制作や大手金融メディアでの記事執筆など、信頼性が重視される案件を多数手がけている。2級FP技能士、証券外務員一種。
記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ