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結婚式に出席する場合、祝福の気持ちを込めてご祝儀を渡すのが習わしです。
ただ、ご祝儀の相場は新郎新婦との関係性によって異なる上、包み方や渡し方にも一定のマナーがあります。
知らない間に不作法な振る舞いをしてしまわないよう、事前にご祝儀に関する基本的なマナーやルールをチェックしておきましょう。
この記事では、ご祝儀に包む金額の相場や、包み方・渡し方の注意点、欠席してしまった場合の対応などについて紹介します。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
結婚式のご祝儀、金額の相場はいくら?
ご祝儀は、結婚式や出産、就職など、おめでたい事を祝うために贈るものです。
お祝いの気持ちを形にしたものなので、いくらでも良いのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結婚式で贈るご祝儀には相場があり、平均を大きく下回る額を贈るのは一般的にマナー違反とみなされます。
「常識のない人」というレッテルを貼られないよう、事前に結婚式のご祝儀の相場をチェックしておくことが大切です。
1.新郎新婦との関係性によって金額は異なる
結婚式のご祝儀に包む金額の相場は、新郎新婦との関係性によって大きく異なります。
以下では、毎年実施されている「ゼクシィ結婚トレンド調査」の結果をもとに、ご祝儀の平均相場を新郎新婦との関係性別にまとめました[参考1]。
ご祝儀の相場(新郎新婦との関係性別)
新郎新婦との関係性 | ご祝儀の平均 |
親族 | 7.4万円 |
友人 | 3.0万円 |
恩師 | 4.1万円 |
上司 | 4.2万円 |
親族の場合は「5~10万円未満」と回答した方が半数を超えており、約4人に1人(27.3%)が「10万円以上」と回答しています。
一方、友人や恩師は「3〜4万円未満」が最多、職場の上司は「3~4万円未満」が48.7%、「5~10万円未満」と回答した方が44.8%でした。
なお、職場の上司と恩師のご祝儀額の平均額は4万円台(それぞれ4.2万円、4.1万円)となっていますが、「4」は「死」を連想させるため、4万円を包むのはタブーとされています。「4」以外の偶数も割り切れることから「別れ」を連想させるため、結婚のお祝いとしては避けるのが賢明です。
上司や恩師として結婚式に出席する場合のご祝儀は、「3万円」または「5万円」を目安に考えると良いでしょう。
参考1:リクルートブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2023 首都圏」p.220
2.地域による違いもある
結婚式のご祝儀に包む金額は、新郎新婦との関係性だけでなく、地域による差も見られます。
迷ったときは、同じ結婚式に参加する親戚や同僚、友人などに相談し、足並みをそろえるのもひとつの方法です。
披露宴・ウエディングパーティの形式自体にも地域差があり、全国的には各々が任意の金額を渡す「ご祝儀制」が主流ですが、北海道では定額を徴収する「会費制」が主流になっています[参考2]。
ご祝儀制と会費制の割合
ご祝儀制 | 会費制 | その他・無回答 | |
全国(推計値) | 86.3% | 4.8% | 8.9% |
北海道 | 10.0% | 77.5% | 12.4% |
首都圏 | 89.0% | 1.8% | 9.2% |
参考2:リクルートブライダル総研「ゼクシィ結婚トレンド調査2023 首都圏」p.216
このように地域によって披露宴・ウエディングパーティの形式が異なる場合があり、ご祝儀制なのか会費制なのかを事前に確認するとよいでしょう。
ご祝儀袋の選び方
ご祝儀袋にはシンプルなものから豪華なものまで、いろいろな種類がありますが、「白地」で、包む金額とバランスの取れたデザインを選ぶのが基本です。
水引は「一度きり」の意味を込めた「結び切り」や「あわじ結び」のものを選びましょう。
慶事(お祝い)で使われる水引の本数は一般的に5本です。しかし、結婚のお祝いでは両家の縁を結ぶ意味を込め、倍の「10本」の水引を用います。
以下ではご祝儀額ごとに、金額とのバランスが取れたご祝儀袋のデザインをご紹介します。ご祝儀袋を選ぶ際の参考にしてください。
1.1万円程度
1万円程度のご祝儀を包む場合には、のし飾りと紅白10本の水引が印刷されたシンプルなご祝儀袋で問題ありません。
披露宴には出席せず、お祝いのみ贈る場合などに適しています。
2.2〜3万円程度
新郎新婦の友人や同僚として披露宴に出席する際のご祝儀の相場は3万円程度です。このくらいの金額を包む場合には、あまり豪華すぎない一般的なデザインのものが適しています。
のし飾りと、金銀や紅白の水引が10本ついたものを選びましょう。水引の結び方は、「結び切り」または「あわじ結び」です。
3.5万円以上
新郎新婦の親族や上司などとして披露宴に出席する場合など、5万円以上のご祝儀を包む場合は、一般的なものより豪華なデザインの袋を選びましょう。
のし飾りと、金銀や紅白の水引といった基本は同じですが、一回りサイズが大きなもの、檀紙(だんし)のような上質な和紙が使われているものが適しています。結び切りをアレンジした「輪結び」の水引は、シンプルながら華やかさがアップしておすすめです。
10万円以上包む場合には、より大きく豪華なものを選びましょう。水引で鶴や亀などがデザインされたものなどもあります。
4.選び方の注意点
蝶結びの水引は「結び直せる」ことから、出産祝いや合格祝いなど、何度あってもいいお祝いに用いられるものです。くれぐれも結婚祝いで用いないようにしましょう。
また、結婚式用のご祝儀袋には、色や柄のついた華やかなものもありますが、正式な色は「白」です。
先輩や上司など目上の方、あまり交流のない親戚などに贈る場合は「白地」のものを選びましょう。親しい友人や兄弟姉妹など、ごく親しい間柄であれば色柄付きのご祝儀袋を用いても構いません。
ご祝儀袋を購入する前に、包装袋に書いてある「金額の目安」を参考にしましょう。
ご祝儀袋の書き方
ご祝儀袋の書き方のルール、マナーもしっかり押さえておきましょう。
1.上包み(表書き)の書き方
上包みにあらかじめ「寿」などの文字が書かれていない場合、水引の上側に、ご自身で「寿(旧字体:壽)」などの言葉を記載します。
「結婚御祝」のような、「死」を連想する4文字の言葉は避けましょう。
水引の下側には自分の名前をフルネームで記載します。文字の大きさは、「寿」などの字よりも少し小さめに。連名で贈る場合は以下のように記載してください。
夫婦連名 | 夫の名前をフルネームで書き、その左隣に妻のフルネーム(下の名前のみでも大丈夫です)を書く。 |
友人との連名 | 友人との連名:右から目上の人順にフルネームで記載する。対等な関係の場合は五十音順で書く。 |
職場の人との連名 | 右から職位の高い人順にフルネームで書く。 |
なお、4名以上の場合は、代表者1名の名前をフルネームで記載し、その左下に小さめの文字で「外一同(他一同)」などと書きます。
2.中袋(中包み)の書き方
お札を包む中袋には、誰が・どのくらい包んだのかはっきりわかるよう、表面には包んだ金額を、裏面には氏名と住所を明記します。
金額は旧字体の漢数字(大字/だいじ)を使用し、1万円なら「金壱萬円」、3万円なら「金参萬円」のように記載するのが一般的なマナーです。
新旧字体対応表(主なもの)
新字体 | 一 | 二 | 三 | 五 | 七 | 八 | 十 | 千 | 万 |
旧字体 | 壱 | 弐 | 参 | 伍 | 漆 | 捌 | 拾 | 仟/阡 | 萬 |
「金◯萬円也」のように、円の後に「也」を付ける書き方もあります。どちらが正しいのか迷うところですが、結論としては、付けても付けなくても問題はありません。
「也」は「これ以上端数がない」ことを示すもので、円未満の単位(◯銭、◯厘)が使われていた時代には、金額の改ざんを防ぐ目的がありました。その名残から、也を付けることがマナーとされていましたが、現在では付けないケースも増えています。
3.書き方の注意点
表書きには、筆または筆ペンを使うのが理想です。太芯のサインペンでもかまいませんが、ボールペンや万年筆といった細芯の筆記具は避けましょう。
ご祝儀袋の包み方
中袋にお札を包むときは、入れる向きに注意しましょう。
具体的には、お札を取り出した時に紙幣が表を向いていて、かつ肖像画が上に来るようにします。
1枚の紙に包む「中包」の場合は、購入した時点で正しい折り方になっていますので、包みを開いてお金を入れたら、元通りに戻せば大丈夫です。中袋同様、紙幣は包みを開いた時に表を向くよう調整しましょう。
結婚式のご祝儀に包むお札は、すべて新札で用意するのが基本です。
新札には、「二人の新しい門出を祝う」気持ちや、「結婚式を楽しみに前もって準備していた」ことを示す意味があります。
新札は金融機関の両替機や窓口で手に入ります。対応時間は基本的に平日昼間のみですので、余裕をもって準備しておきましょう。
ご祝儀の渡し方のマナーやタイミング
ご祝儀袋は裸のまま持ち歩かず、袱紗(ふくさ)に入れて持参するのがマナーです。
ご祝儀袋は受付で渡しますので、並ぶ前にあらかじめ袱紗からご祝儀袋を取り出し、畳んだ袱紗の上に載せます。
受付の順番が来たら、「本日は誠におめでとうございます」とお祝いの言葉を述べてから、受付の方に名前が見える向きにご祝儀袋を持ち替え、両手で差し出しましょう。
結婚式に出席できなくなった場合は?
やむを得ない理由で出席できなくなった場合は、その旨を新郎新婦へなるべく早めに連絡してください。
結婚式当日になって出席できなくなった場合は、結婚式場へ連絡を入れましょう。
式当日の新郎新婦は非常に忙しいので、直接本人に連絡するのは控えたほうが無難です。
欠席の旨は式場から新郎新婦に伝えられますが、気になる場合はお詫びとお祝いのメッセージをメールやLINEなどで送っておくと良いでしょう。
結婚式に出席できないときを含めて、さまざまな返信のマナーについては、「結婚式招待状の返信マナー!書き方やメッセージ例を紹介」を参考にしてください。
ご祝儀に関するQ&A
結婚式のご祝儀に関してよくある質問に対する回答を以下にまとめましたので、参考にしてください。
1.お札は新札でないとダメ?
汚れたお札や破れたお札は避けるべきですが、絶対に新札でなければダメというわけではありません。
新札が用意できなかった場合は、なるべく汚れや折り目のないきれいなお札を選んで包むようにしましょう。新札を用意しており、交換に応じてくれる式場もあります。
2.経済的に余裕がない場合はどうすればいい?
ご祝儀制の結婚式(披露宴)の場合、ご祝儀には料理や引き出物などの費用も含まれており、披露宴に出席するなら2〜3万円程度包むのがマナーです。
経済的に余裕がなく、ご祝儀を用意できない場合は、披露宴の欠席もやむを得ないでしょう。披露宴は欠席し、二次会のみ参加する方法もあります。
3.結婚式に出ない場合、ご祝儀は渡すべき?
結婚式に出席しない場合、ご祝儀を贈るかどうかは、欠席することを伝えたタイミングによって異なります。
当初は出席予定だったところを、やむを得ない理由で急遽欠席することになった場合は、ご祝儀を事前に手渡すか、現金書留で郵送するのがマナーです。
欠席はこちらの都合ですので、ご祝儀には予定していた金額をそのまま包みましょう。
特に結婚式の10日~20日前になると、式で提供される料理のキャンセル料が発生しますので、新郎新婦の負担にならないよう気遣うことが大切です。
一方、当初から欠席することが決まっていた場合、ご祝儀を渡すかどうかは自由です。
今後もお付き合いしていきたいのなら、料理などの分を差し引いた金額(1万円程度)をお祝いとして包みましょう。
その場合、ご祝儀袋は赤の帯紙や水引がプリントされたシンプルなものを使用します。
なお、ご祝儀を贈るだけでなく、祝福の気持ちを込めて祝電を送ると、先方に喜んでもらえます。
4.新郎新婦が結婚式をしない場合もご祝儀は渡すべき?
ご祝儀はお祝いの気持ちを示すもの。必須ではありませんが渡すのがおすすめです。
親族の場合は、結婚式をする場合と同額を贈る方が多いようです。
友人や同僚・上司の場合は、相場から料理や引き出物などの費用(1〜2万円程度)を差し引いた金額が目安になります。例えば式に出席する場合のご祝儀が3万円であれば、1万円が目安です。
新郎新婦と親しい間柄なら、現金ではなくプレゼントを贈っても良いでしょう。
ご祝儀を渡す時期は、結婚の報告を受けてからなるべく早めに直接渡すのが望ましいですが、遠方に住んでいる場合やスケジュールが合わない場合などは、現金書留で郵送する方法もあります。お祝いの言葉などを書いた手紙を添えると、気持ちがより伝わるでしょう。
まとめ
結婚式のご祝儀を用意するときは、新郎新婦との関係性や地域性、式の有無などを考慮した金額を包むのがマナーです。
また、お祝い事に水を差さないよう、ご祝儀袋の選び方や書き方、包み方などにも配慮し、失礼のない振る舞いを心がけましょう。
※本記事の内容は公開日時点の情報となります。 法令や情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。
記事提供元:株式会社デジタルアイデンティティ